週に5日、ラジオの帯番組を担当し、多数の雑誌連載を抱える人気女性コラムニストのジェーン・スー。なぜ今、彼女にオファーが殺到しているのか。インタビューを通して、同じくフリーランサーの梅津有希子が考える。
文・梅津有希子
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ジェーン・スーは、現在もっとも人気のあるコラムニストのひとりだ。毎週月曜から金曜、11時から13時まで、TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』に生出演し、女性誌や週刊誌などの連載を6本抱える超売れっ子である。
筆者は、数年前から彼女がみるみる売れっ子になっていくのを、リアルタイムで目の当たりにしていた。どのコラムも視点が斬新で言い回しもおもしろく、「すごい人が出てきたぞ」「今、代わりになる存在がいないポジションの方だなぁ……」と、常々感じていた。
「名前は聞いたことがあるけれど、いったい何者なの?」という人のために、改めておさらいしてみようと思う。
ジェーン・スーとは、東京生まれ、東京育ちの日本人。名前の由来をたずねると、「かつてmixiで使っていたペンネームをそのまま使用している」とのこと。もともとレコード会社の宣伝担当を経て、メガネ販売会社に転職。約12年、会社員生活を過ごしていた。
コラムニストとしての仕事は、mixiで運営していた三十路ネタのコミュニティを見た女性誌編集者からの執筆依頼がきっかけだ。今から8年前、2009年のことである。
「物書きになりたいというつもりはまったくありませんでした。最初の依頼は“アラサー女子の生態”といった内容のコラムだったんですけど、編集者からは『もっと品よく書いてほしい』と言われ、『わかりました』と素直に品よくまとめていました。でも、全然反響がなく、何より自分で書いていてもおもしろくない。結局1年で打ち切りになりました」
その後は他誌からの執筆依頼もとくになく、「しばらくの間まったく書いていなかった」という。今の彼女の人気ぶりを考えると、ちょっと意外だった。当時、いわれるがままに「品よくまとめていた」という記事が、いかに“ジェーン・スーらしさ”が出ていないものだったのか、ということなのだろう。(NEXT PAGE)