中国駐在時の大食いの思い出
レッツ、大食い!
おさっぴろでぇす。
ワタクシは、かつて中国に駐在していた。今回はその頃の話だ。
ワタクシがかの地に着任した時、皆が歓迎会をしてくれた。この時はじめて本場の中華料理を食べたが、実は皆心配していたらしい。というのも駐在に向かない人というのが居て、理由の大半は食事が合わない事だからだ。
しかしワタクシは肉とか、魚とか野菜とかをモリモリ食べた。もともと大食いには自信があったのだ。現地に居た上司は「コイツは駐在として立派にやっていける」と確信し、工場のスタッフ達は「手ごたえのある奴が来た」と思ったらしい。
その数日後、工場長に呼び出された。
彼は恰幅のよい人だった。後から聞いた話だが、彼も大食いらしかった。
工場長は言った「お前大食いらしいな。今から俺と一緒に飯を食いに行こう。もちろん奢るよ」
「但しお前は100元ぶん食うんだ。全部食えればお前の勝ちだ。逆に食えなければ俺の勝ちだ」と。
ワタクシはあっさりそれを受けた。歓迎会の食事が美味すぎて油断しきっていたのだ。しかも100元は日本円に換算したら¥1,500円程度。いかに中国の物価が安くとも、大食いのワタクシならば訳ないと思っていたのだ
クルマに乗って移動中に、工場長がワタクシに告げた。
「今から向かうところは、刀削麺屋だ」と。
皆様、刀削麺屋と聞いてどういう店を想像するだろうか?日本だと、ちょっとした高級中華料理屋か、そうでなくとも一品が¥1,000円前後で食べられるくらいの中華ではなかろうか?
しかし中国のそれは、いわばお一人様向けのファストフードなのだ。それも現地のマクドナルドよりも遥かに安くてお手軽・・と言えば聞こえはいいが、早い話汚くて狭い店ばかりなのだ。しかしワタクシはそれを全く知らなかった。
中国の刀削麺屋
と言う訳で、お目当ての店に着いた。
外で作ってるしw
ワタクシは驚いた。これが中国の刀削麺屋さんかぁ。誠に申し訳ないけど・・・店小さいな、と思った。
次に店内に入った。
狭っっ!!!
やたら油っぽい机にプラスチックの椅子。壁に貼られた文字だけのメニュー。・・・ここのメインは牛肉入りの刀削麺らしい。まぁ日本でも庶民的な店でうまいってのはよくあるよね。
値段www
と言う訳で注文だ。メニューが書かれ、壁一面に貼られている。
その時、ワタクシの目に飛び込んできた品があった。
牛肉刀削麺 5元
・・・・・・・・・・・・・
5元!?
ちなみに牛肉刀削麺はコレ。
も・・もし100元分を、これだけで食べなければいけないとしたら!?
20杯です\(^o^)/
食える訳ねーッ!?!?
この時点で気づいた。ワタクシは工場長の巧みな罠にハマったのだ。
他のメニューも・・・
このままではいけない。大食いのワタクシと言えども、あっさり刀削麺をあきらめた。もっと他の、単価が高い食べ物を探すのだ。他のメニューはこんな感じだった。
牛肉炒面 15元
・・・・・大して変わんねー!!!
まいったな!!これも6皿以上食わねばならんのか!?・・・だけどそんなに食えねー!(ちなみに中国の一品料理は、日本の二人前くらい量あるのだw)
ヲサーン大ピンチ!!!
一発逆転なるか!?大盆鳥
ワタクシは、一心不乱にメニューを見た。単品で高額な食べ物は無いか!?すると・・・あった!
大盆鳥 ¥50元
とうとう見つけた!これなら2皿で目標達成じゃーん!!
しかしこの「ダーパンジー」と読むメニュー・・・もちろんどんなのかは知らない。けれども後には引けず、ワタクシは意を決してこれを二皿注文した。・・・この時、工場長がすごーく驚いた顔をしていたのだけは覚えている。
やがてそれは運ばれてきた。
大盆鳥!!!!!
な、なんですかコレはー!!!!
ダーパンジーは、とにかくデカかった!
直径50センチくらいの皿に、鶏肉と野菜がごった煮されたのが載ってる料理だったのだ(実際は3~4人で取り分けて食う料理らしい・・・)
しかもこれがもう一皿来たw
(鳥、何羽分だよ!?)
ワタクシは青ざめた・・・それに反して、工場長はニヤニヤしていたw
意を決して食べる・・・が。
とにかく男子たるもの、約束は守らねばならない。ワタクシは、ダーパンジーのひと皿目に取り掛かった。
しかしこの料理、本来は飯と一緒に食うものらしい。単品で食うには味付けが濃くて辛かった。しかもケチャップのような味付けなので飽きるのも早い。
たまらずワタクシは、飲み物を注文しようとしたが・・・。
た・・・炭酸飲料しかねー!!!(死にますw)
仕方なく、店の激マズイ水で流し込みながら食べた。
30分くらいかかってひと皿目は平らげたが、さすがにふた皿目は無理だった・・・。
(残りは、工場長とスタッフ一同でおいしくいただきましたー!)
しかし工場長からは、こう言われた。
「大盆鳥をひとりで食う奴は初めて見た!!」と。
どうやら頑張りは認めてもらえたようだ!!
(それはうれしかったけど、次の日腹下しました・・・)
シメのひとこと
この一件があって以来、工場長からあちこちの店に連れて行かれるようになった。
お互い打ち解けたのはうれしかったが、それらの話はまた機会があったらにしたい。
と言う訳で今回はここまで!
皆様、よい大食い体験ををを!