ファッション誌の闇
以前もファッション用語の難解さに頭を悩まされた記事を書いたけれども、今回も仕事中にたまたま目についた単語に度肝を抜かれて、気付けば終業時間を迎えていた。そのくらいインパクトのある言葉だった。断じて仕事が捗らなかったのは私のせいではない。昼ご飯を食べすぎた反動で眠気と戦っていてやる気が出なかったとかそういうんじゃない。
で、みなさんも気になっているであろうインパクト大のファッション用語、その名もズバリ『おフェロ女子』である。
……マジ?
おフェロ女子ってなんだ!?
雑誌「ar(アール)」が2~3年目に提唱した、というのが定説の造語・新語で意味は単純明快 「オシャレ+フェロモン」つまり「オシャレでフェロモンが出ている状態」でファッションや美容・メイクなど幅広い方面に関わるトレンドです。 この雑誌「ar(アール)」が長澤まさみさんや石原さとみさん等の「色気があってかわいい」女優さんを表紙に起用し、さらに「エロ」や「セクシー」というテーマの記事を多く発信していきました。
流行に敏感な女の子には、もうすっかり定番のワード「おフェロ女子」。女性としてのフェロモンがばっちり出ているモデルさんや女優さんをテレビや雑誌で見て「よーし! 私もおフェロ女子を目指すぞ!」と思って頑張っている人も多いのでは?
私は流行に鈍感なオッサン(27)だけどこれは定番のワードじゃないってハッキリわかるわ。テレビの前で「よーし!私も明日からおフェロ女子目指すぞー!」って意気込んでる女子とか見たくないでしょ。これは流行に鈍感なオッサンの私でもわかる。ファッション業界お得意の洗脳攻撃だこれ。
だいたいなんで”オシャレ”と”フェロモン”を1回あわせたうえでわざわざ略す必要があるのよ。もうこれ狙ってるとしか思えないじゃん。完全に空目させたいがためのネーミングじゃん。これ考案者ぜったいオッサンだわ。飲みの席で下ネタばんばんブッ込んでドン引きされるタイプのオッサンだわ。
しかもこの『おフェロ』って造語は汎用性が高いらしくて、「今日のメイクおフェロじゃ~ん!」とか、「今日のファッションおフェロ感出てて素敵~!」とかそういう使い方をするらしい。今どき女子はみんな普通に使うんだってさ。へぇ~。
ぜってぇウソだろ!!
聞いたことないわ!
ホントにさ、ファッション業界ってそういうとこあるよ。なんでもかんでも流行って言っとけば思考停止のサブカル女子が食いつくと思いやがって。ホントに食いついちゃうんだからやめろ!
『今どき女子はパトラスタイルで決めろ!アヌビスとの散歩が最高にHOT!』とか言ったって信じるんだから。ピラミッド前は最高にインスタ映えするっつって。
みんな騙されんな!リアルにおフェロ女子とか言ってんの誰もいないからな!目を覚ませ!
(※イメージ図)
もう少し『おフェロ女子』を掘り下げてみる
ただ、せっかく面白い題材を見つけたのでもう少しイジってみようと思う。
例えばおフェロの特徴というのが調べるといろいろ出てくるけど、共通しているのは”適度な抜け感”と”適度なセクシーさ”らしい。なんかもう特徴すらも卑猥に見えてきたよ…。
例えば服装はちょっとスケた記事のものだったり、あえて露出が目立つような肩だしのものだったりを選ぶのがポイントらしい。これは誘ってますね。
肌はスベスベのもちもちで意中の彼にボディタッチしても(されても)ドキッとするような状態であることが大事らしい。これはマジで誘ってますね。
メイクも微熱があるような火照り顔メイクがポイントで、唇も吸い付きたくなるようなプルッとした潤いを持たせるのが大事みたい。これはもう誘われてないと思うほうが無理がありますね。
あざとい!!完全に誘いに来てるじゃんこんなもん!しかしそれでもこんな見え透いたハニートラップにまんまと引っかかってしまうのが我らオスの悲しき性。泣けてくる。
もう挙句の果てに『元気いっぱいなおフェロ女子』とか言い出してるしさ。やめてよ。
「えー!なになにー!?私のおフェロそんなによかったのー!?」って喚いてる鈴木奈々しか頭に浮かばない。後日、テレビ番組で満面の笑みで「私のおフェロテクで彼がすごくなっちゃってー!!」ってブッぱなしてる鈴木奈々しか思い浮かばないよ。
ふぇぇぇぇぇぇ…やめてよぉ…全国ネットで喜々と暴露しないでよぉ…。
こういうのってムードが大事でしょ。それを元気いっぱいにとか空気読めてないにも程があるよ。
なんかもう、鈴木奈々に暴露される彼のことを思うと不憫で仕方がないんですけど、そういえばおフェロの本当の意味ってなんでしたっけ?