イラン大統領選 ロウハニ大統領が再選果たす

イラン大統領選 ロウハニ大統領が再選果たす
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19日に行われたイランの大統領選挙で、国際社会との対話路線の継続を掲げる保守穏健派のロウハニ大統領が再選を果たしました。アメリカのトランプ政権がイランへの圧力を強めようとする中、イランでは穏健な外交姿勢が支持された形となり、今後の両国関係の行方が注目されます。
19日に投票が行われたイランの大統領選挙には4人が立候補しましたが、再選を目指す保守穏健派のロウハニ大統領と、反米の保守強硬派のライシ前検事総長による、事実上2人の争いとなっていました。

開票作業を進めてきた内務省は、日本時間の午後6時半開票がほぼ終了したとして、その結果を発表しました。それによりますと、ロウハニ大統領が57%の票を獲得したのに対し、ライシ師は38.5%にとどまり、ロウハニ大統領が再選を果たしました。

今回の選挙は、核開発をめぐるアメリカなどとの合意で制裁の解除を実現させたロウハニ大統領が、国際社会との対話路線の継続を訴えたのに対し、ライシ師は反米姿勢を強調し、政府の経済政策を批判してきました。

アメリカのトランプ大統領が20日、初めての外国訪問としてイランと対立するサウジアラビアを訪れ、イランへの圧力を強めようとする中、イラン側ではロウハニ大統領の穏健な外交姿勢が支持された形となり、今後の両国関係の行方が注目されています。

安倍首相が祝辞

安倍総理大臣は、イランの大統領選挙で再選を果たしたロウハニ大統領に祝辞を送りました。

この中で、安倍総理大臣は「このたびの勝利は、ロウハニ大統領の掲げる国際協調路線への信任だ。これまで幾度も、ロウハニ大統領と対話を重ね、国際社会との建設的関係の構築を働きかけてきたが、今後も中東の平和と繁栄に向けて、建設的な役割を果たすことを期待する。日イラン関係のさらなる発展に向けて取り組んでいくことを楽しみにしている」としています。

中国 習主席も祝電

中国国営の中国中央テレビによりますと、習近平国家主席は、イランの大統領選挙で再選を果たした保守穏健派のロウハニ大統領に祝電を送り、この中で、「過去4年間、イランはロウハニ大統領の指導の下、経済発展を遂げてきた。両国関係の発展を非常に重視しており、今後も連携して、両国の全面的な戦略パートナーシップを発展させていきたい」と述べました。