あなたは「包茎とは何か・包茎にはどんなタイプがあるか」「包茎の治療をしたいがどうすればいいのか」と悩みを抱えていませんか?
包茎とは、包皮輪が狭いこと(狭窄)や、ペニスサイズに対して包皮が余るのが原因で、亀頭が露出しない状態のことを指します。
思春期以降の包茎の悩みは、大きく以下の3つに分類できます。
- 仮性包茎
- 真性包茎
- カントン包茎(嵌頓)
ちなみに以下が、筆者がQ&Aサイトで「包茎に関する具体的な悩み」を調査したものです。
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※対象サイト「Yahoo!知恵袋」「OK WAVE」「教えてgoo」
※2017年5月時点の各サイト調査結果に拠る
どうでしょう、あなたの悩みと合致するものはあったでしょうか。
はじめにお伝えしておくと、本サイトの情報を見ていただくことでこれら全ての包茎に関する疑問を解決することができます。
「包茎」に対して調べようと思ったものの、色々なサイトや個人ブログが包茎・包茎治療に対してさまざまな情報を発信しているのを見て、どれが正しいのか分からなくなったりしていませんか?
筆者自身も過去に包茎について調べようと思った際、
- 本当かどうか分からない包茎手術の口コミ・体験談
- 医学的根拠にとぼしいサイト
- サイトによって包茎治療や定義について書かれていることが違う
ということに心底悩まされた経験があります。
そこで本サイトでは泌尿器科医と協力し、
- 包茎の正しい定義と、包茎のタイプや改善方法
- (手術を希望する場合)安心・安全に包茎手術を受けるための情報
を徹底的にまとめました。
あなたの悩みを解決できる情報が詰まっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
「安心・安全に包茎を治療するための全情報」の読み方
冒頭のとおり、この記事を読んでいただくことで、以下の内容が分かります。
- 包茎のタイプと、手術の必要・不必要が判断できる
- 安心・安全な包茎治療クリニックの見つけ方がわかる
- 信頼できるクリニックを見つけることができる
包茎とは何か知りたい・包茎手術を受けたいなど、知りたい内容は人それぞれでしょう。
下記のリンクから、それぞれのステップに進めるようになっています。
STEP1. 包茎とは:包茎の定義を知る
最初のステップは「包茎とは何か・包茎の定義を知ること」です。下記の図をご覧ください。
左側が包茎でない通常のペニス・右側が包茎(真性包茎)のペニスです。
包茎の定義を述べると包茎は「包皮に覆われて亀頭が露出していない状態」のことを指します。
これには3通りの原因があります。
それぞれが複合的に起こっている場合もありますし、どれか1つが影響していることもあります。
- 包皮輪が狭く(狭窄)、通常時・勃起時にかかわらず亀頭が露出しない・・・主に真性包茎
- 包皮輪には十分な広さがあるが、包皮が余ることで亀頭が隠れている・・・主に仮性包茎
- 亀頭と包皮に癒着が起こっており、手を使っても包皮をむくことができない
たとえば、この図のような場合は
- 包皮輪が狭い
- 亀頭と包皮に癒着が起こっている
の両方が発生しています。
包茎の具体的なリスク
包茎ではその構造上、恥垢が溜まりやすくなっており、包皮をむいて洗うこともできない場合は衛生的なリスクがさらに高まります。
具体的には包皮に発生する炎症である亀頭包皮炎や、亀頭炎にかかりやすくなってしまいます。
非衛生な状態が続くと最悪の場合、陰茎ガンになる可能性も否定できません。
生まれたときは誰しもが包茎(生理的包茎)
さかのぼれば、生まれた時点では手を使っても亀頭が露出できないのは正常です。
亀頭と包皮に癒着が起こっているためです。
これを「生理的包茎」といいます。
しかし、新生児期から徐々に、年齢とともに亀頭が露出できるようになってきます。
- 新生児期:4%
- 生後6か月で15%
- 2歳で80%
- 3歳で90%
という英国での報告があります。
また、同様のテーマに対してデンマークで行われた調査では
- 生後6か月で20%
- 3歳で90%
- 11~12歳頃まで92~94%
- 17歳頃までには癒着が完全に解消される
という報告があります。
※「東海大学医学部附属大磯病院泌尿器科」の調査より
上記を見ると、成人までには「原因3」である包皮と亀頭の癒着、つまり生理的包茎はほとんどが解消されることが分かります。
