この記事では、「hulu(フールー)」が一斉に解約されている理由と、その退会・解約方法について解説しています。
Index
なぜhuluは一斉に解約されるのか
そもそもhuluとは
私は海外作品目当てで動画配信サービス「hulu(フールー)」を契約しました。月額定額で動画が見放題のいわゆるSVODに分類されるサービスです。その当初はアメリカ資本であり、SVODの先駆けとしてとても楽しく利用させてもらっていました。
しかし最近では海外作品の追加が激減しています。これは米Huluが日本における事業を日本テレビに売却したことによるもの。現在では国内ドラマ、日本独自コンテンツが増加しています。
そして最近ではhuluドメインも捨て、「happyon.jp」なる独自ドメインへ移行。システムも独自の新しい物に変更、リニューアルを果たしました。
告知不十分のまま著作権保護を導入、炎上
huluはリニューアルと同時に、ディスプレイ出力に著作権保護技術HDCPを導入。これにより、機器・ケーブル・ディスプレイの全てにおいてHDCP対応が必須となり、一つでも対応を欠いた場合は再生が不可能となりました。他社はHDCPはとっくに導入済みで、再生不可能またはSD画質で利用できるという仕組みです。
さらにhuluは、マルチモニター環境の場合、PC・ケーブル・モニターがHDCP対応していたとしても、一枚でも非対応モニターが混じっているだけで視聴できなくなるという仕様のようです。
最も重要なのは、このような重大事実を事前にまともに告知していなかったということです。該当するユーザーの多くにとっては「ある日突然、再生不可能になった」というわけですからね。このため、苦情・批判がソーシャルネットワーク上で殺到し、hulu公式アカウントは炎上状態に陥り、公式アカウントはついに謝罪にまで追い込まれました。
【お詫びとお知らせ①】
リニューアルに伴い、動画が正常に再生されない事象が発生していることについて、深くお詫び申し上げます。
また、外部ディスプレイでの視聴方法について、事前に十分なご案内ができておらず誠に申し訳ございません。 pic.twitter.com/xsRe73m5uY— Hulu_Japan (@hulu_japan) 2017年5月22日
切り捨てられてしまったユーザーは、視聴環境を買い換えるか、huluを解約するかを迫られているわけです。
今更Silverlightを新規導入
HDCP導入は、著作権保護強化のためと考えると仕方のない部分もあるのですが、IEでの視聴環境向けに、当のMicrosoftが非推奨としている技術Silverlightを今更、新規に導入し、Twitterでも話題となり一気にトレンドワードに。IEでSilverlightを使うとHDCP非対応モニターへの出力も可能となってしまうようです。
旧ドメインはすぐ切り捨て
こういった大きな変更があるからには、月額サービスである以上は通常、1ヶ月間は旧システムと新システムは並行稼動すべきです。「新システムでは自分の環境では動かないようだから、予め無駄なお金が掛からないよう、解約か視聴環境整備を検討しよう」と、消費者に考える猶予期間を与えるためです。しかし新ドメイン稼働直後、すぐに旧ドメインを切り捨ててしまいました。新しいUIもわかりづらい・使いづらいとの声が多く、これもユーザーの不満に直結しています。
視聴対応環境でもまともに見れない場合も
こうした契約者に対する不誠実な姿勢に加えて、特にアクセスの多い休日の夜では、視聴対応環境ですらも動画がブツブツ途切れる、正常に再生できない、不安定になる、画質が著しく低下するなどの事象が発生するとの報告がソーシャルネットワーク上に多数上がっています。環境や機器の相性問題や、サーバーが貧弱すぎるなどの理由が考えられます。
こうした資本の変化・企業姿勢・そもそも見れなくなったといった理由で炎上し、多くのユーザーから批判・解約が殺到しているというわけです。
huluの解約方法
それでは、huluの月額課金を解約する方法を、各プラットフォームごとに解説します。
Android TV / PS4 の場合
Android TV搭載4K BRAVIAと、PlayStation 4にて、それぞれのhuluアプリの設定画面を確認しました。
両アプリとも、Huluアカウントの設定画面からは、あくまで氏名・メールアドレス・パスワードの変更と、次回支払日の確認ができるのみで、解約を行う項目は存在しませんでした。以下に手順を示したように、PCまたはスマートフォンから解約する必要があります。
PC (Windows / Mac) の場合
「hulu(happyon.jp)」を開き、ログイン。画面右上にマウスカーソルを合わせ、「アカウント」を開きます。
契約情報の中にある「契約を解除する」を選択。
解約をとどまるよう、引き止めの画面に入りますが、無視してスクロールし、次へ進みます。
アンケート画面が出ますが、回答は任意。スクロールして、最下部にある「契約を解除する」を押します。
これにて解約が完了します。
iOSの場合
iOSの場合、アプリケーション内からの解約は不可能でした。
このため、Safariからログインして解約を行います。「hulu(happyon.jp)」にアクセスし、右上のログインをタップ。
右上の顔アイコンをタップし、メニューを開き、「アカウント」をタップ。
契約情報を開き、最下部の「契約を解除する」をタップ。引き止めページやアンケートをスルーして契約解除に進むを押し続ければ、解約できます。
Androidの場合
アプリ内でもブラウザでもどちらからでも解約できます。
アプリ内からは、メニューバー→設定→アカウント→最下端の「契約を解除する」から解約できます。ブラウザでの解約手順は、前述したiOSにおける手順と全く同じです。
結論:解約はブラウザから
まとめると、iOS・PS4・Android TVのアプリ内からは解約不可能。PC・スマートフォン・タブレットなど、ブラウザが使いやすく文字(ID/Pass)入力がしやすいプラットフォームから、ブラウザでログインし、解約するのが確実です。
アカウントを削除する方法
解約方法は前述のとおりですが、個人情報の入ったアカウントは残ったままです。アカウントの削除フォームは存在しないようですが、Huluのサポートセンターに電話かメールをすることがで完全退会を依頼できるようです。
メールはこちらのメールフォームから。Huluカスタマーサポート窓口の電話番号は以下。
受付時間:10時〜21時 年中無休(1月1日を除く) 固定電話0120-994-790(無料) 携帯電話050-3155-0025(有料) |
乗り換え先は?
いくらかは作品ラインナップが被っており、Amazon Prime会員年間費用で視聴可能なAmazon Prime Videoは試す価値アリです。PCからはHDCP対応だとHD以上、非対応だとSD画質での再生になります。
また、良質な海外作品が続々追加され、画質やアプリの使い勝手も申し分ないNetflix(ネットフリックス)も、乗り換え候補としては筆頭。基本的に元々HDCPが必要なサービスのはずですが、1ヶ月間無料体験登録が可能なので、予めサービスを問題なく利用できるかのチェックができるので嬉しいところ。
私はAmazon PrimeとNetflixの二本柱を中心に動画を楽しんでいます。日本テレビ傘下になってからはHuluを起動することも激減していたので、今回の騒動はちょうどいい機会になりました。もちろんhuluが自らの姿勢を正し、サービス品質とラインナップが改善された時には再び契約を考える予定です。