ゲームの世界へ、ようこそ!!
普通に二次創作やりたいなぁって思って書きました。
思い付いたら書くっていうのを繰り返してたので、おかしい部分があるかもですが、寛大な心で許してください。
BM下さい、どうぞ。
――その男、というか少年、
というか。
ゲーマーがいた。
「ゲームは1日24時間!!これ常識!」
と、馬鹿な事を言う奴だ。
この少年――十文字アタリはレトロゲームを愛し、今日も『神ゲー』を探している。
もちろんレトロゲームは全部面白いのだが、その中でも特に面白いレトロゲー…つまり『神ゲー』を探すのだ。
「さてさて~、今日は~?」
と言いながら、隣に置いてあった紙袋に手を突っ込む。
そして、紙袋から手を離すとそこには。
「よっし、今日はこれか!」
『モンスターファンタ ぶどう味』というタイトルが出てきた。
「…うーん、これって確か、ドラ○エと初代○リオを足した感じのゲームだったよな…」
評価で言えば、結構下のランクに位置する。
このゲーム、パクリだの何だの言われて評判が悪い。
「まぁ、埋もれてる可能性も無きにしろ非ずって感じ?」
アタリは早速カセットを入れた。
準備完了、電源を付ける。
画面には、モンファンのタイトルロゴが。
「おぉ!結構良いんじゃない!?」
バックに映っているのは大きな2Dマップだ。
それを自由に走り回れるのかと、アタリは身震いした。
「これは…!」
彼は久しぶりに出会った。
「か、神ゲーの予感!!」
慌てるようにスタートボタンを押す。
アタリは何においてもスピード重視だ。
普通にプレイしているのに、RTAと勘違いされた程に。
「じゃあ早速…!」
すごい勢いで名前を付けていく。
十文字アタリという、安直な…というかそのまんまの名前にした。
珍しいから本名とは分からないだろう、という考えだ。
そして、キャラを作り終え、ついに。
「ゲーム…スタート!!」
と。
しようとしたのだが。
気付いた頃には、アタリは自分の部屋に居なかった。
目の前には、テレビの画面ではなく、草木の生い茂ったTHE・草原。
遠くには、スライムとおぼしき敵の姿。
ゲームスタートした瞬間、アタリの視界は真っ白になった。
その時、
「リブート シーケンス スタート…転送シマス」
と聞こえた。
最初はゲーム音かと思ったんが、やけにリアルで耳元から聞こえた。
そして、今に至る。
服装とかはそのままだが…。
「…あ、転送。転送か!」
さっきの言葉の意味が分かったとアタリは喜ぶ。
「…俺、ゲームの世界に来たんだ!!」
アタリは元々ゲームの世界に来るのが夢だった。
そして今、その夢が叶えられた。
「…あ、こんな所で突っ立ってる場合じゃねぇ!」
と、爆走する。
こんなに最高の『ゲーム』なのだから。
最短ゲームクリアを目指して。
「どけどけ!!」
と雑魚を蹴散らしながら、ある方向へ走り続ける。
――――――――――――――――――
「はぁっ…はぁ…や、やべぇ酸素が…」
スタミナを回復するために少し休むことにした。
「ゲームキャラって、こんなに疲れてんのに十秒もすれば元通りになるんだよな…」
単純にゲームキャラに対して、今まで荒っぽく操作していたことを悔いるアタリ。
そんなアタリの目の前に、突如黒い影が現れる。
「おっと、初戦闘か!」
あ、ヤバい。
直感でそう感じたアタリの目の前には。
『ディアブルドラゴン Lv.35』
先程、アタリは爆走した。
――禍々しい紫の光がある方へ。
最初に倒すべきなのは、Lv.1のスライムだが、アタリは違った。
強い武器がありそうな所にに行って、落ちている強い武器を手に入れる。
その後、中級者くらいが行くような洞窟等に突っ込んで行く。
多少技術が必要となる攻略方だが、アタリにはそれをこなす自信があった。
しかし。
武器を手に入れる前にこんな奴に絡まれると、非常に厄介だ。
「とりあえず…逃げる!」
ドラゴンとは逆方向に走り出す。
しかし、
「ギャァァァァァオ!!!」
『逃げることは出来ない!』
と、見えない壁に激突する。
これは非常にヤバい。
もしかして、こいつここのボスじゃね!?
