こんばんは。天使ママのお部屋へようこそ。
本日は看護師ネタでございます。
近年、安定した職種と言えば医療や介護だろうということで、社会人経験を積んだ方が転職で看護師を選ばれる方も多くなりました。
本当にいろんな背景の方が増えまして、脱サラした男性もいれば、シングルマザーで目指す人もいらっしゃいます。
看護師はなんといっても2年なり3年なり学校に通い、国家試験に受からなければなれない職業ですので、その間食べていく生活費を確保しながら看護師を目指される方はそれはそれは大変な覚悟を持っておられることと思います。
そうまでして看護師を目指そうとされるのにはやはり安定性や給料面の魅力が大きいのではないかと思います。確かに、それはそうかもしれません。私は看護師以外の職業を経験したことがありませんので何とも比較はできませんが、他の職業から考えたら随分と魅力的に映ることもあると思います。
もし今あなたが、今の職業を辞めて看護師になることを検討されているのであればこの記事をぜひ読んで頂きたいと思います。
10年以上の看護師経験と、5年以上の新人指導の経験から言わせていただきたい、看護師になりたい社会人の皆様への記事となっております。
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本当に看護師の給料はいいのか
まず、あなたが思うほど本当に看護師の給料はいいのでしょうか。
派遣看護師の平均時給は1700円前後です。確かに、普通のコンビニやカラオケの店員のアルバイトに比べたら破格の値段かもしれません。
病院勤務の場合、正職員で夜勤もやって初任給20万円程度はもらえるでしょう。年収でいけば300万はもらえて3年やったら400万くらいはもらえるし、条件のいいところを求めればもっと高額になることもあるでしょう。
ですが、それだけ高額なお金がもらえるという事はそれだけ大変な仕事でもあるという事なんです。
- 夜勤で不規則な生活
- 1日中体力勝負の重労働+きめ細やかな対応が求められる
- 他人の汚物処理や感染の危険があるものの取り扱い
- 休みは自由にとれず、夏休み以外まとまった休みは取れない
- 常に命を預かるというプレッシャーとの闘い
こういった特典が付いているからこその給料と考えたらもっと楽に稼げる方法ってあるんじゃないかって思いませんか?
看護師をやめる人はたくさんいる
せっかく学校通って国家試験に合格して資格を持っているにもかかわらず、看護師として働かない人はたくさんいます。そういった看護師を潜在看護師と言い、2014年の統計では約17万人いると言われています。
参考:厚生労働省‐看護職員の現状と推移
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000072895.pdf
なぜそんなにも多くの看護師が高額な給料がもらえる職業を手放すのでしょうか。
同じ統計で現在看護師として働いていない人に直近の就業先を辞めた理由の第1位は妊娠・出産ですが、第2位が自分の健康面(身体的なもの)、第3位が自分の健康面(精神的なもの)です。
2位と3位の数を合わせると1位の妊娠・出産は軽く超えます。つまり、なんらかの健康的な理由により辞めたというケースが最も多いわけです。
その他にも、時間外労働(残業)が多い、医療事故への不安、責任の重さ、自分の能力や適正への不安などの理由が多く挙げられています。
つまり、残業が多く、責任や医療事故への不安などのストレスから何らかの体調不良をきたし、働けなくなるケースが多いと考えられます。
看護師として働く現実
人の役に立ち、給料もいい。福利厚生もしっかりしている所が多いし、求人は溢れている。確かにそういった面もありますが、看護師として働く現実はどういったものでしょうか。
知識と技術の習得に追われる
たくさんの勉強をしてようやく看護師になったにも関わらず、一人前の看護師として働くにはまだまだ知識も技術も足りません。学生の時には広く浅い勉強をしてきましたが、看護師になったら自分の配属された病棟の専門領域について深く勉強していく事が求められます。
看護技術についても同様ですがそれに加え、患者さん一人一人の個性に合わせた技術の提供が求められるため、教科書通りのやり方では通用しません。実践の中でこういう患者さんにはこういうやり方のほうがいいといったことを学んでいきます。
特に新人看護師の時にはそれがとてつもなく膨大な量に思えて、20歳前後の若い頭ならすぐに吸収できますが、大人になればなるほどその吸収率も悪く、まるで自分が何もできないかのような気持ちになることもあります。
医療界の常識に戸惑う
一度社会で働いていた方は医療界の独特な世界に戸惑うこともあるかもしれません。夜勤というのがまず普通の職場ではないでしょうし、普通のサービス業とは利益追求を一番に考えていないことにおいて大きく異なると思います。何かを売ってお金を稼ぐという考えでもないし、普通の商売とは根本から考え方が違います。
