小川奈々
2017年5月22日03時00分
総社市と広島県福山市を結ぶ井原鉄道(井原市)の利用客が21日、開業19年目で2千万人を突破した。沿線の人口減で赤字続きだが、観光客を呼び込むユニークな企画を続々と打ち出し、2015年度には過去最高の115万人が利用するなど、最近5年間の利用客は再び100万人を超えている。「地域の足」が「観光の足」として盛り返してきた。
2千万人目は、倉敷市の高原千佳ちゃん(3)。乗り物が大好きで、この日は友達を訪ねて矢掛町へ行き、井原鉄道に乗った。井原駅で降りると、花束を手渡され、びっくりした表情で「うれしい。また乗りたい」。母親の絵美さん(31)は「初めて乗りましたが、田園や新緑の風景がきれい。子ども連れでもゆったり乗れた」と話した。
井原鉄道は1999年開業で、県や沿線自治体などが出資する第三セクター。総社駅(総社市)から神辺駅(広島県福山市)の41・7キロを結ぶ。沿線の人口減少が続き、10年度には開業以来初めて利用者が100万人を割った。
そこで、通勤や通学での利用客…
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