iPhoneには設定アプリの「アクセシビリティ」で視覚障害者のための機能を豊富に用意しています。項目を読み上げる「Voice Over」機能や、弱視の方のための「ズーム機能」など。これらを「Apple Watch」の機能と組み合わせた便利な使い方を紹介します。
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「Apple Watch」だけでできる機能
Apple Watch自体にもアクセシビリティの機能が備わっています。「Voice Over」機能はもちろんのこと、ズーム機能も。このズーム機能はデジタルクラウン(時計でいうリュウズ)を回転させることでも拡大できます。
Voice Over機能の追加機能で便利そうなのは「Tapicタイム」。これをオンにしておくとバイブレーションで時間を教えてくれます。画面全体を一度手で覆い、画面をダブルタップします。すると例えば「11時16分」だった場合、長い振動が1回短い振動が1回で「11時」続いて、長い振動が1回短い振動が6回で「16分」であることがわかります。
時刻を知るためにはVoice Overで時刻を読み上げてもいいのですが、電車の中など、気になる場所ではこのTapic Timeはスマートな方法と言えるでしょう。時計が見られない視覚障害者にとって、時間の把握は苦手な分野のひとつ。Apple Watchだけでそれが解決します。
視覚障害者ならではの「iPhoneを探す」
視覚障害を持つ人が、iPhoneを落としてしまったり、ふとどこに置いたかわからなくなるという状況は容易に想像できるでしょう。Apple Watchの画面を下から上にスワイプして、コントロールセンターを表示します。その中にあるiPhoneアイコンをタップするとiPhoneから音がなります。
これは障害者用の機能ではありませんが、実際の視覚障害者にとってはとても便利な機能のようです。Bluetoothでペアリング出来ていなくても、Wi-Fiネットワーク内であれば使えるため、部屋のどこに落ちたかわからないという状況が解決されます。
この機能は、困ったことがあった場合に家族に知らせる、iPhoneをApple Watchの子機として利用している視覚障害者も多いようです。声で呼ぶよりもWi-Fiの電波の方が確実に呼びかけができるからでしょう。
Apple Watchで「Siri」を使う
「Hey, Siri」をオンにしておけば、常にiPhoneを持っていなくても、Siriが使えるようになります。電話をかけるのはもちろんのこと、天気を聞いたり、タイマーを設定したり…公共の場所では使いにくいかもしれませんが、家の中の生活が便利になりそうです。この先、Appleホームキット対応の製品が増えてくれば、もっと便利な家になる可能性を秘めています。
参考URL:Cnet