と、突っ込んだ事に反省することになった。
「待て、ここで俺が攻撃されたら?痛みは?死んだらどうなる?」
ゲームに迷い込んだことで、そんな不安が襲ってくる。
走り疲れたとき、アタリは心臓が痛くなるほど息切れしていた。
――もし、痛覚が残っているなら?
目の前にいる、巨大なドラゴンの、あの大きな爪で裂かれたら…
「い、いや!それだったら、倒すのみだ!」
アタリは自分の持っている武器を確認する。
『使い古したメリケンサック』
…のみ。
「何でメリケンなの!?」
つまりは、ドラゴンと目と鼻の先まで近付かないと攻撃できない。
ということになる。
「嫌だなぁ…」
ゲームでは味わえない、本物の恐怖を今体験しているのだ。
怖くない訳がない。
でも。
「…生きるためには、やるしかない、か!」
と、アタリは勢いを付けてドラゴンに突撃する。
ターン制?そんなの無い。
「あいつが動く前に、これで叩き込めばいいだけだ!」
メリケンサックを装備し、跳躍する。
そして、射程距離に敵が入った瞬間――
ドラゴンの目を思いっきりぶん殴る。
「ギャァァァァァォ!」
「よっしゃ、効いてる効いてる!!」
今までのゲーム経験舐めるなよ、と唇を舐める。
しかし、その自信が裏目に出ることになった。
「ギャァァァァァオ!!」
ドラゴンが暴れながら尻尾で攻撃をしてきたのだ。
(やばい、滞空中は…っ!)
腕で尻尾の攻撃を受け止める。
しかし、その衝撃は耐えられるものでは無い。
アタリは遠くにぶっ飛ばされた。
「やっぱり…いってぇ!!…でも」
吹っ飛ばされたことにより、ある程度の距離を稼ぐことが出来た。
ドラゴンから逃げることは…
出来なかった。
ドラゴンが素早く反応し、先回りしていたようだ。
「もう、こんなの無理ゲーだよ…」
そんな絶望的な状況のアタリの頭に、ある言葉が響いた。
『記憶ノ解析ガ完了、スキル モンスターサーカス ガ使用可能トナリマシタ』
「はぁ?モンスターサーカス?」
頭が混乱しているが、アタリはこの『モンスターサーカス』という言葉に聞き覚えがあった。
――かつて、アタリが唯一神ゲー認定したゲームだ。
ドット絵で描かれたその作画とは裏腹に、広大なマップを移動できるという、スピード感を重視したゲームだった。
そんな神ゲーのスキルと聞き、頭の混乱などどうでも良くなった。
「…殴るだけじゃ、芸が無いだろう?」
ドラゴンは威嚇を続けている。
「へへっ、じゃあ――8ビットの底力…見せてやる!」
体の中から力が溢れてくるようだ。
そして、周囲には…愛すべきドットモンスター達。
「ドットモンスター軍団、参上!!」
ここから、アタリは逆襲を開始するのだ。
「俺を倒すなんて…」
モンスター軍団と共に、ドラゴンの元へと走り出す。
「100年早えーんだよ!!」
ドラゴンが異常に気付いた瞬間、モンスター軍団がドラゴンを包み込む。
「ギャァァァァァォ!」
ドラゴンは暴れている…が、8ビットの軍勢には勝てず、今はその姿さえ見えない程モンスター達に覆われている。
そして、ついに。
一分後――
「ギャァァ…ギ…ギャ…」
「やっとか!」
ドラゴンは倒れ込み、紫色の煙となって蒸発した。
それと同時、
「全情報ヲ解析、オ見事デシタ」
明らかな機械音、それにアタリは聞き覚えがあった。
「…転送とか言ってた奴か!」
「ハイ、少々オ待チクダサイ」
何事かと思ったが、またも視界が白くなる。
「ど、どういうことだ――」
ハッ…と目が覚める。
急いで周囲を見渡すが、そこは草原や自分の部屋ではなかった。
ただ、真っ白な世界だ。
何もない。
が、そこに今までの声の主が何処からともなく現れる。
「オ疲レ様デシタ」
