ぼくの住んでいる家は木造アパート。家賃が相場より安いこともあってか、満員御礼である。住人は男が多いと思うが、中には女もいる。前にその女2人とあいさつを交わしたことがあった。男なら隣に美人が住んでくれるとドキドキするもんだ。隣と言わず同じアパート内でもいい。おっさんだらけのアパートはむさ苦しくて嫌だ。
ブスは木造アパートに住んでいる
ぼくが挨拶を交わした住人の女2人とも、揃いもそろってブスだった。
案の定。やっぱり。だよね。当たり前。納得の言葉がぼくの脳裏を駆け巡った。美人が木造アパートなんかに住んでいるわけがない。ここは天下の東京だ。オートロック付きじゃない建物は貧乏人しか住まんよ。新築アパートは別として。
近所に木造ではなく、しっかりとした鉄筋コンクリート造りの三階建てアパート（マンション）がある。朝、出勤途中でそのアパートから降りてくる女と鉢合わせたことがあった。その女の容姿を瞬時に一瞥し、査定した結果は普通。かわいくもなく、きれいでもない。普通。ぼくは思った。木造にはブスが住み。鉄筋コンクリートには普通が住んでいるんだと。
高級マンションに住む美人
大通りに面して高級マンションが立ち並ぶ一角。別にストーカーをするわけじゃないけど、美人さんがその高級マンションに吸い込まれていくのを何度か見たことがある。一人暮らしかどうかはわからないが、ブスが入っていくところは今まで見たことがない。家賃相場は10万以上確定で月に15万ほどの家賃だと思う。そんな高額な賃貸になぜ住めるのか？疑問に思わない人はいないはずだ。入居するのにだって少なくても50万はかかるだろう。そんなお金がなぜあんな若いチャンネーに支払えるのか。親が金持ちかパトロンがいるか男に出してもらっているのか。まさか自分で稼いでいるとは思えないのだけど。まさかね。
ブスと美人の金銭格差
何にせよ。美人はお金を使わなくていいから、少ない給料でもやりくりできるのだと思う。その点、ブスは男におごってもらえる機会が無い。会社では同じ仕事量をこなしていても、美人のほうが評価されてしまう。いいとこなし。良いところがあるとすれば、強姦や痴漢に襲われることがないこと。危険な目に合いづらいこと。その2点だけだ。なんてこった。これほどまでに金銭格差があっていいものか。ぼくは声を大にして叫びたい。この現象を。つまりブスは賃料の安いアパートに住み、美人は高級マンションに住むというこの現実を目の当たりにしたぼくは人生の理不尽さ、絶望的なまでの日本の文化風習制度やヘイト。差別や区別。あらゆる問題を一度に見た気がした。
美人半額 ブス無料というＢＡＲが高田馬場駅にあるが、それを地で行く日本であって欲しいとぼくは心の底から思っているし、願っている。真の平等とはいかに。