そして残るは「原因1」「原因2」ということになります。
では続いてステップ2では、包茎にはどのような種類・タイプがあるのかを本格的にみていきましょう。
STEP2. 包茎の種類・タイプを知る
ステップ1でお伝えしたとおり、包茎のタイプは大きく3種類に分けられます。
- 仮性包茎(軽度・重度)
- 真性包茎
- カントン包茎(嵌頓包茎)
です。さらに、割合は低いのですが
- 老人性包茎
- 埋没包茎
といった包茎もあります。それぞれの特徴と見分け方を詳しく見ていきましょう。
仮性包茎の特徴とかんたんな見分け方
日本男性にもっとも多いといわれているのが仮性包茎です。
通常時には亀頭が包皮で覆われていても、手で包皮を引っ張るか勃起するなどした場合に、亀頭を完全に露出させることができるのが特徴です。
通常時・勃起時ともに、手で包皮を引っ張って問題なく亀頭が露出すれば仮性包茎といえます。
前もってお話ししておきますが、仮性包茎はまったくもって普通のペニスです。
日本人男性の7割近くは仮性包茎と言われていますし、それ自体は決して気に病むことはないことを覚えておいてください。
仮性包茎は、その状態から、さらに軽度の仮性包茎・重度の仮性包茎に分けられます。
軽度の仮性包茎
軽度の仮性包茎は、
- 通常時でも最低半分ほど亀頭が露出している状態
- 勃起時には亀頭の大半が露出し、手で少し引っ張ると完全に亀頭が露出する
といった状態を指します。
しかし、軽度な仮性包茎だからといって何も対策をしなくていいわけではありません。
重度の仮性包茎でも詳しくお話ししますが、毎日入浴時に洗って清潔にする必要があります。これを怠ってしまうと、感染症などのリスクも高まってきます。
重度の仮性包茎
重度の仮性包茎の状態としては、
- 包皮が通常は亀頭の大部分を覆っている
- 勃起したりすることで亀頭の一部を露出させることができる
といったことが特徴です。
重度の仮性包茎の場合、包皮を引っ張って亀頭を露出させても、少し放っておくと包皮が元に戻り、亀頭が覆われてしまいます。
しかし、分類上は重度と表現したものの、仮性包茎自体は問題のない正常なペニスです。
ただ、包茎の患者では若い方でも恥垢がびっしりとついている方がいます。改めて入浴の際にはかならずむいてきちんと洗うことを徹底してください。
不衛生な状態で放置すると、感染症や陰茎ガンになってしまうリスクが上昇すると考えられます。
万が一陰茎ガンになった場合、専門的対応として陰茎部分切除・陰茎全摘・鼠径リンパ節郭清術などを受けることになります。
陰茎ガンが進行すると化学療法(抗がん剤治療)を行いますが、死亡してしまうことも少なくありません。大げさでなく、ペニスを清潔な状態に保つことはとても重要です。
仮性包茎は日本人の大半が持つ問題ないペニス
上記でも何度かお伝えしているように、仮性包茎自体は日本人の7割が該当する(筆者の感覚値も含めると日本人の8割ほどが包茎で、その大半が仮性包茎)もので、いたって普通のペニスです。
それ自体は恥ずかしいことでも何でもありません。
しかし、審美性や異性の目が気になるなど、コンプレックスに感じる方は少なくないでしょう。
仮性包茎に該当する方でどうしても治したいという方はぜひ次のステップ「STEP3. 包茎のおすすめクリニックを知る」へ進んでください。
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真性包茎の特徴とかんたんな見分け方
真性包茎は、仮性包茎と異なり、ペニスの包皮が通常時でも勃起時でも亀頭を覆っています。
また包皮輪が狭いため、自分の手で包皮を剥こうとしても痛みが生じて、むくことができません。
真性包茎の方は、同時に亀頭と包皮が癒着(生理的包茎)していることがあり、包皮と亀頭の間に細菌が入り込み、炎症を引き起こしてしまう危険性があります。
思春期まで真性包茎でも、その後自然に治ることも多くあります。
しかし成人になっても包皮が亀頭と接着している場合、その後の性生活にも影響を及ぼします。
また入浴時などに自分で包皮をむいて清潔にすることができないため、病気・感染症のリスクが高まります。
重度の仮性包茎と同様、最悪の場合陰茎ガンなどにかかってしまう可能性がありますので、早急な手術が必要となります。
あなたがこのケースに当てはまっていたら、後述の「STEP3. 包茎のおすすめクリニックを知る」を参考に、ぜひ信頼できる医師を探して治療を受けることをおすすめします。
