5月20日(土)、筆者は以下のツイッターをしたところ、多くのリツイートがあった。今回のコラムはそれを深めてみよう。
玉木氏とは、民主党の玉木雄一郎衆議議員である。今話題の加計学園問題に関する話だ。
同学園の愛媛県今治市の獣医学部新設をめぐり、出所不明の文書が5月17日(水)と18日(木)の朝日新聞で報じられた。
17日に報じられたのは、日付がないものであった。これに対して、菅官房長官は作成日時も作成部局もないと17日午前の記者会見で述べた。翌18日に報じられたモノは、作成日時と出席者が特定された文書だった。政府がどうコメントするかを読んでいたような2日連続の報道だった。
もっとも、官邸もこの文章がどこから出ているのかを特定できているようだ。
筆者も官邸勤務の時、報道されている記事の出所を調べた経験がある。情報分析の一環であり、基本中の基本だ。
ほとんどの記事は、マスコミの独自調査報道ではない。外部のネタ元からのたれ込みである。複数のマスコミにたれ込んだものの場合、ネタ元はしばしば容易にわかるものだ。
また筆者は、朝日新聞の報じたものを、同じ17日に民進党玉木氏が国会質問していることが気になった。
論理的な可能性は、①朝日新聞と民進党が同時に独自に入手、②朝日新聞が入手し民進党に渡す、③民進党が入手して朝日新聞に渡す、の三つが考えられる。
①の場合、朝日新聞と民進党は誰かの「怪文書」に引っかかった可能性がある。②の場合、報道機関として朝日新聞は失格。③の場合、出所不明文書では質問できないから朝日新聞を使って報道させて、そのうえで質問するとは民進党も政党として失格だ。
どうも、連日の報道等からすると、ネタ元から玉木氏と朝日新聞に渡っていた①の公算が高い。
もっとも、玉木氏は、文書の真偽をハッキリ言えないのに国会質問するのはちょっと情けない。
朝日新聞のほうも報道機関としていかがなものか。「総理の意向」と書いてあれば、新聞記者であれば裏をとらなければいけない。一番の方法は、書いた当事者に確認すべきである。また、総理周辺の側近や安倍事務所に確認をとらなければいけない。