先日、税収減を深刻視、世田谷区も納税「記念品」導入、との記事が出てました。苦肉の策ですね。
-----
税収減を深刻視、世田谷区も納税「記念品」導入
YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170509-OYT1T50027.html
東京都世田谷区と杉並区が4月、区にふるさと納税をした人に贈る「記念品」や「返礼品」を新たに導入した。両区は「返礼品競争」に反対する姿勢を示してきたが、ふるさと納税によって見込まれる大幅な税収減を深刻に受け止め、導入に踏み切った。
ふるさと納税による今年度の税収減を23区最大の約30億円と見込む世田谷区は先月27日、「記念品」の導入を発表した。区内の障害者施設で作られた菓子の詰め合わせなど7種類から選ぶ。対象は同月以降に3万円以上納めた人で、そのほかは金額による差をつけない。
従来は事業概要を紹介する冊子や菓子など数百円程度の品を送付するのみにとどめていたが、今回の記念品は送料を含めて約5000円相当。今後は区内で催されるイベントへの招待といった「体験型記念品」も取り入れる予定だ。
保坂展人区長は記者会見で、制度の見直しを求め続けるとの立場を示した上で、「世田谷区民が世田谷区にふるさと納税できることはあまり知られていない。(自分が住む区への寄付を)選択肢に入れてほしい」とし、区民向けの啓発が導入の主な目的だと説明した。
約11億円の税収減を見込み、「人気なのは特上肉ばかり」と田中良区長が返礼品競争を批判した杉並区も同月24日、「返礼品」を取り入れた。ポータルサイト「ふるさとチョイス」を通じて1万円以上納めた人に、区内の障害者施設で作られたTシャツや手織り布などを贈る。区の担当者は「純粋に寄付へのささやかなお礼として用意した」と説明する。
同サイトの区のページにも、「寄付はチャリティー精神を育てるために活用します」「返礼品競争には参入しません」といった文言を掲載。一方で担当者は「現実はやはり税収減が大きく、住民サービスに影響を及ぼしかねない。区の姿勢を理解してもらった上で、少しでも寄付が増えればうれしい」とも明かした。
今後は、杉並区内を多くの人に訪れてもらえるよう、返礼品として夏の風物詩「東京高円寺阿波おどり」の桟敷席のプレゼントなども検討していくという。
-----