>  > 本当に怖い「ゲイセックス事件簿」と「ゲイの怪談4つ」

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【新宿二丁目の最深部の一角に、昨年末、一軒のブックカフェがオープンした。場所柄からわかるように、近年ありきたりなロハス的カフェ・カルチャーの産物と侮るなかれ、その店名は「オカマルト」。当代一のドラァグクィーン、マーガレット嬢が店主を務める、、マーガレット嬢が店主を務める、正当な裏文化の巣窟を徹底インタビューするシリーズ・最終回】

第1回 店主と語るゲイとオカルトと切腹
第2回 『an・an』を超える勢いだったゲイ雑誌『Bʌ́di』の真実とマツコ・デラックス
第3回 店長の出自とLGBTの陰謀


■新宿二丁目のリアル情報/ゲイと薬物

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二丁目の古本ブックカフェ「オカマルト」店長

 最近は『FRIDAY』による成宮寛貴問題の記憶も新しいゲイ・スキャンダル。しかし新宿二丁目には、我々ノンケの人々は全く知る由のない、リアルなスキャンダルが生まれているのであった……!!


――最近のゲイ・セックスの流行を教えていただいていいですか?

マーガレット嬢「薬物。とにかく薬物。まあ昔からホモはクスリ好きなんだけどね(笑)。二丁目でも持ち検(持ち物検査)のおまわりさんが平日昼からウロウロしているよ。でも薬物に関していうなら、ゲイには『ハッテン場』っていう特殊な取引現場もあるからねぇ」

 ここでいう「ハッテン場」とは、主に雑居ビルやマンションの一室をゲイセックスのために特化したプレイルームのことで、安価な入場料さえ支払えば、その先は自由恋愛。薄暗い室内にはわずかな仕切りの半個室が多数存在する、不特定のパートナーを求めるゲイのための社交場なのである。


――そうか、さすがにそこまでは警察入ってこないか……。

マーガレット嬢「いや、入ってるよ! 何言ってんのアンタ、ちゃんと入ってますよ。一般客を装ってるの。あの『ドーベルマン事件』の時だって入っていたはずよ」


■二丁目が激震 ドーベルマン事件とは?

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画像は、Thinkstockより

――なんですかそれ……?

マーガレット嬢「知らないの? クスリが好きなお客さんが集まるハッテン場があったの。そこは全国展開してたような大手だったんだけど、ハッテン場って、宿屋ではないし宿帳を書く義務もない。誰がいるかわからないわけだから、足がつきにくい。で、そこにある日、警察が令状を持って入ってきた。礼状持ってたってことは事前に確証を得ていたはずよね。でも、その日、たまたまクスリやってる人がいなかったらしいの。それでしょうがないから『公然わいせつ幇助罪』か何かで挙げたって話。勇み足だったってのが、玄人筋の見解」


――いつ頃の話ですか?

マーガレット嬢「15年くらい前かなぁ。でもそれ以後、ハッテン場はどこもパンツ着用になったのよね」


――なるほど、猥褻物陳列にならないようにってことですね。勉強になりますね……。そこでは警察もパンイチでいるんですか?

マーガレット嬢「郷に入れば郷に従え、なんじゃない(笑)。でも最近はハッテン場の外で待ってるよ。そこで持ち検して引張るっていうやり方。あと最近もクスリ絡みの事件があったわね。知らない?」


――全然知らないです(笑)。

マーガレット嬢「えっ、ゲイ界隈では有名だったのに。ちょっと前、ゲイ・ナイトに海外から遊びに来ていた子が死んじゃったの。その子をおもてなしするためなのか“ホムパ”って呼ばれるホームパーティが行なわれたんだけど、もちろん薬物持ち込みのパーティでね。そこで、その子が死んじゃったの。で、一緒にいた人たちは頭回んなくなってたのかバカだったのか、警察呼んじゃったのよ。それでみんな引張っていかれちゃって、全滅したっていう事件。その中にギョーカイでは有名なDJが混ざってたから、話題になったわ」


――成宮事件以外にも、二丁目を沸かせているニュースがあるんですね……。

マーガレット嬢「そうよ。この事件で読み解けるのは、日本のゲイシーンが海外から注目されてるってことね。最近は週末なんかそこら辺に上海ホモとか台湾ホモとか、韓国ホモとか……海外の富裕層ゲイがたくさんうろうろしてる」


――アジアン・ホモで溢れているんですね。

マーガレット嬢「そうね」


■これからは売り専バーの時代

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「オカマルト」店内にはゲイの歴史を辿ることができる貴重な本や雑誌が並ぶ

――売り専バーや立ちんぼ等の売春事情はどうなっていますか?

マーガレット嬢「今はゲイアプリがあるから、出会いはそっちに移行してる。でも、売り専バーは生き残ると思う。アレを取り締まろうと思ったら売春防止法でいかなきゃいけないんだけど、法律的には『男と女の売春』を取り締まる制度なんだよね。でもそれを男同士に適用するなら、“じゃあ同性間にも結婚という制度を認めてくれ”っていうことになるから、警察や国にとっては“痛し痒し”だね。しかも今は自民党政権だから、旧来の家族の価値観の復権みたいな保守方向に向かってるでしょ。同性婚なんて、もってのほかよねぇ。ホモの売春をわいせつ類似行為って罪状で取り締まろうとしてるけれど、売り専バーが最後の砦になるだろうね」


――法律的には踏み込めないという意味で、《最後の砦》なんですね。

マーガレット嬢「うん。逆に、これからは売り専が盛り上がってくるんじゃないかって思う。っていうのは、1990年代ゲイブームを経た自己肯定感のある世代のゲイが、そろそろ40代、50代になってきていて、ゲイとしての生き方を謳歌してる。一方で、性的商品価値は下がってきているわけで、だんだんセックスに困ってくるはず。そうなれば当然性処理に困って、手っ取り早く売り専に行くようになるんじゃないかな。売り専のイメージも明るく変わってきてるし。彼らはお金はあるからね。だからこれからはハッピー・ゲイ・ライフ世代の《ハイ・ミドル向けの売り専》の需要がビジネスとしてあるんじゃないかと思いますね」


――ゲイ経済評論家ですね……。

マーガレット嬢「長年この街にいると見たくないものまで見えてくるのよ(笑)」

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