『この世界の片隅に』の余りの素晴らしさは、僕らに一次資料にあたることの重要性を同時に説いているのだと思う。

「感染効果」にも書いたが、今のネット社会、SNS社会は、とにかく一次資料を見ない。
裏を取らず、まとめサイトのタイトルだけで決めつける。
それも根拠のない、感情と気分によってだ。

雰囲気と印象、噂や嘘で決めつけるのではなく、必ず一次資料にあたれ、そこからリアリティは、真実は見えてくるのだ。
片渕監督のこの自らをも戒めるストイックさが、作品の言外のメッセージとなって世界中に響いている気がするのだが、考えすぎだろうか?

少なくとも、今のアニメ界はこれをこそ求められていたのだ。