バイク用のETCのオススメ!自動車用はダメな理由と助成金で安く買う方法

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ETCは国土交通省がサービスを開始してから今年でちょうど15年目を迎えます。

全国に先駆けて、東京湾アクアラインでの利用実験からスタートして、当時は珍しかった「ETC」ゲート、今や全国各地の高速道路や自動車専用道路のゲートに設けられていますよね。

今回は最新のバイク用ETC車載器をご紹介しながら、乗用車用ETC車載器をバイクに流用することについての是非について考えていきます。

オススメのバイク用ETCの機種とETCの選び方は?

バイク用ETCのタイプはハンドルに取り付ける「アンテナ一体型」と、本体のカードリーダーをシート下にしまえる「アンテナ別体型」の2種類があります。

金額で言えば、アンテナ一体型の方が配線が楽なので工賃も安く簡単につけることができ、アンテナ別体型は、配線の都合上工賃が高くなります。

一体型

別体型(分離型)

まずこの二つのタイプで言えばどちらがいいかというと、(個人の見解ということもあるのかもしれませんが、)別体型の方がいいと思います。それぞれのタイプのメリットとデメリットはこんな感じにわけることができます。

メリットデメリット
一体式価格と工賃が安め

取り付けが比較的楽

配線が少なくて済む

盗難されやすい

操縦性が下がる

破損しやすい

別体式防犯性が高い

見た目がコンパクト

破損しにくい

価格と工賃が高め

配線が多い

収納場所が必要

ETCのカードもそうそう頻繁に出し入れするものではないうえ、転倒時に機器が容易に破損する恐れもあります。

理由としては、一体型の場合アンテナを含むので誤動作防止のために設置位置に自由度がなく、どうしてもハンドル周りに設置することになります。

別体の場合は設置場所を工夫すればその心配もありません。

一体型は割と重いのでハンドル周りの重さを変えてしまうことになりますし、ゆくゆくナビを付けることになれば、ハンドル周りがガチャガチャして煩わしくなります。

やっぱり一体式がオススメ!

厚さが分厚い機器もありますが、最新機器ですと、非常に薄型になっています。別体式で薄型の方が例えばシート下に設置した場合に、小さなラゲッジスペースを占有しなくて済むのでいいでしょう。

(※あくまでこれはETC2.0前夜の4月末の文章ですので今見ることのできる機種の中でということになります)

こちらはミツバサンコーワのMSC-BE51Wという2輪専用機ですが、従来よりも大変スリムになっているのが特長です。

一般的な2輪用器は蓋でカードを圧着させる形が主流ですが、こちらは乗用車用と同様にスロットインで挿入できます。

カード状態を示すインジケーターも小型で見やすいですし、アンテナにも受信状態を把握できるインジケーターがついているのが良い点ですね。

バイク用ETC車載器が高いわけ

4輪用ETC車載器の場合は、有名な電気メーカーや通信機器メーカ―が様々なタイプのの機器を発売しています。

ご承知かもしれませんが、実は2輪用車載器は、「ミツバサンコーワ」と「日本無線」という2社でしか製造されていません。

自動車用ETCにくらべ、2輪用のETCは寡占市場という感じです。大人の事情の雰囲気を感じてしまいますが、これまでも今後新しく開発されている2輪用ETC2.0もこの2社のものが基本になります。

製造しているメーカーが少ない理由としては、バイクの市場の大きさが車に遠く及ばない規模であるために多くの企業が参入しても採算が取れない事業となるからでしょう。だからバイク用ETCは製造コストが高いんですね。
初めて車に車載器を付けて紫のETC看板のあるゲートをくぐったときは、混んでいる「一般ゲート」を横目に悠々と通れて、なんだか鼻が高い気持ちになったのを覚えています。

