悩ましい「脳の老化」進行を防ぐ2つの方法とは
サライ.jp / 2017年5月20日 21時0分
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患者520万人、予備群まで加えたら1000万人近い人が、さらにその家族まで加えたら数千万人の人が悩み苦しんでいるかもしれないという「認知症」。今からできることはないのか。どうすればいいのか。
2017年1月14日に芝浦工大で行われた「脳の老化ってどんなこと?~からだのサビが認知症を引き起こす!~」と題する福井浩二先生(芝浦工業大学システム理工学部教授)の公開講座には、定員を超える受講生が集まっていた。
■「脳の老化」は切実な悩み
「歳を取ったなあ」とつくづく感じる第一の身体の部分が、目だ。
筆者は新聞の字が読めなくなり、メガネ(もともと近視)を外したほうがよく見えると気がついた。だが、かなり紙面に顔を近づけなければならず、そのうちパソコンの字も見えなくなってきた。これでは仕事にさしつかえると、遠視用のメガネを作った。
顔も老けた。多くの女性たちが鼻の脇から口に向かってのびる「ほうれい線」が濃くなって老け顔に見えると悩んでいるようだが、男もそこは同じ。鼻の脇の陰影は日増しにくっきりとし、すぐ横のほっぺたも垂れ下がり始めた。放っておけば岸信介や佐藤栄作(ぜひGoogleで画像検索してみてほしい)級のブルドッグ顔になってしまう、いや、もうなっていると、慌ててジョギングを始めたが、続かないのが情けない。
これらは目に見える老化だ。自覚症状もある。だが、見えない老化もある。身体の中、とくに脳の老化は目に見えず、自覚も難しい。これだけ高齢者が増え、現実に認知症など「脳の老化」が問題になれば、もう他人ごとではない。
現実に自分の身体はあちこちガタガタだ。頭にガタが来てもおかしくはない。かつては物忘れのひどさを自虐ギャグとして笑い飛ばしていたが、それも若いからできたこと。最近は、まあ大丈夫ですか?と周りの人が真顔で心配してくれる。
そんな現実を直視せねばという一大決心(?)のもと、向かったのが芝浦工業大学の講座「脳の老化ってどんなこと?~からだのサビが認知症を引き起こす!~」(2017年1月)だった。
■老化とは酸化、とくに激しいのが脳の酸化
芝浦工大と聞けば電気や機械の世界を想像するが、教壇に立った福井浩二先生は生命科学科の教授だ。
システム理工学部生命科学科は2008年に設立されたまだ新しい学科で、福井先生も40代の精鋭の研究者だ。「脳の老化」の世界で多くの実績をあげる学者でありながら、ご自分の薄くなってきた頭を笑いのネタにできる尊敬すべき先生だ。定員100名を超える受講者が押しかけ、満杯になった会場で講座は始まった。
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