先日、古いパソコンのHDD中を漁っていたら、古い写真データを見つけた。
ちょうど10年ほど前のデータで、ミュウが小さい頃の写真もあって、”ああ、ミュウも年を取ったんだなあ”と当たり前のことを妙に実感してしまった。
僕は写真を撮られるのが苦手なので、写真があんまりなくて、現状と比較する材料が少なくはあるのだが、やはり知らないうちに年を取っているのである。
我が家の洗面所の照明は、天井に蛍光灯と洗面台の鏡の上にLEDライトという配置で設置されている。
僕は洗面所に限らず、リビングルームでもどこでも部屋があまり明るくない方が落ち着くので、照明は極力点けない。なので、洗面所の照明もLEDを点灯することはまずない。
先日、僕が洗面所に入ると、LEDが点灯していた。たぶん、僕の前に洗面所を使った誰かが消灯しないまま出たのだろう。
洗面所に入った僕は、そこで見知らぬ男性を見た。老人のようである。
”だれ?”と一瞬思ったが、すぐにそれが僕自身であることがわかった。
なにも考えずに入った洗面所の、とても明るい鏡に映った素の自分の顔を見て、すぐには自分自身だとわからなかったのである。
たぶんこれが、第三者がいつも見ている僕の顔なのだろう。
やはり、知らないうちに年を取っているのである。