化石発掘意外と簡単?2億3千年前の遥かなるロマン美祢市化石採集場

人類が生まれるはるか昔に恐竜をじめとする巨大生物が地上を歩いていたという事実を現代の私達は化石をとおして知ることができます。
何億年前の石が地表に姿を現すということだけでもスゴイことなのに、その石にその当時の生物の痕跡が残っているということにロマンを感じます。
そんなロマンあふれる化石を気軽に発掘することができる場所が美祢市化石採集場です。
それでは、約2億3000万年前の時代の片鱗をのぞきにいってみましょう!
化石発掘に必要な道具
化石を素手で採掘というのは、さすがに無理があります。相手は、石なので最低限ハンマーとタガネ、この2つは用意しなければなりません。
タガネは、石を割る時にハンマーの補助道具として使用します。ホームセンターで数百円で手に入ります。
また、石を割った時に破片が飛び散ることがあるので目を保護したいという方は、水泳用のゴーグルなども用意するとよいでしょう。
筆者は、以下の道具を用意しました。
- ハンマー
- タガネ
- 虫メガネ
- ビニール袋
- 新聞紙
虫メガネは、小さな化石を発見するのに利用します。ビニール袋と新聞紙は化石も持ち帰るために使います。
化石発掘の受付
美祢市化石採集場で化石発掘を行うには、まず美祢市歴史民俗資料館で利用手続きを済ませる必要があります。
受付をせずに採集場に行っても施錠がされていて入ることができません。また、無断で入ることも禁止されています。
利用手続きが済むと、採集場までの移動経路案内と諸注意を説明した数分程度の映像を館内で見ます。その後、職員から化石採集許可証など入場に必要な書類を渡されます。化石採集許可証には、採集場入口の施錠ロックを解除する暗証番号が書かれているので無くさないようにしましょう。
| 利用料 | 一般:100円 20名以上の団体(80円) 小中学生:50円 20名以上の団体(30円) |
|---|---|
| 利用時間 | 受付開始9:00~17:00に資料館に帰館 |
| 休館日 | 毎週月曜日、祝日、年末年始 |
※ご利用方法の詳細は「美祢市化石採集場Webサイト」をご覧ください。
美祢市化石採集場へのアクセス
美祢市歴史民俗資料館から美祢市化石採集場までは、約7km、車で約10分です。採集場まで結構距離があるように思いますが、利用手続き時に化石採集場までの経路案内を頂いていますので道に迷うことはありません。
資料館から見てローソンがある交差点を左折、次にネッツトヨタがある所を左折して高架をとおれば、あとは道なりに進むだけなので意外と早く着きます。
採集場は、道のカーブに面した所に隠れるように入口があるので気付きにくいかもしれません。筆者は、うっかり通り過ぎていました。
入口に着いたら施錠ロックを解除するのですが、この日は先客がいたので既に解除された状態でした。
採集場を最後に出る人がロックをするというルールになっています。
美祢市化石採集場内について
設備
場内には、車が10台まで停めれる駐車場と簡易水洗トイレ2つ、屋根付きの休憩場があります。
奥畑坑
美祢市化石採集場は、元々炭化が進んだ無煙炭の日本最大の産地として知られた大嶺炭田の一部「奥畑露天掘り跡」を利用して建設されたそうです。その時代に地下から石炭を掘り出すために使用されていた奥畑坑の坑口が今も残されています。
発掘できる主な化石
採集場に露出している地層は「美祢層群桃ノ木層」と呼ばれる約2億3000万年前のもので、恐竜が出始めたころの時代になります。主にシダ類、トクサ類、イチョウ類、球果類などの植物とゴキブリ類、コウチュウ類、セミの仲間などの昆虫の化石が産出されているそうです。
化石発掘の開始
化石採掘場所は、駐車場から少し登ったところにあるのでそこに向かいます。道中は、崖になっていますがフェンスでしっかり仕切りが建てられているので安全面で心配はありません。
子供が道に落ちている何か見つけたようです。まさか化石!?
なんと採掘する前に化石をゲットしてしまいました。
地層が剥き出しになったこの場所が採集場です。「カンッ!カンッ!」と石を叩く音があちこちから聞こえ、他の方も熱心に化石探しに没頭している姿が伺えます。
ロープが張られた先は、侵入禁止となっているのでロープよりも手前の場所で採掘を行います。
人の手で砕いた後なのか、自然に転がってきたのか分かりませんが、そこら中に石が散乱しています。
その一つを取って、タガネを当てハンマーで叩き割ってみます。
なんと、化石らしきものがでました!開始から数分で2個目です。
子供たちも次の化石を発見しようと夢中になって石を割っています。
ハンマー一振りで簡単に割れる石もあれば、なかなか割れない硬い石も混在しています。
1時間程、掘り続けて採れた化石の一部がこれです。化石であることは、明らかなんですが何の化石かが不明です。
帰館後に美祢市歴史民俗資料館の職員に見てもらったところ、全て球果類(キュウカ類)という植物の化石だということが分かりました。ササの葉に似ていますが、現在でいうナギという植物に近いそうです。
まとめ
私は、子供の頃に考古学者を夢見て庭をそこかしこ堀あさって恐竜の骨を探そうと奮闘した経験があります。当然のことながら化石はでなくて、水道管がでましたが…
美祢市化石採集場なら、そんな子供の好奇心にも応えてくれる場所だと思います。そして意外と簡単に化石が見つかるということも分かります。
はるか昔の生物にロマンを感じることができ、また大地がどのようにして作られたかということを考えさせられる。
そんな化石発掘を美祢市化石採集場へ行って体験してみてはいかがでしょうか?
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