秋田県湯沢市の湯沢雄勝広域市町村圏消防本部は20日、救急車に蘇生に必要な薬を積み忘れ、搬送中の男性に車内での蘇生処置が行えず、男性が病院で死亡したと発表した。病院側は「死亡原因ではないとみられる」と説明しているというが、消防は家族に謝罪した。
同消防本部によると、19日午前0時ごろ、同市の40代の男性が自宅で心肺停止状態になり、救急車が出動。救急隊が現場で自動体外式除細動器(AED)で蘇生処置したが回復せず、搬送中に救命士が病院の医師からアドレナリンを投与するよう指示を受けた。しかし、救急車になかった。
搬送先でアドレナリンを投与。男性は午前1時ごろ死亡した。8日に救急車の修理のため薬剤を降ろしたまま、積み忘れていた。
消防は「管理体制をより徹底し、再発防止に努める」とコメントした。〔共同〕