勝負というのは、時に誰も予測ができないほどの展開になることがある。
正直、あれだけ押し込まれていたのにもかかわらず、2点差をひっくり返すとかもう訳が分からなくて面白い。あの展開でゴラッソ2発とか予測不可能。勇気と覚悟がぶつかり合うとそれはクレイジー。
■中盤の空洞化
3-6-1でスタートするレッズ、というよりミシャスタイルのビルドアップは中盤を空洞化させる世界でもまれな希少なスタイル。
後方のビルドアップは4人の最終ラインにプラス中盤に1人残った柏木を含める5人。これに最前線の5人と大きく分かれて2つのラインができる。
空洞化の狙いの第一はハイプレス回避。相手は前からプレスするにしてもボランチが連動しにくい。ボランチが前へ出れば、浦和の中央の3人(1トップ2シャドー)にバイタルエリアを明け渡してしまうことになるからだ。
月刊フットボリスタ第45号 発行ソルメディア 46項より引用
試合後のテセが
「前半20分は空追いしかしなかった。川崎(フロンターレ)の時もすげーなと思ったんですけど、今日はさらに浦和は違う相手だなと。どうプレッシャーに行っても決定機まで持っていかれる。守備している意味が分かんなかった。プレスを掛けてもなんの効果もなく、“のれんに腕押し”じゃないですけど、戦えずに手も足も出ずサンドバック状態で、まんまと先制されて。0-2になった時に大量失点するんじゃないかというのはよぎりましたね」
オーバーヘッド弾に豪快ミドル… 乱戦で輝いた浦和、清水両エースのプライド
このように語ったように、レッズに対して安易なハイプレスはむしろレッズからしたら格好の獲物。ハイプレスは前線の選手だけではなく、最終ラインまでの全ての選手が連動してやっと成り立つ。通常は最前線のFWの“第1列”と、2列目の選手からなる“第2列”がビルドアップを限定する。 そして5トップの中盤有効活用。5人の使うスペースは中盤と相手の裏。この駆け引きで2ブロックを攻略する。この日のエスパルスであれば4-4のこと。
先制点の起点となった場面。遠藤から中盤に降りた興梠にボールが入る。この時に角田が釣り出される。
興梠がボールを受けると2ボランチがプレス。そして次のターン。
興梠がターンし前を向くと同時に武藤が中盤に降りてくる。これに鎌田が釣り出される。
この記事へのコメントコメント一覧
この記事にはまだコメントがありません