働く人の権利の重要性が世間では叫ばれていますが、医療業界では働く側の人権を守る動きがまだまだ弱いですし、遅れています。有給は誰でもが自分の希望で使えるものと思うかもしれませんが、看護師はこの日に有給下さいと言っても使えません。翌月のシフトを作る前に勤務希望は聞きますが、休みたいという希望は受け入れられますがここは有給で休みたいという希望は通りません。
そういった世間の動向とのずれを感じることも、一般社会で生きてきた方は尚更多いのではないでしょうか。
とにかく体力を消耗する
肉体労働でもある看護師の仕事は一日中動き回り、夕方にはもう足が棒のようになるなんてことは日常茶飯事。加えて、精神的な緊張感からも余計に体力を奪われ、帰ったらもうご飯を食べる気力すらなく寝るなんて日もあるでしょう。というか、新人の頃はそんな毎日でしょうね。
それなのに、先輩からあれは勉強したの?これは調べたの?とつっこまれ、仕事の日には出来なかった勉強を休みの日にこなし、気が付けばまた仕事。連休なんて月に2回程度。休みの日はあっという間に過ぎていきます。
看護師になって良かったと思える瞬間
ここまで看護師の仕事の厳しい面ばかりを取り上げてきました。
それは、中途半端な気持ちでは勤まる仕事ではないという事をお伝えしたかったからです。収入面のアップや安定だけではこの職業は勤まらず、現に17万人もの人が看護師を辞めています。
ですが、もちろんやりがいが多い仕事でもあります。
私が看護師になって良かったなぁと思ったことを挙げていきます。
人から感謝される
患者さんからありがとうと言ってもらえるのがやはり何よりです。これが何よりもうれしいですし、看護師やっててよかったなって思います。
家族が病気になったとき役に立つ
自分が看護師だと家族が病気になったとき、自分で看護することが出来るし治療のことも理解できます。自分の伝手でいい先生を見付けることができることもあるだろうし、入院したり、介護が必要になったときもどういう手配をしたらいいのかなどで困ることはありません。
お金に困らない
これはですね、高収入だからってわけではないんですよ。使う時間がないんで自然とお金がたまっていくだけなんです。中には趣味にお金をつぎ込む人とかもいたりとかしますけどね。でもよほどのことがない限り、生活に困るような人はいません。仕事を辞めても仕事を選べる立場でいられることはありがたいと思います。
人から信頼されやすい
医療者ではない人からの信頼は厚い気がします。看護師なんだ、すごいねー。みたいな。看護師というだけで尊敬のまなざし。看護師にもいろいろいるしね、聖人じゃないですしね、別に普通なんですけど。合コンでのモテ率は確かに(笑)
看護師に向いている素質とは
では、どのような人が看護師に向いているのか。自分にこんな大変な仕事ができるのだろうか。そんな風に考えますよね。
他の記事でも書いたことがありますが、看護師には向き不向きがあります。
私が考える看護師に向いている人の特徴は以下の通りです。
コミュニケーション能力が高い
患者さんと他の医療者との懸け橋となる存在、それが看護師です。言語的なコミュニケーションだけでなく、表情で読み取ったり、ボディタッチであったり、非言語的なコミュニケーションも含めたコミュニケーションスキルは看護師にとって重要です。
打たれ強い
先輩に怒られるなんてまだいい方。患者さんに怒鳴られ、医師に怒鳴られ、上司に怒られ、そして自分のふがいなさに落ち込む。でもそれでどこまでも落ち込んでいては仕事になりません。
気持ちの切り替えができる
仕事とプライベートのON・OFFができることは重要です。働くときは緊張感を持ち、プライベートではリラックスすることが出来ないと緊張状態がずっと続き、心が休まらずやがては心を病んでしまいます。
人が好き
やはり人と関わることが好きじゃなきゃこの仕事は辛いと思います。人が好きじゃない人はおそらくおむつ交換とかトイレ介助とかできないんじゃないでしょうか。
人が好きに関しては嫌いなものを好きに変えるのは難しいかもしれませんが他の3つは今足りなくても努力次第で身に着けられます。看護師を目指すのであればこういった能力を身に着けていこうという意識を持った方がいいと思います。
まとめ
いかがでしたか。やっぱり看護師なんて無理だって思いますか?確かに誰にでもできる仕事ではないと思っています。ですが、やりがいもたくさんあります。人の役に立てる仕事は自分の価値を見いだせたり、生きがいにもなるかもしれません。
自分の性格に合えば、一生続けられる強い資格であることも間違いありません。今の仕事を辞めて看護師になろうと思っているならしっかり覚悟を持って臨んで下さい。
資格さえ取ればあとは施設とかでのんびりやろうと思っても逆に施設とかのほうが医療設備も医者もいないところで何かあったときに何も対応できません。どこでどのような働き方をするにせよ、ある程度は病院で経験を積まないと一人前の看護師として働くことは出来ません。
免許をとったからには、その免許を存分に使って働ける看護師が一人でも多くなることを願っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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