止まることなく自動で通行料金を収受してくれる車載器。

財布の出し入れが苦手なバイクにこそ欲しい装備です。

最近はスズキSUZUKIの隼(国内仕様)や、HONDAのNC750Xには新車標準装備でETCが装備されていますが、一般的にバイク用の車載器を新たに導入となると2万円から5万円【工賃込み】までと割高になってしまうのが悩ましいところですね。

二輪用ETCは開発にかなりコストがかかったのも高額な理由

ネットでは乗用車用のETC車載器を使って安価にETCを導入する方法が紹介されており、違法なのかどうかどうかという議論が起きています。

待望のバイク用ETCサービスが始まったのは平成18年11月の事、皆さんはこのサービスが始まる少し前に行われていた「二輪車用ETC社会実験」に使われていた車載実験機をご覧になったことはありますか?

こちらが実験機です。

ETC-antennaETC

参考サイト→二輪車用ETC社会実験器

右のシート下になるのがカードリーダー本体で、左がアンテナです。この大きさが分かりますか?

これはモニターを募る形で社会実験(2003年7月19日 ~2004年3月18日)が行われ、モニターになった人が、このETCを付けていました。

カードリーダーの本体部分は耐振動性・防水性にがんじがらめになったような造りで、アンテナ部は特に巨大、似た大きさのものと言えばそうですねぇ、幼稚園生のお弁当箱くらいでしょうか。

筆者が見せてもらったのは別のバイクでしたが、やはり同じものが同じ位置についていました。

というのも、ハンドルのこの位置に取り付けることと、取り付け角度が指定されているので、いやでもこの仕様なのです。

このアンテナが大きかったのは、万が一認識されずにゲートが開かずに突進したり、後続車から追突されるのを防ぐために余分に大きくなっていたと聞いています。

ETCの実用化が常用車に比べて遅かったのは、

  • 耐振動性と防水性、誤作動防止という車載器の問題
  • 機器の小型化
  • ゲートがあかないときの事故防止対策

という3つ課題の解決をするのに時間がかかったといいます。

はじめは安全策として、「二輪車は左レーンを通過」と注意書きがありました。いまでも残っていることろがあります。

これはもし異常があった場合に、最左レーンだけゲートバーを短くしておきますからその隙間を通過して退避してくださいという意味で、モニタリングの結果これが残されたものです。

こうした試行錯誤と実験の参加モニターさんたちの意見がもととなり、現在のバイク用ETCは車載器が実用化されました。

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結局実用化されたのはご存知のように「ICチップに直接通電させふたで圧着して防水と耐震性を持つタイプ」となりました。

つまり、この形に収まるのに大変な試行錯誤と実証実験などの手間と開発費が掛かったということです。

そうした手間にかかった開発費を回収したくとも、圧倒的にその分母となるバイク人口が車の比にならないほど少ないわけです。

恐らくこれがバイク用ETC車載器の単価を押し上げている原因とみて間違いないでしょう。

自動車用ETCのバイクへの流用(自主運用)は問題あり?

首都圏と大阪圏においてETC距離別料金が始まっていますし、それ以外の高速道路も深夜早朝・土日祝日を50%割り引きで利用できます。

さらにETC搭載車だけが利用できる、ETCスマートインターチェンジもありますから、ETCがあるとないとでは有料道路の利用の幅が大きく変わってきます。

こうしてNEXCOはETCと現金車との格差を設けることによって、ETCの導入を促進しています。

こうなるとやはり、ETC車載器は是非とも欲しいということになりますよね。ただ先述の通りバイク用ETCはちょっと高い買い物です。

ならばということで、一部ネットの中で乗用車用のETC車載器をバイクに流用する方法を紹介しているサイトがあります。

しかし一方でこれは違法なのだという声があり、「真意はどうなのか」という議論の声が高まっています。単純に機器だけを見れば、四輪用は5,000円台の機種から選ぶことができるのでからお得ではあります。

あえて写真は載せませんが、4輪車用のアンテナ一体型のタイプを単4電池数本で作動するようにポータブル化して、車両間で使いまわせるようにしたものとしてアップし、その作り方を紹介しているサイトもあります。