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カントン包茎(嵌頓包茎)の特徴とかんたんな見分け方
カントン包茎とは、一見すると重度の仮性包茎に近いように見えますが、包皮輪が狭くなっているため、この部分が亀頭や陰茎に引っかかって圧迫してしまう包茎を指します。
図では「勃起時」となっていますが、通常時でも包皮が亀頭にひっかかり戻らなくなった状態であればカントン包茎といいます。
「嵌頓」という名称は「亀頭が包皮に嵌る(はまる)」ことからきています。
ペニスが縮む通常時には包皮を手でむいて亀頭を露出させることができる場合もありますが、無理にむこうとすると亀頭が締め付けられて血流不全になってしまいます。
ひとたび血流不全になると、短時間で腫れが起こり、ますます戻らなくなります。
そのまま放置すると最悪の場合、陰茎が腐ってしまい、陰茎切断を余儀なくされることがあります。こういったケースでは緊急的に対処が必要です。
救急外来などでは、その場をしのぐため、腫れた亀頭をおもいっきり握りこんで縮めて皮の中に戻す、ということをします。これは言葉の印象どおり、かなりの痛みを伴います。
それで難しい場合には背面切開といって、陰茎背側の包皮をはさみで切開し、亀頭が露出するようにします。
以上の理由から、カントン包茎にあたる方は、早めに手術を受けられることをお勧めします。
背面切開だけだと陰茎の変形が起きることがあるため、緊急的な状態でなければ「背面切開を含む環状切除術」を行うのがよいでしょう。
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その他の包茎:埋没包茎と老人性包茎
包茎には他にも
- 老人性包茎
- 埋没包茎
が存在します。
老人性包茎は、
- 加齢とともに出てきたお腹や垂れた皮膚の中にペニスが埋まってしまう
- ペニス自体が萎縮して短くなり、そこにお腹が垂れてくることで亀頭が包皮をかぶってしまう
ことを指します。この場合、ペニスの包皮自体には特に問題はありません。
そのため治療の際は余った包皮を切除するのではなく、
- ペニスを長くする手術(長茎術)
- 亀頭を増大させる手術
などを行うのが最適です。
埋没包茎は肥満によって下腹部(恥骨前の脂肪)が出てくることでペニスが埋もれてしまい、ペニスが機能を果たさないことをいいます。
埋没包茎の最適な治療のひとつはダイエットです。痩せることで、ペニスが再び出てくるようになります。
また、陰茎そのものが短いことも原因であったりします。この場合では長茎術を行うと改善することが多いです。
どの包茎に手術が必要なのか?手術が必要・不要な包茎のまとめ
世の中には「包茎は恥ずかしいこと・手術が必要」といった広告や情報も見られます。
しかし先ほどお伝えした通り、衛生的にも問題ない包茎といったものもあります。
ここまでの内容を踏まえて、包茎のタイプ別に「どの包茎に手術が必要か」を整理してみました。
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筆者の見解と経験では、もっとも手術の緊急性が高いのは「カントン包茎」次いで「真性包茎」です。
カントン包茎は包皮が亀頭にひっかかり、これ以上むけなくなった(翻転しなくなった)状態ですので、放置すると高確率で血流障害を起こします。
真性包茎とは異なり、救急で運び込まれることがあるのもこの包茎です。
「一度は自分でなんとかしたが、自覚症状がある」というような方はすぐに手術を受けるべきです。
仮性包茎では上述のとおり清潔にしていれば手術の必要はありませんが、恥垢がたまってしまうと感染症(亀頭包皮炎)などの可能性がないわけではありません。
あらためて、あなたが包茎手術を受けるかどうかの判断基準にしていただければ幸いです。
補足(1)手術なしに包茎は改善できるのか
これを読んでいる中には「手術まではしたくない…」と思っていたり、手術に対して不安がある方も多いと思います。
自力で包茎は治せないのか?と疑問を持ってはいませんか。そして巷にあるような「自宅で使える包茎矯正器具」は有効なのでしょうか。
これに対して筆者の考えを述べると包茎矯正器具は「ごく軽度の仮性包茎に対しては有効」という意見です。
これは、包茎矯正器具の一般的な仕組みと、包茎のメカニズムを考えると明らかです。
