アンニョイな近頃。やたらめったらidコールや言及されました通知が飛んでくる。呼ばれた先に急行すると、ワタクシをブログのネタに使っていただいているようだ。ありがたい。
今年からブログを始めたヤングなはてなブロガーの皆さまが、ワタクシを素材として使ってくれているようである。いいぞ、もっとやれ。
そんな皆さまのブログを眺めていると、プロレスと重ねて見えてきたので少しそんなことを書いてみようかと思う。
プロレス団体のピラミッド構造
日本にはプロレスの団体が星の数ほどある。メジャーなところで言うと新日本プロレスや全日本プロレス、みちのくプロレスにドラゴンゲートなんて人気が出て来た団体もある。
どの団体でもチャンピオンを頂点とする人気や強さを基準としたピラミッド構造で、何人ものプロレスラーを抱えている。そのピラミッドが大きければ大きいほど団体としての知名度や人気が上昇していくワケである。
つまり、こんなピラミッドを形成しているワケだ。
少し説明すると、プロレスラーになりたい人はまずどこかの団体の門を叩く。誰しも最初は⑤門下生としてスタートする。
門下生は寮にブチ込まれて、道場で練習漬けの毎日を送る。道場には長州力のような厳しい道場主がおり、地獄のトレーニングが始まる。試合がある日は裏方としてリングの設営やグッズの販売、先輩の付き人として働く。
道場でのシゴキに耐えて道場主からデビューの許可がおりると、初めての公式戦を戦う。以後、試合が組まれリングに上がることが許される。④デビュー戦クラスで何年かの実績を積むと③中堅としてイベントの中盤くらいに出場できるようになる。ここで見込みのあるレスラーはメキシコに武者修行に出されたりもする。
基本的に③中堅になるまでにほとんどのレスラーは引退する。デビューできてもさっぱり勝てず人気も出ずにそのまま引退や、ケガでの引退、また経済的な事情により裏方やレフェリーに転身する者もいる。
レスラーは基本的に強さ=人気となるため、中堅で頭角を現すと②メジャークラスとの対戦が組まれるようになる。ここで、強いレスラーを倒す、または良い試合を続けていると実力とともに人気も出るようになる。
なお、実力があっても人気が出ないレスラーは悪役(ヒール)として活躍する道が生まれる。ある日突然覆面を被りチェーンを振り回して人気を得る道もある。
メジャークラスとなると、タイトル戦に出場できるようになる。タイトル戦を勝てば①チャンピオンへの道が開けるが、チャンピオンは強いので挑戦しても倒すことができない。
①チャンピオンとなると必死にその地位を死守する立場となる。一番稼ぎもいいので、チャンピオンになった人はその立場を自ら放棄することはない。が、年齢や体力的に5年ほど立場を維持できればいい方である。
チャンピオンから陥落したレスラーは引退するか、⓪レジェンドとして団体に残ることができる。この地位にくると60歳を過ぎてもリングに立ち、なるべく死なないように楽しんでプロレスをするようになる。
ブロガーのピラミッド構造
ここでどこかで見たことのあるような図を確認してもらう。
ワタクシの偏見により、少し追記しておいた。どこからどうみてもレスラーと同じようなピラミッドがブロガーにもあることがわかる。プロレス団体をブログサービスとして置き換えると、同じような構造がどのブログサービスにも存在する。
特にこの図を説明する必要もないと思うが、はてなブログだけで言えば最近は読者数が多いだけで人気があるとは言えなくなって来たと思われる。ブクマ数や記事更新数、カラースターの数など、様々な指標から人気と実力を測る必要がある。
ブロガーとレスラーを重ねてみると、誰しも⑤便所の落書きからブログを書き始める。長州力のような竹刀を持ったゼブラ師という道場主がつまらない記事を書くと、もっと運動しろ!とシゴキにやってくる。
初めてブクマが3つ付いたところで④デビュー戦を迎える。そこで頭角を現すと毎回のように新着エントリに現れるようになり、③中堅クラスとなる。