問題はこの方法で法に触れるかどうかですよね。

そもそもETCというのは車検証や自動車登録証という公文章を丸写しにしたデーターを各々に入力して、そこから車両の種別を判断して区間料金等の収受を行う仕組みです。

考えてみれば、2輪のデーターを入れてポータブルに改造したETCができてしまったならば、軽自動車料金で乗れてしまうわけですから、普通乗用車や大型車でこれを使うということも考えられます。

当然ゲートはあかないはずですが、通行できたとしても異料金の車両種別を偽ることは悪質です。これは完全にアウトです。

電磁的記録不正作出および詐欺罪となる可能性もあるでしょう。

ただ、多くのサイトがバイクへの流用に適している(?)としているのが、二輪と料金同じ四輪の軽自動車の車検証データーが入ったETC車載器です。

どうやら配線がちゃんとできてアンテナが正しい向きにありさえすれば、通常通りゲートは開き通行できるのだといいます。

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一方NEXCOの自主運用に対する見解は…

NEXCOは近年、こうした四輪車用ETCの自主運用に関する公式見解を発表しました。

これによると、

  • 四輪車の情報でセットアップした車載器を二輪車に取り付けても、ただちに通行料金を不法に免れる行為に該当するわけではない。
  • 二輪には二輪専用機でないと振動や耐水で問題が生じ事故が発生するかもしれないからお勧めしない。
  • ETC利用規約に反することが発覚した場合は、ETCの利用をお断りする可能性がある。
  • 不正が続けば、割引措置も利用させない。

という表現になっています。

参考サイト→NEXCO

つまり、セットアップ内容と異なる車載器を当該車両以外で使った場合は、現在はNEXCOのETC利用規約違反ということになるのは間違いありません。

直ちに触法、立件ということにはならないようですが、同社は「不正通行」に関する規定を持っています。

そこでは、

  • その路線の最大料金の3倍を請求することや30万円以下の罰金を科すことがあること。
  • 督促の手数料や督促に応えなかった場合の延滞損壊請求について規定しています。

公式見解だけを見ると大した罰則を受けないと読めてしまいますが、大人としてETC利用規約からしっかりと読めば、

「警察沙汰にはしませんが、事故が起きる可能性が高くなるのでやめてくださいね、悪質な場合は立件しますよ」と書かれているとみるべきでしょう。

筆者はかつて、習志野ナンバーでETCを取り付けて、引っ越しの為にそのバイクを多摩ナンバーに変更し、再セットアップせずにしていたところ、ETCのセンターから手紙が郵送されてきたことがあります。

内容は、「実際のナンバーと登録内容が違う車両が数回にわたって通行した、このままだとゲートをあかなくするから、変更があったらしっかりデーターを再セットアップしなさい」というものでした。

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参考元:http://www.tokutoku-etc.jp/news/tsukouji.html

普通車の車検証情報の入った「ETC車載器を二輪につけたところ、ゲートで『4輪ETC 2輪×』と表示され、ゲートが開かなかった」という事例もあるので、もはや自動車用のETCをバイクで自主運用するのはもはや時代遅れなのかもしれません。

筆者はうっかりミスでしたが、不正に関してはシビアに監視されているということがわかります。

結局、技術的に流用できるからと言って、やってもいいかというとそれは当然違います。

繰り返しますが、バイク専用機が高いのは、開発コストが四輪以上であったのに対して、利用者分母が少ないからです。

それも、ライダーの安全面を考慮するためのコストです。ライダー自身がそれを放棄するというのは道理に合いません。

利用者が増えていけば汎用的な値段になる可能性もありますが、流用はその妨げにもなるのです。

知恵ぶくろ的な相談サイトで、4輪用の車載器を二輪店に持っていき二輪の車検証データに再セットアップするよう求めた男性が、セットアップを断られその店について罵詈雑言を書いているのを見たことがありますが、はっきり言ってこれはお門違いな話です。

前のバイクから買い換えたバイクにETCを載せ替えるのはOK?