最新型の人型ロボットの様な型をした…ロボット?がアタリに挨拶をする。
「お疲れって…もうあの世界には戻れないのか!?」
「ハイ、申シ訳アリマセン…」
露骨に気分を落ち込ませるアタリに、そのロボット…voidollはこう言葉を繋いだ。
「シカシ、ソノ代ワリノ世界ヲ用意シマシタ」
「マジで!?」
急にテンションが高くなるアタリに、voidollは溜め息をつくフリをする。
「元ノ世界ニ戻ルコトガ出来ナイカモシレマセン…本当ニ良イデスカ?」
アタリは下を向き、白い世界と自分の足を見つめる。
「…俺には、家族がいないからな。今まではゲーマーとして生計は建てていたけど」
ぽつぽつと言うアタリの言葉を、voidollは真剣に聞いていた。
「…俺は神ゲーを探してたんだ、でも、もういい」
「ソレハ、ドウイウ――」
と言いかけたvoidollに、アタリは満面の笑みで言った。
「お前が作った世界…『神ゲー』の予感がすんだよ!」
その時、アタリにはvoidollが微笑んだように見えた。
「アリガトウゴサイマス…ト、言イタイ所デスガ」
「えっ?何?」
決心のついていたアタリはつい意表を突かれた。
「実ハ、ソノゲームナンデスガ…コレカラ作ルンデス」
「…はぁ?」
これから作る…と言ったら、何ヵ月…いや、何年掛かるんだ?
「ソシテ、ソノゲームニ是非 十文字アタリ サン、アナタニ出テモライタイノデス」
少し考え、アタリは理解した。
「それはつまり…俺が神ゲーの一部に?」
「ハイ、ソウナリマス」
そうか。
…それなら大歓迎だ。
「分かった、お前の提案は全て飲もう。どうすれば良いんだ?」
「マズ、ソノゲームノ説明デスガ…」
要約すると、3対3のバトルゲームといった感じだ。
「キャラクターハ ヒーロー トシテ、全員ガ主人公トイウ環境ヲ作ロウト思ッテイマス」
「ほぉ。ちなみに、他のヒーローって誰がいるんだ?」
「…マダイマセン、コレカラ選ンデクル予定デス」
何と、アタリが一人目のヒーローなんだという。
そして、アタリのステータスは平均値として、これから連れてくるヒーローのステータスを決めるのだ。
「俺、結構重役じゃん…良いの?」
「ハイ。ソレニ、ゲームニ詳シイアナタナラ、ゲーム設定等モ任セラレルカト思イマシタシ」
ゲーム製作に協力できるとは、とうとう遊ぶ側から作る側になってしまったと、アタリは笑顔を漏らす。
「ソシテ、戦闘ヲ行ウアナタノ クローン を作ル為、今マデ情報ヲ構築シテキマシタ」
「あぁ、そーゆー事だったのね」
これで、ゲーム世界に転送された意味が分かった。
「アノ…キャラクターニハ アビリティ ガ付キ、ソノアビリティヲ決メテモライタイノデスガ…」
決めて良いのか、とアタリは喜ぶ。
「うーんと、じゃあ…死んで復活したときに、前線までそっこーでリスタート出来るような奴で!!」
「ワカリマシタ、情報ヲ追加シマス…コレカラ、ヨロシクオネガイシマス」
voidollは丁寧にお辞儀をして来た。
「あぁ、そんな固くならなくていいよ!まぁロボットだけど…」
アタリは苦笑いする。
(俺が主人公…か!)
しかも、ゲーム製作に携わる事が出来る。
「…へへっ。よっしゃ、頑張るぞ!!」
「オー!!」
独り言のつもりで言ったのだが、voidollも言ってくれた。
中々に素晴らしいロボットだ。
――そして二人?は、これから『神ゲー』を作る為、8人のヒーローを探すことになるのだ。
実は、私は事前予約組なのです。
…その割に強くありませんが。
何処かで会えたら良いですね、では。
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