生理的包茎以外の包茎は
- 包茎は包皮輪が狭いこと(狭窄)
- 包皮が余ることが原因
で起こります。
それに対して、包茎矯正器具の主な仕組みは「むいた包皮が定着するように癖をつける」というもの。
包皮自体を短くしたりする効果はありませんし、まして手でむけないような真性包茎・カントン包茎にはそもそも使えません。
しかし、通常時でも亀頭がある程度露出しているような「ごく軽度の仮性包茎」であれば、癖がつくことによって亀頭が露出した状態に定着することもあるかもしれない、ということです。
また下記は包茎矯正器具で有名な「カリバウアー」のプライスリストですが、
- もっとも手厚いプランで53,000円近くの価格がすること
- 最短プランで6か月~となっていること
が分かります。
※引用:「カリバウアー」販売ページより
それだけ使い続けなければ効果が見込めないことの裏返しともいえます。
「重度の仮性包茎」に当たる方でどうしても改善したいという方は、素直に包茎手術を5万円~で受けた方が正直効率的であると思います。
真性包茎・カントン包茎の手術の必要性については何度もいうまでもないでしょう。
補足(2)「切らない包茎手術」では再発の可能性がある
ちなみに「包茎に見えないようにしたいが、切る手術を行うのは気がひける」という方には「切らない包茎手術」も選択肢としてあります。
しかし、これも「軽度の仮性包茎」のみに適応が限られます。
そして何より、時の経過とともに再度包茎に戻ってしまう事例が報告されているため、筆者としてはあまりおすすめしません。
STEP3. 包茎のおすすめクリニックを知る
続いてのステップでは、筆者おすすめの包茎クリニック・医院をご紹介します。ぜひ、包茎治療の受診先として検討してみてください。
横浜中央クリニック:形成外科専門医の院長が診察・治療するクリニック
形成外科の専門医を取得している院長が診察・治療を担当するため、信頼度の高いクリニックです。
また、大学病院の形成外科の勤務が長く、体系立てた技術を身につけてきていると考えられます。
ちなみに院長が横浜中央クリニックの前に勤務していたのは、以下にご紹介する千葉の船橋中央クリニックです。
院長が診察・治療を行うことが約束されているため、安心して診察・相談ができるのも大きいでしょう。
上野クリニック:全国に拠点があるためどのエリアの方にもおすすめ
包茎治療で、日本で最初に高い認知を得たのが上野クリニックだと思います。
他の2つのクリニックとは異なり、全国展開のため「この方に執刀してもらえれば安心」という方がいるわけではありませんが、各エリアの拠点ごとの院長の経歴はしっかりしています。
たとえば、2017年現在、仙台院の治療責任者である方の経歴をみると、
平成17年 近畿大学 卒業
平成19年 岸和田徳洲会病院 勤務
平成21年 近畿大学病院 勤務
平成27年 上野クリニック 入職
平成28年 仙台上野クリニック 院長
自由診療の美容外科だけでなく、保険診療を行っている病院での経験が長いことが読み取れます。
専門領域まではここからはわかりませんが、しっかりとした指導を受けて医療に携わってきた可能性が高いです。
各エリアに拠点があるため、全国各地の方が診察・治療を受けやすいのも大きいでしょう。
千葉・船橋中央クリニック:10年以上同じ院長で診察・治療を行っている症例豊富なクリニック
千葉にある船橋中央クリニックは、平成15年に開設された、10年以上の歴史をもつクリニックです。
院長が形成外科の専門医を取得しており、このクリニックの開設前に一般病院での勤務経験も数年あります。
歴史の長さと、その中でも院長が治療をすべて担当しているため、症例経験・治療経験は膨大です。
元神院長は「青山セレスクリニック」の院長も兼任しています。
セレスクリニックは東京・青山と埼玉・川口(川口院は2017年4月オープン)にも拠点があるので、東京エリアの方にはこちらも選択肢として考えてよいでしょう。
信頼できる医者・クリニックの見抜き方を知る
上記では筆者がおすすめする包茎治療クリニックをお伝えしましたが、その根拠や信頼できる医院・クリニックの判断基準をまとめてお伝えします。
泌尿器科と美容外科医ではどちらが信頼できる?美容外科医をおすすめする理由
包茎治療は、泌尿器科と包茎治療専門の美容外科医のどちらでも行うことができますが、筆者としては美容外科医の方をおすすめします。
理由は
