DSL構築編
〜 Damn Small Linux (日本語版) 〜



0.まえがき

  •  「自宅LAN構築の宇宙(せかい)」では、旧スペックでも手がるに利用できる、軽量なスモール・リナックスとして、「Puppy Linux」を、USBメモリからも起動する方法で利用している。
  •  さらに使いやすい軽量リナックスを探していたところ、ハード認識に優れた「KNOPPIX」系の「DSL(Damn Small Linux)」があるということで、早速試してみることとした。
  •  対象マシンは、以前サーバー(Debian GNU/Linux 3.1)で利用していた「中古PC(HP Vectra VL=CPU:PentiumU333MHz、メモリ:64MB、HDD:6.4GB)を再利用する。


1.LiveCD版のインストール
  • 「DSL(Damn Small Linux)」日本語版のインストールCDはライブCDの部屋より最新版イメージをダウンロードしCD-Rに焼き付けて作成。本例ではDamn Small Linux 4.4 = 「dsl-4.4-0617-jp.iso」(2009.1.24時点)を使用。
  • CD-ROMドライブにCDを挿入し再起動。
  • 「boot:」プロンプトに対してはEnterキーを押す。
  • 低速CPUでもあっという間に初期ウィンドウ画面が表示される。メモリ使用量は24.9MBと64MBメモリにても余裕がある。



2.USBメモリからの起動
  • DSL日本語版をUSBメモリから起動するため、「メニュー」→「アプリケーション」→「ツール」→「HDDペンドライブへインストール」により、USBメモリへのインストール、設定を行う。
  • USBメモリは予めFAT32でフォーマットしておく。


(1)USBメモリへインストール

図2.1 デバイス確認画面

  • USBメモリには2つのパーテーション(データ保存用、DSLシステム用)が作成される。
  • 「USBメモリのデバイスはsdaですか」と質問に対し、今回の環境では「y」と入力する。

図2.2 ブートオプション入力
  • USBメモリの情報が表示される。
  • ブートオプションを聞かれるが、不要なのでそのまま「Enter」入力する。

図2.3 言語の選択

  • 言語とキーボードの選択に対し、「ja」と入力する。

図2.4 最終確認
  • 最終確認があるので「y」と入力する。
  • パーテーションの作成とシステムのコピーが始まる。エラーがなければ完了。

(2)USBメモリからの起動

  • USBメモリから起動するため、いったん終了する。
  • CDを抜いた状態で起動する。USBメモリから起動できるようBIOS設定はしておくこと。

図2.5 バックアップの設定
  • 環境をUSBメモリに保存しておくため、DSLメニューから「システム」→「バックアップ/リストア」を選択し、「sda1」と入力する。
  • USBメモリの最初のパーテーション「sda1」はVFATとなっているので、Windowsとの共有も可能。


3.HDDへのインストール
  • DSL日本語版をハードディスクから起動するため、「メニュー」→「アプリケーション」→「ツール」→「ハードディスクへインストール」により、HDDへのインストール、設定を行う。

(1)ハードディスクへインストール

図3.1 HDDインストーラー画面

  • 「Linuxパーテーション作成しますか」と質問に対し「y」と入力する。

図3.2 パーテーション作成1
  • パーテーションテーブル作成画面が表示されるので、「write」を選択する。

図3.3 パーテーション作成2

  • パーテーションテーブル書き込み確認に対し「yes」と入力する。

図3.4 インストール先パーテーション設定
  • インストール先パーテーションを聞いてくるので、「hda1」を指定する。

図3.5 マルチユーザログインの設定
  • マルチユーザによるログインを有効にするため、「y」と入力する。

図3.6 ext3ジャーナルファイルシステム設定
  • 「ext3ジャーナルファイルシステムを使用しますか」に対し、低速マシンではあるが「y」を入力。

図3.7 パーテーション書き込み確認
  • パーテーション書き込み最終確認に「y」と入力する。
  • CDからHDDへの書き込みが開始する。

ブートローダーをインストールしますか?:



     図3.8 ブートローダーのインストール
  • ブートローダーのインストール=「y」と入力する。

(2)再起動

図3.9 ハードディスクからの再起動画面

  • HDDから起動するため、いったん終了する。
  • CDを抜いた状態で起動する。再起動画面は図3.9のとおり。

4.DSLの基本的な設定
  • DSLの基本設定はDSLメニューから設定可能である。「LANカード設定」、「日付と時刻の設定」、「アプリケーションプログラムパッケージのインストール・設定のための「Apt有効化」について紹介する。

(1)LANカードの設定

図4.1 LANカード画面
  • 固定IPアドレスの設定とするため、DSLメニューの「設定」→「ネットワーク」→「LANカード設定」アイコンをクリックすると、図3.1「DSL−Netcard Config」画面が表示される。
  • 「eth0」のDHCPを利用しないパターンで、IPアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、DNSパラメータを設定する。
  • 「Apply」をクリックし保存する。

(2)日付と時刻の設定


  • 時刻をNTPと合わせるため、DSLメニューの「設定」→「日付と時刻の設定」→「インターネットタイムサーバー」を選択し設定する。


(3)APTの有効化


  • DSLはDebian形式のパッケージをインストールすることが可能で、自動的にダウンロード・インストールが可能であるが、APTを利用する前に、APTを有効化しておく必要がある。
  • DSLメニューから「アプリケーション」→「ツール」→「APT有効化」を選択し有効化する。
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2009.02
2009.01
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USBメモリからの起動追加

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