前回のつづき
芝桜無き芝桜スポットを堪能した我々は、
その日の宿へと向かった。
友 「宿ではウェルカムドリンクが
振る舞われるそうだ」
私 「ギットギトの豚骨ラーメンとか
出されたらどうしよう」
友 「歓迎されていないということだな。
京都人からぶぶ漬け出されるよりヤバい」
そうこうしている内に旅館へ到着。
幸いウェルカムドリンクは普通の飲み物だった。
さて、今日泊まる旅館は
「ゆの宿 和どう」というところ。
ここは本当に素晴らしい宿なので、
秩父に来たら是非ここへ。
ちなみにここはその名の通り
温泉で有名な所だ。
友 「追加料金で温泉を貸し切りにできるそうだ。
どこの成金だよ」
私 「全くだ。一体誰がこんなの頼むんだろうな」
数分後
友 「貸し切ってしまったな・・・」
私 「ああ・・・」
我々だった。
だって安かったんだもん。
貸し切ったというのに、
胸にそこはかとない虚無感を抱えながら
我々は温泉を楽しんだ。
大浴場では、人がいないのを良いことに
温泉での浮遊が人体に与える影響を調査した。
これは純粋に医学的・学術的な目的であり、
断じて遊んでいるわけではない。
部屋はWi-Fi完備であった。
Wi-Fi(ウィーヒィー)とは、
念じるだけで自分の気持ちを伝えることができる
次世代コミュニケーションシステムのことだ。
試しに
(誰かいますか・・・)
とカウンターの方向へ念じてみた。
すると
(ここに・・・)
と、湯煙の中からスタッフが現れた。
最近のWi-Fiはすごいなぁ。
その後は夕食だった。
こんな感じ。
友 「ヘルシーだな」
私 「ちょっと物足りないが、
まぁ、こんなものか」
しばらくすると
友 「お、またきたぞ」
私 「本当だ。おいしいなぁ」
さらに
友 「また来た」
私 「おおー、おいしい!満足だ」
そして
友 「どんどん来るんですけど」
私 「・・・」
友 「ウッ、苦しい」
私 「」
加速する夕飯
つづく