- 包茎手術は難易度が高くないが、それでも執刀には数例~の指導が必要
- 泌尿器科では包茎手術の症例が少ない
- 専門の美容外科医の方が症例数が多く、経験が豊富
といったことが挙げられます。
包茎手術は、手術の中では比較的短時間で済みますし、死亡するリスクはあまりない安全な手術です。
ただ、たとえば医師になりたての1~2年目の医師がいきなり執刀できるかというとそうではありません。数例は指導してもらって、初めてできるようになります。
泌尿器科医と、包茎治療を主にやっている美容外科医であれば、経験症例数の多い美容外科医の方が上手だと考えています。
また、自由診療の場においては、手術の満足度が低いことは死活問題になるからです。
注意点としては、美容外科医はきちんと系統だったトレーニングを積んでない人もいるため、その点は下記を参考に医師の経歴や経験を確認してみるのがよいでしょう。
注意点:学会・協会に属しているかはあまり重要ではない
意外に誤解されやすいのが「医師が学会・協会に属していれば安心とは限らない」という点です。
医院・クリニックによっては、HPに医師の経歴を載せています。
- ○○学会(協会)所属
- ○○に関する研究で博士号取得
といった、経歴が書いてあることが多いのですが、医師の視点でみると、これらはあまり重要なことではありません。
理由は
- 学会は医師であればお金を払えば誰でも入れることが多い
- 博士号も審査の厳しくない雑誌に投稿して取得する場合がある
といったことがあるからです。
医師の信頼性を正しく判断するには、次の章でお話しする「以前の勤務先」と「専門医の資格有無」が重要です。
形成外科・泌尿器科・(次いで美容外科)の専門医を取得しているか
自由診療の場においては競争がはげしく、クリニックによっては自分の優位性を守るため、表面的な指導をしても、もっとも重要なコツは他人には教えないといったことが起こりえます。
それに対して、病院での勤務医の場合は、年功序列で待遇がよくなっていくため、後輩にはしっかり指導しようという文化があります。
そうした背景を考えれば「病院で数年間、保険診療を行う医師として皮膚科や形成外科の経験を積んだかどうか」も信頼できる技術をもっているかの参考になるでしょう。
その判断基準になるのが、以前の勤務先と専門医の有無です。
包茎手術の場合は、
- 形成外科の専門医
- 泌尿器科の専門医
- 美容外科の専門医(形成外科・泌尿器科の専門医のどちらかを取得していればより安心)
のどれかを取得していることが目安となるでしょう。
ある治療を専門として行っていたり、学会に所属しているだけでは専門医は取得できません。
治療経験や技術を厳しく審査されるため、信頼できる医師の基準としてある程度有効だと考えています。
形成外科専門医・泌尿器科専門医・美容外科専門医を見分ける方法
ときに、クリニックのHPなどで「包茎治療の専門医」という、誤解を与える記載がされていることがあります。
包茎治療の専門医という資格はありませんので、迷ったときは以下にご紹介する「専門医の探し方」を実践しましょう。
日本形成外科学会の専門医リスト
日本形成外科の専門医一覧から調べることができます。
日本泌尿器科学会の専門医リスト
こちらも、日本泌尿器科学会の専門医一覧から調べることができます。
日本美容外科学会の専門医リスト
日本美容外科学会の専門医も、HPの美容外科専門医一覧から確認できます。
最近は安定してきたようですが、このHPは時々見れなくなります。2017年5月時点の美容外科専門医一覧はこちらからダウンロードできるようにしました。
それ以外のチェックポイント
ここまでお話した以外にも、以下のポイントでクリニック・医院を見定めることをおすすめします。
- 価格は明確か(麻酔代や薬代などの価格も明記されているか)
- 症例写真はあるか:あれば具体的な仕上がりがイメージできるためより安心
- 手術のデメリットについての説明は当たり前。見映えまで言及してくれるか
STEP4. 包茎手術の知識を得る
あなたが包茎手術を検討している場合「安くはない費用を出して包茎治療を受けるなら、確実に治したい」というのが本音だと思います。
最後のステップとして、筆者の見解から包茎に適したおすすめの手術方法を解説します。
結論からいえば、包茎に対してもっとも安全で適している治療は「環状切除術」だと考えています。
その理由や、環状切除術をさらに分類したものを以下でお伝えしていきましょう。
