遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術について、特定の細胞だけを狙って行える新たな手法を開発したと、京都大iPS細胞研究所のチームが発表した。
正常な細胞に影響を与えずに、難病の原因となる細胞の遺伝子変異だけを改変することが期待できるという。19日、論文が英科学誌電子版に掲載された。
ゲノム編集は、遺伝子を切断する「はさみ」の役割を担う酵素などを使い、遺伝子を改変する技術だ。ただし様々な細胞が混ざっている場合、目的以外の遺伝子も改してしまうことがあった。チームの斉藤博英教授らは細胞内の遺伝子の働きを調節する分子「マイクロRNA」を使い、細胞の種類に応じて「はさみ」の動きを調整できるようにした。