予算レンジ別・ベストバイなデジタル一眼レフカメラまとめ【2017年版】
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MakeUseOf:スマートフォンのカメラの性能は毎年上がっていますが、デジタル一眼レフカメラには及びません。デジタル一眼レフカメラは最上級の画質や多くの機能があり、長持ちします。しかし、自分の用途と予算に合ったベストな一眼レフカメラを見つけるのは簡単ではありません。それに、かなり高額なので、適正価格のデジタル一眼レフカメラを見つけるのが難しいこともあります。今回は、予算別に2017年のベストなデジタル一眼レフカメラをご紹介しましょう。
なぜデジタル一眼レフカメラを買うべきか?
比較的安価な固定レンズの優れたカメラを買うこともできますが、デジタル一眼レフカメラには価格に見合った品質があります。レンズが交換できることもあり、デジタル一眼レフカメラの方が長持ちします。解像度が決まってしまったり、カメラ本体によって変わったりしますが、レンズのグレードを上げればカメラは長持ちします。多様なレンズやアクセサリーに加えて、基本的に低光量での撮影もうまくできるので、写真の品質がかなり上がります。それに、普通はデジタル一眼レフカメラの方がシャッタースピードが速いです。
低価格のベスト・デジタル一眼レフカメラ
Pentax K-S1(約3〜4万円)
5万円以下のデジタル一眼レフカメラはあまりないので、この「Pentax K-S1」は低価格なデジタン一眼レフカメラとしては間違いなくベストでしょう。このカメラは約2012万画素で、グリップのところにLEDが埋め込まれ、連続撮影では最高約5.4コマ/秒で撮影できます。フルHDの1080ピクセルの動画を撮影することができ、様々なタイプのボディカラーから選ぶことができます。Pentax K-S1の魅力はボディカラーだけでなく、ボディのサイズが小さいところも特筆すべきです。
「PC Mag」では、派手で印象的なボディデザインと、素晴らしい画質が賞賛されていました。手ぶれ補正機能や1/6,000秒〜のシャッタースピードのような高機能も備えており、初心者レベルのデジタル一眼レフカメラとしてはとても優秀です。しかし、値段相応のカメラであることも否めません。画質や写真のクオリティは素晴らしいですが、ビデオのクオリティは劣ると、PC Magにありました。また、マイク入力もできません。ほとんどのデジタル一眼レフカメラは動画撮影ができますが、動画が撮影したいのであれば、デジタル一眼レフカメラと、動画撮影に特化したカメラをどちらも持っていた方がいいです。連続撮影のバッファ容量がかなり小さく、本体が小さいのは持ち運びに便利ですが、手が大きい人の場合はハンドグリップが浅過ぎるかもしれません。
5万円以上する「Pentax K-S2」になると、緑のLEDライトは無くなりますが、アウトドアに強い防塵・防滴ボディになります。結局のところ、この値段にしてはPentax K-S1は素晴らしいカメラですが、ビデオ録画をよくする人には物足りないでしょう。
【長所】
- カラフルなデザイン
- 小さなボディ
- 素晴らしい画質
- 約2012万画素
- 1/6,000秒〜のシャッタースピード
- 手ぶれ補正機能
【短所】
- ビデオ機能が弱い
- ビデオが遅い
- Wi-Fi機能がない
- タッチスクリーンではない
- マイク入力ができない
Nikon D3300(約4〜5万円)
「TechRadar」のレビューでは、「Nikon D3300は、これでもまだ初心者向けデジタル一眼レフカメラだ」とありました。もう少しだけ予算がある人は、Nikon D3300はこれで5万円以下かと驚くほどのカメラです。2416万画素のこのカメラは、画質が素晴らしいのはもちろん、バッテリー寿命がかなり長く、使い方が簡単だとTechRadarでは賞賛されていました。初心者向けのデジタル一眼レフカメラとしては、間違いない選択です。より高精細な写真になる光学ローパスフィルターはありません。Nikonは、D3300に様々なレンズやアクセサリーとの互換性を残したかったからです。
D3300は、ローパスフィルターレスで高解像度ですが、中級〜上級者向けのカメラに搭載されている機能で、搭載されていないものがいくつかあります。WiFi機能もタッチスクリーン機能もありません。液晶ディスプレイは固定で回転できず、接続オプションもかなり限られています。しかし、前述のPentax K-S1と同じく、Nikon D3300は小型で軽量です11点あるオートフォーカスのエリアポイントや、3D-トラッキング・オートフォーカスは、中上級者向けの機能で欠けている機能を補います。安価なデジタル一眼レフカメラを探しているなら、Nikon D3300は手堅い選択です。
【長所】
- 小型
- 軽量
- 2416万画素
- バッテリー寿命が長い
- ローパスフィルターレス
- 素晴らしい画質
- オートフォーカス機能が良い
- 使い方が簡単
【短所】
- Wi-Fi機能がない
- タッチスクリーンではない
中価格のベスト・デジタル一眼レフカメラ
Canon EOS Kiss X8i(約7〜8万円)
Canonは、ほぼ間違いなく現在最強のカメラメーカーです。この「EOS Kiss X8i」は、これまで繰り返してきた以上に素晴らしいパフォーマンスを発揮します。「CNET」では、カメラ全体の製造品質も画質も賞賛されていました。EOS Kiss X8iは高速で、WiFi機能や、ビューファインダーとしても使えるバックティスプレイ撮影のような高機能も搭載されています。