ここに来るまでに卑怯なことや、ゴジョゴジョしていると実力が伴わないままクラスだけが上がり、それ以上決して上にいくことができなくなる。もしくは、観客から石を投げられてケガをして引退することになる。
実力があるのに人気が出ない場合は、悪役として他のブロガーへの言及記事を書いて攻撃するタイプへ転身することができる。が、メンタルが強いか崩壊していないと逆に反撃を食らって引退が早まるだけになる。そして、ヒールは決してヒーローになれない。
中堅として、ホットエントリ入りなどを重ねていると②メジャークラスへの道が開ける。ここで良記事を量産し、固定ファンを獲得していけば毎回ブクマが大量につき①チャンピオンへの道が見える。
が、チャンピオンを倒せないまま誰もがブログを書くのに飽きるかネタが尽きて引退を迎える。チャンピオンになるとレジェンドとして好きなようにブログを書いて生きる道も生まれる。
プロレスラーのその後
レスラーもほとんどが引退することで選手生活を終えることになる。中堅クラスくらいになると移籍することもできるが、基本的にランクが上の団体に行くことはできない。 フリーになっても人気がなければ試合に呼んでくれる団体がないので食うのに困ることになる。
そのため、たまにチャンピオンクラスの選手が新団体を立ち上げる時に、一緒について行くのが一番安全な移籍方法となる。メジャークラスになれば上のレベルの団体に引き抜かれることができるようになるが、行った先にもチャンピオンがいるため倒せない。
一番マズイのはメジャークラスで長くチャンピオンになれなかった場合で、プロレス団体としては若返りを図るためにメジャークラスの選手を解雇することがよくある。解雇されればフリーとして戦う場所を自分で探さなくてはならない。
レジェンドクラスになると、身分は保証されるがレジェンドが増えすぎると、マンネリ化を招き新たなファンが増えなくなる。若手選手にも、レジェンドを厚遇すると反感を招きやすく移籍されやすくなり、団体自体に人気がなくなっていく。
ブロガーのその後
ブロガーも早ければ1日で引退することになる。入門試験がない分、レスラーよりなりやすいが引退も早くなる。はてなブログという団体に限って見れば、ブクマというシステムがある程度機能しているため、上を目指しやすい環境にはある。
レスラーと同じく中堅程度までいくことができれば、ワードプレスでフリーでの活動もできるようになるが、孤独に耐えるメンタルが要求される。が、大概、耐えきれずに引退することになる。
メジャークラスまで行ければ引き抜きで他のブログサービスに移籍することもできるが、移籍先の団体の人気が低下すれば、自身の人気も低下するためよく考える必要がある。
寄稿するという手もあるが、仕事があるのは一部の実力のあるブロガーのみなので、カンタンに声がかかると思わない方が良い。実際、ほとんど声はかからない。無料でなら来るけど。
一応のブロガーとして頂点は現状、単著の出版となる。以前から、単著の出版を果たしたブロガーは”あがり”として、はてなブログから引退しろ!という下の方につかえているブロガー達が叫んでいるのだが、キレイに引退したブロガーを見たことがない。
それもそのハズで、出版しても大して儲からない。まだ、ブログを必死に書いていた方がアドセンスを貼っていれば儲かる可能性が高い。最近では、有料noteの販売など新しい道も開拓されつつあるが、悪魔に魂を売る覚悟が必要な雰囲気ではある。
なお、アフィリエイターになるという選択肢もどの段階でもあるにはあるが、話が長くなるため割愛する。
プロレスにみるブログ団体の新陳代謝
さて、プロレス界の教訓からはてなブログの未来について考えてみよう。まず、レジェンドが増えすぎて、団体としての新陳代謝が起こらなかった場合の図が上である。
