日本将棋連盟 三浦九段に慰謝料支払いへ 双方合意

日本将棋連盟 三浦九段に慰謝料支払いへ 双方合意
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将棋ソフトの不正使用疑惑をめぐって一時出場停止処分を受けた三浦弘行九段に対して、日本将棋連盟が慰謝料を支払うことなどで双方が合意し、会見で三浦九段は「将棋界の発展に向け頑張っていきたい」と述べました。
三浦弘行九段は対局中に将棋ソフトを不正に使った疑いがあるなどとして、去年10月、日本将棋連盟から年内の対局の出場停止処分を受けましたが、その後、調査委員会が不正の証拠はなかったという結論を出し、連盟の当時の谷川浩司会長が責任を取って辞任するなど大きな混乱が起きました。

この問題について連盟の佐藤康光会長は、24日三浦九段と共に東京の将棋会館で記者会見し、両者の間で、23日和解の合意が得られたと発表しました。

それによりますと、合意の内容には連盟は三浦九段に不利益を生じさせたことを真摯(しんし)に受け入れ、謝罪したうえで慰謝料を支払うこと、お互いに相手の名誉や信用を傷つけるような言動をしないようにすること、三浦九段は民事訴訟などの請求を行わないことなどが盛り込まれているということです。
慰謝料の金額は、明らかにしないとしています。

会見で佐藤会長は、「三浦九段とご家族には長きにわたりご心配をおかけし、申しわけありませんでした」と改めて謝罪したうえで、「疑惑が晴れていることの周知徹底をより強化し、三浦九段が万全な環境で対局に取り組めるよう配慮していきたい」と話しました。

また、三浦九段は、「この問題が長引いて、将棋界の盛り上がりに水を差してはいけない。これからは将棋界の発展に向け、棋士の一人として頑張っていきたい」と決意を新たにしていました。