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2017.05.24

DLH白戸佳奈が芸能界引退を発表。「アイドル以外での生き方」に向きあうアイドルと、ヲタクの願い

宗像 明将

DLH白戸佳奈が芸能界引退を発表。「アイドル以外での生き方」に向きあうアイドルと、ヲタクの願い<br />

白戸佳奈がDorothy Little Happy卒業と芸能活動の終了を発表

 彼女はアイドルを辞めて、一般人として自由に生きていけるのだ……。ぼんやりそう考えてしまったのは、2017年5月20日正午に、Dorothy Little Happyからの白戸佳奈さんの卒業、そして彼女の芸能活動の終了がアナウンスされたためでした。同日未明に「TOKYO IDOL FESTIVAL 2017」へのDorothy Little Happyの出演が発表されたばかりのタイミングでもありました。

 Dorothy Little Happyは2010年に結成され、本来は5人組でしたが、2015年に3人が卒業。卒業した3人は現在callmeとして活動しています。それ以降は、白戸佳奈さんと髙橋麻里さんの2人で活動していましたが、白戸佳奈さんが2017年2月に体調不良で活動を休止。そして4月には復帰しましたが、それは「本当に無理をしていないのか」と心配になる早さでした。

 そして、結果的には芸能活動終了。それを知ってまっさきに考えたのは、ローティーンやそれに近い年齢でアイドルを始めた人は、「アイドル以外での生き方」を知らない場合もあるということでした。白戸佳奈さんの周囲の人たちは、ぜひ彼女を助けてあげてほしい。そう痛切に願いました。さまざまなストレスから逃れて、健康に生きていけるように。

 

「アイドル以外での生き方」は、特に若くしてアイドルになった人にとって難しい問題です。しかも、いつか必ず向きあわなくてはならない問題でもあります。「なぜそんなことに……」と感じるような事例も最近見かけます。

 白戸佳奈さんの卒業公演は7月23日。それをもって「現体制のDorothy Little Happyは終了」とアナウンスされています。現体制のDorothy Little Happyでは、2015年12月30日のDorothy Little Happyと寺嶋由芙さんのコラボレーション・ライヴ(通称『ドロシーリトルゆっふぃー』)で、白戸佳奈さんと寺嶋由芙さんが一緒に「80デニールの恋」という大人っぽい楽曲を歌った光景が忘れられません。

 

見事な復活を果たしたlyrical school

「現体制の終了」という文字列は重いものです。そこから見事な復活を果たしたのが、この連載の第1回目でも取りあげたlyrical schoolでした。メンバー5人のうち3人が卒業し、新たに3人が加入。どんな雰囲気になるのだろうか……と訪れたのが、2017年5月21日の新体制お披露目ライヴ「lyrical school one man live 2017 “NEW GAME”」でした。そこには、卒業したメンバーを推していたファンも多く来ていました。さまざまな想いが会場に交錯していることは明らかだったのです。

 しかしそこで目にしたのは、ヘッズ(lyrical schoolのファンの総称)が狂ったように叫び続ける「リリカルスクール!」というコールによって、新体制のlyrical schoolが「新しいlyrical schoolである」と承認された瞬間でした。新メンバーのラップは、前体制から残ったminanさんやhimeさんと比較するのはまだ酷ですが、それでも予想以上に巧かったのです。

 今となっては牧歌的ですらあった、lyrical schoolの前身であるtengal6にはもう戻れません。lyrical schoolとして突き進むしかないメンバーの熱量、そしてそれを受けとめたヘッズの度量の大きさに感銘を受けたライヴでした。

 

歌い続けてほしい。ソニンの7年ぶりのソロ・ライヴと、ヲタクの願い

 そして、もうひとつ忘れられないライヴがありました。ソニンさんの7年ぶりのライヴです。2017年5月9日、ほんの35人しか入れないバーでのことでした。

 7年ぶりのライヴでもソニンさんは凄い歌手でした。当たり前のことなのです、ソロでライヴをしなくなっても、彼女は舞台で歌い続け、そして大成したのですから。「カレーライスの女」のようなアイドル時代の楽曲のみならず、ミュージカル関連の楽曲も、カヴァー曲も、すべてを聴かせてしまう力が彼女の歌にはありました。

 ソニンさんの7年ぶりのライヴを見ながら考えたのは、「今『アイドル』にカテゴライズされている人も歌い続けてほしい」ということでした。この連載で前回触れた千影みみさんも、Dorothy Little Happyを卒業した後の白戸佳奈さんも、歌うことだけはやめないでほしい。商業的な活動でなくてもいいから、歌だけは捨てないでほしい。そんな身勝手なことを願ってしまう以上、ヲタは生き続けなければならないのです。ソニンさんのように、7年ぶりのソロ・ライヴを開催してくれる人もいるのですから。
 

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