上がつかえてしまい、新しいブロガーが上のクラスに上がれなくなってくると、このような状況が発生する。実際にかつての全日本プロレスが上の図のような状態に陥った。
こうなると、既存のファンは残るが新しいファンが増えなくなり、ファンが飽きて自然に減るようになる。そして、待遇に不満を持ったブロガーの移籍が増える悪循環が始まる。一度、悪循環が始まると止めることは不可能だと思われる。
すそ野を広げるためには、新しいブロガーを上のランクに上げる必要がある。レジェンドには引退を促す、もしくは、冷遇する必要がある。実際に新日本プロレスはレジェンドやメジャークラスの解雇を強行して若返りに成功した。
若くて勢いのあるブロガーが上に行くと新しいファンを獲得でき、間違えた夢を持ってブログを始めるブロガーも増える。結果的にすそ野が広がることになる。
中堅にいるブロガーも、団体としての活性化のためにランクが下のブロガーを上に押し上げる努力をすべきだ。たとえ追い抜かれたとしても、押し上げたブロガーが新しいファンを獲得してくれれば、観客が増えることになり自分のファンも獲得しやすくなる。
はてなブログという団体は、観客の中に特殊なブックマーカー(ブクマカ)という人がいる。ブクマカがブロガーである場合も多いが、ブクマカは良いブロガーを見つけるのが上手く、埋もれた才能を世に出すことができる。
たとえ無名であっても、良いブログを書いていれば必ずブクマカの目に留まり、目立つ場所に連れて行ってくれる。はてなブログは良い文章は良いと評価してもらえるのが唯一のいいところだ。それ以外良い所はない。
もし、良い便所の落書きを見つけたら、どんどんブクマしよう。有能なブロガーを引退させてはいけない。逆にレジェンドはブクマしないようにしよう。早く引退してもらった方が都合がいい(誰とは言っていない)。
※ワタクシの最近の発掘活動
@onboro_tanaka 早くブログ書いてよw
— マスヲ@攻勢移転 (@move_wife) 2017年4月25日
天才は怠惰で困っているの図↑
はてなプロレスへようこそ!
はてなプロレスへようこそ!
ここは、ヒマな社会不適合者が集まるリングである。一人で華麗な技を繰り出すも良し、相手を見つけて言及するもよし。
プロレスでつまらない試合、クソみたいな試合のことを”しょっぱい試合”と言う。相手の力を最大限引き出し、それ以上に自分の力を限界まで発揮して勝負することがプロレスのルールだ。もちろん、このルールはブログにも当てはまる。
相手をケガさせたり、観客からブーイングされるような”しょっぱいブログ”を書いているブロガーは半永久的に軽蔑される。ましてやパクりなんてもっての他だ。
もしあなたがこのリングに上がるのならば、ワタクシは心から歓迎する。勝負を挑みたいなら胸を貸そう。かつて尊敬するアントニオ猪木先生は言った。「いつ何時、誰の挑戦でも受ける!」
そんな猪木先生でも、実力をつけるために血のにじむようなトレーニングに明け暮れ、人気を獲得するために数々のパフォーマンスを行った。努力なくして、チャンピオンにはなれないのだ。
まとめにかえて
この記事の中でも、ワタクシがチャンピオンやライバルのブロガーを挑発したり媚びたりしていることに気付いただろうか?ワタクシもまだ現役なので、上のブロガーに挑戦を続けている。
やり過ぎると、ある日突然後ろから延髄切りが飛んでくる可能性もある。実際、飛んできたこともある。ワタクシもケガをして明日突然引退しているかも知れない。
だが、恐れてはイケナイ。命まで取られることはない。相手を尊敬して勝負を挑めば、最後は握手して試合を終えることができるだろう。そんなブロガーの生き様を観客は観たいのだ。
最後にワタクシの尊敬するプロレスラー大谷晋二朗選手の言葉を紹介しておく。
野球でもサッカーでも歌でも何でもいい。お前ら大好きな物を一生懸命がんばれ。一生懸命頑張った奴は、報われなきゃウソだ!
「プロレスの教科書」より引用