自分のバイクを買い替えて、自分で同種のバイクに移植した上で再セットアップした機器を使用する分には不問になるでしょう。

本来セットアップ特約店に課せられた義務として、別車両への車載器移植は規約違反で、発覚すればその店はETCの特約販売ができないようにされて、店の信用問題として厳しいことになります。

つまり、極めて発覚の可能性は低いというだけで、機器のシリアルナンバーや機器にセットアップされた住所情報で、登録情報車の使用者に不正通行確認の知らせが行いくというのはお話しした通りです。

万一スワップしたETCよる事故が起き発覚した場合など、スワップした機器をセットアップしたのは誰かということで、はじめの車両に取り付けたお店や、名義をもらっている軽自動車の持ち主に迷惑が掛かる可能性も0ではないのです。

ですからもし流用して事故が起き場合、自己責任といってもどこまでその責任を負うのですか?ということなのです。

助成金でバイク用ETCを安く買う方法は?

ここまでのお話の流れでいくと、「ならばなんとかバイク用ETCが安く手に入る方法はないのか?」ということになりますよね。

読んでてよかったドシリタイです。今すぐETCのノボリが経っているバイク屋さんにゴーです。

いまなら、二輪車用ETCを新たに取り付ける場合、NEXCOから15,000円も助成金を出してくれる、「二輪車ETC車載器購入助成キャンペーン」を実施中なのです。

あっ、スマホ放っぽり投げてそのまま行かないでください、まだ続きがあります。落ち着いて落ち着いて。

nexco

参考サイト→購入助成キャンペーン

期間は4月26日からすでに始まっており、10月31日まで全国で5万台限定なので、なくなり次第終了です。

ドシリ大尉

※追記※

ETC助成キャンペーンについてですが、2017年の3月31日までで取扱中止となりました。

このページをエイプリルフール以降にご覧になった方、一足遅かったですね…。無論筆者も一緒です。

キャンペーンに参加するには、期間中に二輪用ETC車載器を購入し、セットアップをすること、ただし車載器付き中古車など、再セットアップだけの場合は残念ながらこの対象になりません。

また、隼やNC750などのETC標準装備車を新車購入した場合もOKです。

※対象店舗で購入、施工そしてアンケートに答えるだけで参加が可能。

参考サイト→キャンペーン対象店舗一覧

「これは急いで取り付けるより他ない」と思いますがまだです。今年は例年と違います。7月1日まで待つといいことがあるかもしれません。

何故かというと、4輪車で既にサービスが始まっているETC2.0というサービス対応の2輪車専用機が7月1日に出そろう予定だからです。

ETC2.0ではGPS位置情報を利用して、こういったことができるようになります。

  • 渋滞情報の提供
  • 安全運転支援
  • 災害時支援情報の提供

これらの内容が盛り込まれ、将来的にはETC2.0専用の割引サービスを受けられるようになるというのです。

もちろんこの最新機種もキャンペーン対象となりますし、通常のETCも当然安くなる可能性は高いですよね。

いずれにしても夏休み前にこの発売があれば、当日予約は困難になるでしょう。なので、早めに作業予約だけでも取っておいた方が良いですね。

当然ですが、事前のETCカードの申し込みもお忘れなく。

まとめ

それでは、オススメのバイク用ETCと選び方について、ETCのウンチクを交えながらお話させていただきました。

こうして2輪用ETCの実験段階のものから見ていけば、なぜバイク用が高いのはわかってきますし、4輪用では事故の可能性が大きいというもの納得いただけたのではないかと思います。

ちょうど「2輪車用ETC購入助成金キャンペーン」も始まり、ETCを購入するハードルは下がってきています。

この機会に取り付けをすれば間違いなくお得なので、ぜひ用品店に足を運んでみてはいかがでしょうか?

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