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 恐竜を絶滅させたとされる隕石の衝突が30秒ずれていたら、それは海に落下し、被害はずっと少なかったという仮説が発表された。

 その隕石の衝突は地球上の生命の4分の3までを一瞬でなぎ払った。生き残った恐竜も数年のうちに絶滅。衝突で空気中に舞い上がった塵が太陽の光を遮り、気候を大幅に低下させ、深刻な食料不足に陥ったからである。

 しかし、もしたったの30秒だけ衝突が早いか、遅かったりしていれば、恐竜はおそらく生き残っていたと考えられるのだという。
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 BBCの「The Day The Dinosaurs Died(恐竜が死んだ日)」という番組では、6,600万年前にユカタン半島から約40キロ離れた場所で起きた隕石の衝突を調査。その結果、落下地点は硫黄化合物が豊富な地域であり、これが一層雲を分厚くさせたことが判明した。

 仮に30秒だけ衝突のタイミングがずれていれば、隕石は大西洋か太平洋に落下し、被害はずっと少ないものになったと推測される。専門家に言わせれば、「極めて残念な場所に落ちた」わけである。

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 隕石の衝突時、最大1,000億トンの硫黄が大気中に巻き上げられた。それは10年間地球を寒冷化させ、ほとんどの生物を絶滅させるに十分なものであった。

 だが恐竜の絶滅は人類にとっては都合がよかったろう。大型肉食爬虫類が消え去ったことで、小さな哺乳類の進出が可能となり、それは進化を通じてやがて人類の登場へと至る。もし隕石がそこに落ちていなければ、我々は今存在していなかったかもしれない。


The Day the Dinosaurs Died: BBC releases trailer for new dino show/ translated hiroching / edited by parumo
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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2017年05月22日 09:44
  • ID:xXengKDY0 #

ゴッツイ津波が発生しそうだけど氷河期にはならないのかー
なるほど

2

2. 匿名処理班

  • 2017年05月22日 09:50
  • ID:u7WzgvvK0 #

ちょっと書き込み
滅んだのは地球上の生物の3/4であって、地下の微生物は依然として活動してたみたい
地下の生物と地上の生物の総重量は同じくらいと推測されてるから凄い量がいる模様

3

3. 匿名処理班

  • 2017年05月22日 09:51
  • ID:bgxSWdhs0 #

そのタラレバに意味はあるのか

4

4. 匿名処理班

  • 2017年05月22日 09:52
  • ID:S2HqU9Gq0 #

極寒に生き残ったのが鳥だったっけ?
爬虫類は恐竜が小さくなったイメージが拭いきれないけど実際なんだろ??

5

5. 匿名処理班

  • 2017年05月22日 10:18
  • ID:ISIuOP8T0 #

鳥類(獣脚類)が生きてるんだし記事の書き方に語弊がある
細かいようだけど、正しい知識を浸透させるために恐竜が現存してる表現は必須と思う
恐竜を架空の生き物にしないで欲しい

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