環状切除術をおすすめする理由
この手術をおすすめする理由は以下の3つです。
- 病態生理に即した治療であり、標準的な術式である
- 確実性が高い
- 切除する量が調整できる(切らない手術などは、多少皮がかぶりにくくなる程度)
泌尿器科でも採用されている手術となります。
環状切除術は「基本の環状切除術」「亀頭直下埋没法」「根部切除術」に分かれる
環状切除術は、その中でもさらに
- 基本の環状切除術
- 亀頭直下埋没法
- 根部切除術
に分かれます。
よく「環状切除術より亀頭直下埋没法がおすすめ」と書いてあるサイトもありますが、切除・縫合する箇所が違うだけで同じ環状切除術です。
誤解がないように注意しましょう。
基本の環状切除術の流れをわかりやすく解説
では、環状切除術とはどんな治療なのか、「基本の環状切除術」を例に挙げて解説します。まず以下の図をご覧ください。
手術にあたって、亀頭が完全に露出しない方は、包皮の背面側を切除し、亀頭が露出するようにしますが、仮性包茎の場合はこの手順は省略できます。
完全に亀頭が露出した状態で、亀頭最下部から1cm下をマーキング・また包皮が亀頭を覆った状態に戻し、その上から同じく亀頭最下部から1cm下をマーキングします。
それぞれのマーキングにそって、包皮を切開します。
その後、包皮を縦に切開し、ぐるっと包皮を切除します。そして残った包皮の上部・下部を縫い合わせて完成です。
基本の環状切除術のデメリット:ペニスが「ツートンカラー」になることがある
ペニスの包皮は、色味がグラデーションになっていることが多く、ペニス中央の包皮を切除すると、包皮の色が変わって、ツートンカラーになってしまうことがあります。
それによって、包茎手術を受けたことが他人にわかってしまう場合があります。
- 包皮のグラデーションが強い
- 包茎手術を受けたことを絶対に他人に気づかれたくない
という方は、下記にご紹介する「亀頭直下埋没法」「根部切除術」をおすすめします。
また、包皮を切除するため、皮が足りないと勃起時に痛みがある場合があります。
そのため、切る手術ではすべての場合において、ぎりぎりまで切ることはおすすめしません。
そういった勃起時の状態や、見映えまで言及してくれるかも良い医院の判断基準になるでしょう。
亀頭直下埋没法・根部切除法の解説の前に:包茎タイプ別・適した手術方法一覧
ここから「亀頭直下埋没法」「根部切除法」の解説に入るわけですが、包茎のタイプ(例:真性包茎か仮性包茎かなど)によって、適した手術方法は変わります。
包茎のタイプによっては、適応でない手術方法もあります。
下記の「包茎のタイプ別・適した手術方法一覧」を見ていただいてから読み進めてもらうと、効率的に情報が得られるでしょう。
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亀頭直下埋没法のメリット:亀頭直下の手術跡のため手術したことが気づかれにくい
亀頭直下埋没法が基本の環状切除術と違うところは、上記の図のように
- 亀頭最下部の1cm下ではなく、亀頭の直下で切開する
- 同じように亀頭直下で縫合する
- 結果、ペニスがツートンカラーになることを防げる
という点です。
それによって、手術跡が目立ちにくく、他人から手術を受けたことが気づかれにくいというメリットがあります。
亀頭直下埋没法のデメリット:技術的難易度が高め・性感が減少する可能性あり
その一方で、基本の環状切除術に比べると、やや技術的難易度が高い方法で、失敗したときのリスクが高いというデメリットがあります。
具体的には以下のようなことです。
- もし皮を切りすぎてしまった場合、しめつけによる血流障害のリスクがある
- 亀頭直下の裏筋(包皮小帯)を切除してしまうと、性感が減少する可能性がある
- 亀頭直下の縫合のため、正しく縫わないと縫合不全を起こす可能性がある
- 陰毛がペニスの先にきて、後々脱毛をしなければならない場合がある
包皮の切除・縫合を亀頭ぎりぎりで行うため、もし包皮が足りなくなってしまった場合、しめつけによる血流障害のリスクが大きくなります。
その場合、勃起することで痛みを感じ、最悪の場合EDになってしまう方もいます。
また裏筋(包皮小帯)は性感帯としても知られています。亀頭直下で裏筋を切除してしまうと性感が減少することがあるため、V字型に裏筋を避けて切開することが重要です。