CNETには、EOS Kiss X8iの画質は、低光量で撮影する時は期待しない方がいいと書いてあります。ある程度の光があればかなりうまく撮れますが、残念ながら低光量の画質は低いです。さらに、低光量でオートフォーカス機能を使うのもやめた方がいいです。しかし、それはこのカメラが色々なレンズとの互換性があるという意味です。手頃な価格で買える、高品質の速いレンズはたくさんあります。したがって、Canon EOS Kiss X8iは、低光量の撮影には向いていませんが、素晴らしく価値のあるカメラです。
【長所】
- 約2420万画素
- 19点のオートフォーカス
- 1080pで30MbpsのフルHD動画撮影
- Wi-Fi機能
- 素晴らしい画質
- 幅広く互換性のあるレンズとアクセサリー
【短所】
- 低光量でのパフォーマンスが悪い
Nikon D5600(約7〜8万円)
Nikon D5500をアップグレードした「Nikon D5600」は、優秀な中級のデジタル一眼レフカメラです。2416万画素で、驚くほど高精細な写真が撮れます。39点というとてつもない数のオートフォーカスシステムに、タッチスクリーンも搭載しています。高解像度と素晴らしいオートフォーカスを備えたNikon D5600は、手堅い選択です。可動するタッチスクリーンはハイエンドな機能です。「TechRadar」には、Nikon D5600はハンドグリップが特に持ちやすいというコメントがあります。
しかしTechRadarには、4Kの動画が撮れないという批判もありました。D5600は、動画は1080ピクセルまでですが、それでもフレームレートは60p、50p、30p、25p、24pまであります。外部マイク入力は、ステレオマイクと2.5mmのジャックがあります。D5600をD5500と隔てる新たな点は、NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)、WiFi搭載、SnapBridgeです。SnapBridgeは、カメラとスマートデバイスを常時接続するもので、バッテリーをあまり使わないBluetooth接続で、アプリは必要ですが、カメラの画像を自動的にWiFi接続ができるデバイスに転送します。TechRadarでは、SnapBridgeは素晴らしい機能ではあるけれど、明らかに荒削りだと指摘していました。
しかし全体的に見ればD5600は、素晴らしい画質と高機能を備えているD5500の後継モデルです。
【長所】
- 素晴らしい画質
- 2416万画素
- 持ちやすい
- 39点のオートフォーカス
- 可動式のタッチスクリーン
- Wi-FiとNFC機能
- 自動画像転送のSnapBridge
【短所】
- 4Kの動画撮影ができない
- SnapBridgeは少し面倒
高価格のベスト・デジタル一眼レフカメラ
Sony α 77 II(約12〜13万円)
「PC Mag」では、デジタル一眼レフカメラ「Sony α 77 II」は5点中4.5点の評価をされていました。このカメラには、最高約12コマ/秒の高速連写、79点のオートフォーカス、信じられないほどの高ISO感度画質など、素晴らしいハイエンドな機能が大量に搭載されています。ビルトインのスタビライザー機能、Wi-Fi機能、可動式の液晶ディスプレイもあります。動画は1080ピクセルで、フレームレートは60pで撮影できます。
素晴らしい評価にも関わらず、PC Magでは、α 77 IIは起動と撮影が遅いと批判されていました。GPS機能がないとか、メモリーカードスロットがひとつしかないというような、大したことではない指摘もありました。変わったところと言えば、Sonyが電子ビューファインダーを選択したことでしょうか。カメラ愛好家の多くは光学ビューファインダーを好むので、その点ではPentax K-S1の方が間違いなく支持されます。しかし、 α 77 II は79点のオートフォーカスと被写体追随性能で、動きの速い被写体の撮影では特に、驚くほど素晴らしい写真を撮ります。
【長所】
- 79点オートフォーカス
- 最高約12コマ/秒の高速連写
- 高ISO感度画質
- 可動式のディスプレイ
- Wi-Fi機能
- 1080ピクセルでフレームレート60pの動画
【短所】
- 起動が遅い
- GPS機能がない
- 光学ビューファインダーではない
予算に合わせてベストなデジタル一眼レフカメラを
デジタル一眼レフカメラを買うのは素晴らしい投資です。予算の範囲内でカメラ本体とレンズを買っても、素晴らしい画質の写真が撮れます。たしかに、スマートフォンのカメラも大幅に改善されてきましたが、デジタル一眼レフカメラはレンズが交換できるので、長く使うことができます。それに、少しズームするだけでも、スマホのカメラで撮ると写真の画質は悪くなります。暗い場所での撮影では、デジタル一眼レフカメラとスマホ(もしくはデジタル一眼レフではないカメラ)は比べものになりません。
10万円以上のデジタル一眼レフカメラもたくさんありますが、そこまで予算をかけなくても、きちんとした機能を備えたデジタル一眼レフカメラを買うことはできます。CanonやNikonのような有名ブランドを選んでもいいですし、PentaxやSonyも同じくらい素晴らしいデジタル一眼レフカメラを発売しています。Pentaxは、大抵互換性のあるレンズを提供しているので、フィルムの一眼レフカメラで高品質のレンズを持っている人は、レンズを使い回すためにPentaxを選んだ方がいいかもしれません。どのデジタル一眼レフカメラにするかを決めたら、そのカメラのWebサイトやDIYのTipsを調べましょう。DIYをするのが好きな人は、デジタル一眼レフカメラのリモートシャッターを自作できるかもしれません。
What's the Best DSLR for Your Money in 2017|MakeUseOf
Moe Long(訳:的野裕子)
Photo by gettyimages.