[PR]

 北朝鮮国連代表部のキム・インリョン次席大使は19日、ニューヨークの国連本部で会見し、トランプ米政権に対し、「反北朝鮮の制裁(強化)に固執すれば、破滅的な結末に全責任を負わねばならなくなる」と警告を発した。安保理の制止を無視して核ミサイル開発を続ける北朝鮮について、米国は制裁強化をめざして中国と水面下の交渉に入っており、北朝鮮は牽制(けんせい)を続けている。

 キム氏は「米国は正当性のない制裁決議を求めて泣き叫んでいる」と語った。

 一方、米マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ」を使うパソコンを狙った大規模なサイバー攻撃をめぐり、北朝鮮の関与が指摘されていることを質問されると、キム氏は「馬鹿げている」と一蹴。「奇妙なことが起きると、いつも米国などの敵対勢力が反北朝鮮キャンペーンで騒ぐ」と反発した。

 国連制裁決議は、米国だけでなく、同じ常任理事国の中国やロシアも賛同して採択されてきた点についても問われたが、キム氏は「伝統的な友情関係にある近隣国であり、両国は我々の核政策を理解している」と答えるにとどめ、中ロへの批判は控えた。(ニューヨーク=金成隆一