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 長野県飯山市照岡の井出川の上流付近で19日、山腹が幅約150メートル、長さ約500メートルにわたって崩れているのが見つかった。市は20日、災害対策本部を設置し、同日午後7時ごろ、下流域の住民10世帯26人に避難勧告を出した。8世帯15人が市の施設に避難した。けが人は出ていない。

 井出川に土砂が流れ込み、崩落現場から2~3キロ下流の砂防ダムに土砂がたまっている。県などは、土砂があふれ、土砂災害が発生するおそれもあるとして、崩落現場や下流に土石流の発生を感知するセンサーや監視カメラを設置し、警戒にあたる。避難勧告を出した集落は砂防ダムから1キロほど下流という。

 市によると、19日午前6時ごろ、近くの住民が、井出川が流れ込む1級河川の出川の水が濁っているのを見つけた。市職員と県の職員が、井出川の上流に行き、崩落の一部を確認。市が、小型無人飛行機(ドローン)で上空から崩落現場を撮影したところ、広い範囲で山腹が崩落していたことが判明した。

 山腹崩落の原因について、県北信建設事務所は「雪解けが進んで地盤がゆるんだことも考えられる」としている。(関口佳代子、大野択生)