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阪急新大阪駅?なにわ筋線で変わる鉄道地図

更新:05/22 20:36

 大阪中心部と関西空港を結ぶ「なにわ筋線」。2031年の完成を目指し、4つの新駅がつくられることが明らかになりました。その中で注目するのは新大阪駅です。新大阪駅では、なにわ筋線とともに阪急電鉄も乗り入れを計画していることがわかり、さらに将来はリニア新幹線や北陸新幹線までやってくる。大阪の一大ターミナルとしてさらに発展しそうです。

 大阪中心部と関西空港を結ぶ新しい鉄道路線「なにわ筋線」。大阪府・市とJR西日本、南海電鉄の4者が「うめきた」地下の「北梅田」駅のほか、「中之島」「西本町」「南海新難波」の4駅を新設することなどで合意したことがわかりました。

 完成予定は2031年の春。これまで難波発だった南海の「ラピート」や、新大阪や天王寺からしか乗れなかったJRの「はるか」が、なにわ筋線を通り北梅田駅から乗れるようになることで、大阪中心部から関空へのアクセスがいまより20分程度短縮されるといいます。

 関西の鉄道地図を塗り変える大プロジェクトですが、さらに別の計画も動き始めました。新大阪駅になにわ筋線だけでなく、阪急電鉄の新しい路線が乗り入れるというのです。

 「『ようやく始めた』というところ。もう50年以上前から考えられていた計画が実現する運びになりそうだということですね」(鉄道アナリスト 川島令三さん)

 先週、発表された阪急阪神ホールディングスの長期計画には、十三と新大阪を結ぶ「新大阪連絡線」の文字が。実はこの路線、50年以上前から計画されていたものでした。

 「JR新大阪駅の北側には新しいビジネスホテルが建っているのですが、ホテルが入るビルの名前は新大阪阪急ビル。阪急電鉄は将来の新大阪乗り入れを見越して、土地を確保していました」(神崎智大記者リポート)

 新大阪駅周辺の空撮地図では、阪急は東西にのびる新幹線の線路の北側に新しい線路を引く計画をあたためてきました。

 「御堂筋線の新大阪駅です。ホームの上には、不自然に盛り上がった部分があります。よく見ると鉄骨が斜めに新たにかけられるようになっていて、このホームの上に、新しく阪急の駅をつくることができると、そのような設計になっているようです」(神崎智大記者リポート)

 阪急のビルの5階部分にある壁も、よく見るとすぐ取り外せそうな…周辺の土地も駅をつくる時に困らないような使い方となっていました。

 「駅の西側の高架沿いには、フットサル場や駐車場などがずっと続いています。この辺りの土地も阪急が新しい路線を引くために確保していた土地だということで、いざとなればすぐ工事が始められるように見えます」(神崎智大記者リポート)

 新大阪駅に乗り入れてくるのは、阪急となにわ筋線だけではありません。再来年にはJRおおさか東線が乗り入れ、将来的にはリニア新幹線や北陸新幹線も新大阪駅に乗り入れる計画です。

 「(リニア新幹線は)国鉄の計画では、新幹線の駅の上に作るという話だった。今は変わってきていると思いますけど。(大阪の)北の方のビジネス街がもっと便利になる」(鉄道アナリスト 川島令三さん)

 阪急電鉄は新大阪駅乗り入れについて、「時期の見通しは立っていないが実現を目指す」としていて、将来の新大阪駅はみちがえるような変貌を遂げるかもしれません。

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