まとめると、亀頭直下埋没法は「見た目にこだわりがある方にはおすすめだが、その分技術的には難しく合併症が起きた時の対処が大変」という方法です。
デメリット・リスクとしては、正直なところ、3つの環状切除術の中でもっとも高いと筆者は考えています。
「手術したことがばれない」というだけでデメリットを話さず、一方的におすすめするクリニック・サイト情報には注意してください。
亀頭直下埋没法を受ける場合は、信頼できるクリニックで手術を受けることが特に重要です。
また、上記のように性感が落ちる可能性があるため「多少色が違っても性感が落ちることは絶対に避けたい」ような方には「基本の環状切除術」「根部切除術」がよいでしょう。
根部切除術のメリット:根元で切開するため手術跡が目立たない・性感が落ちない
根部切除術とは、上記の図のように
- ペニスの根元で包皮を切除する
- 根元で縫合することで、陰毛に隠れて傷が目立たない
- 裏筋・包皮内板を切除しないため、性感が落ちない
という点に特徴があります。
筆者の見解でいえば、亀頭直下埋没法と同様に手術跡が目立ちにくく、性感が減少することもないなど、リスクの少ない手術方法です。
根部切除術のデメリット:軽度の仮性包茎に適応が限られる・切除する範囲が決定しにくい
根部切除術のデメリットを挙げると、
- 切除する範囲が決定しにくく、包皮が足りずつっぱりが起きる可能性がある
- 主に軽度の仮性包茎に適応がある
ということです。
この方法は、根元で包皮の調整を行うことから、切除する範囲が比較的決定しにくいものです。
包茎を完全に改善しようとしてぎりぎりまで切除してしまうと、上に挙げたように包皮が足りず、つっぱりが起きてしまう可能性があります。
そのため、ある程度包皮を余らせる必要があり、
- 軽度の仮性包茎に適応が限られる
- 重度の仮性包茎の場合でも可能だが、完全に包茎が改善されないことがある
という注意点があります。
また、根部の包皮を切除するという方法から、亀頭側の包皮輪自体を切開して広げる必要がある「真性包茎」「カントン包茎」には適応がありません。
包茎のタイプや手術結果に求めるものによって、適した手術方法が異なることがご理解いただけたでしょうか。
「包茎のタイプ別・適した包茎手術」を再度載せておきます。自身の包茎にどの手術が使えるかを覚えておきましょう。
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包茎手術の費用相場
包茎手術を検討する方にとって、費用相場は非常に気になる問題のはずです。
手術の費用相場としては
- 包茎専門クリニックの場合:7~15万円ほど
- 保険適用の手術の場合:2~3万円(審美性は求められない)
という見解です。
しかし包茎治療クリニックにおいては「亀頭増大を合わせて行わないと包茎は改善しない」などと言って、抱き合わせでいくつかの手術を勧める場合があります。
その結果、手術費用が50~100万円といった高額になるケースも確認されています。
これは激安の包茎手術を謳っているクリニックなどで「安価な包茎手術のみを受けていてはクリニックの利益が出ない」ためです。
筆者としては、適切な術式を行えば亀頭増大は不要なケースも多いと考えています。
残念ながら、こういったコンプレックスにつけこんだ追加手術の勧めが「包茎手術は信頼できないのでは」というイメージを作る一因にもなっていると思います。
たとえば、亀頭包皮炎によって包皮が癒着してしまったり、ホルモン療法によって陰茎が縮小することで包茎が悪化してしまったりすることで、排尿障害が出現した場合は健康保険を使って治療が可能となります。
審美性を求めて行う場合は、保険はききません。
包茎手術の費用や、保険診療の場合の手術の違いは、以下の記事でもより詳しくお話ししています。
さいごに・あわせてぜひ読んでほしい包茎の記事
ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございます。
これらの情報を知っておけば、信頼できるクリックで安心・安全な包茎治療を受けることができるでしょう。
最後に、包茎の知識をより深めるために読んでおいてほしい記事をご紹介します。
手術を受けるうえでの事前準備や痛みの有無についても解説していますので、きっとあなたの不安を解消してくれると思います。
興味がある方はこちらもぜひご覧ください。
あなたのコンプレックスが解消され、満足いく生活を送れることを祈っています。