Yogee New Waves、暴れる準備が整った。2年半の本音と今を語る
Yogee New Waves『WAVES』- インタビュー・テキスト
- 金子厚武
- 撮影:小田部伶 編集:矢島由佳子
Yogee New Wavesが2年半ぶりとなるフルアルバム『WAVES』を完成させた。2014年に1stアルバム『PARAISO』を発表して以降、メンバーが固まらない時期を過ごしてきたが、今年の年明けにギターの竹村郁哉とベースの上野恒星の加入を発表し、4ピースの新生Yogee New Wavesが始動。フレッシュかつエモーショナル、爽やかさと泥臭さが混在し、「これぞYogee New Waves!」と大声で叫びたくなるような、素晴らしい作品が届いた。
インタビュー中で上野も語っているように、近年の若手バンドの盛り上がりは、Yogee New Wavesの“CLIMAX NIGHT”が契機だったと言っても過言ではない。だからこそ、近しい間柄のバンドたちが順調に歩みを進めるなかで、なかなかアルバムまでたどり着けなかったこの2年半には、当然さまざまな葛藤があっただろう。しかし、彼らはそんな季節をチームで乗り越え、新たな波を掴んでみせた。愛すべきWAVESの再出発を祝福したい。
今、「楽し過ぎて死んじゃいそう」なんですよね(笑)。(角舘)
―Yogee New Waves(以下、Yogee)はこれまでメンバーチェンジの多いバンドでしたが、遂に正式メンバーが固まって、2年半ぶりのフルアルバムが完成しました。竹村くんは急用で今日の取材不参加になってしまいましたが、角舘くんは今のメンバーにどんな手ごたえを感じていますか?
角舘(Vo,Gt):それぞれが音楽家として、プレイヤーとして、責任感を持ってやってる人たちなので、四人で楽曲に対してディスカッションする時間がすごく増えたし、みんなで練習する時間も超増えました。バンドにはいろんな形があるけど、俺はワンマンでやるよりみんなで話し合って決めるのが好きだから、今はそれがまっとうできていて、すごく気持ちいいです。
Yogee New Waves。左から:上野、粕谷、竹村、角舘
―前のメンバーは仕事と両立しながらの活動だったけど、今は全員がフルタイムのミュージシャンで、そこはこれまでとまったく違うところですよね。
粕谷(Dr):僕は普通に仕事をしていたんですけど、去年の8月にやめて、音楽一本でやっていく決断をしました。どこかで、仕事か音楽かを選択をするべきタイミングが来るだろうとは思いつつ……もう少し仕事をしながら音楽を続けられると思ってたんですけど、思ってた以上に早くそのタイミングが来て。正直すごく悩んだけど、音楽を選ぼうと思ったんです。
―つまり、そのタイミングで、前のベースの(矢澤)直紀くんは別の道を選ぶ決断をしたと。そして、新たに上野くんが加入することになりました。
粕谷:直紀くんが抜けることになって、周りに「誰かいい人いない?」って聞いてたら、「JAPPERSの上野がいいんじゃない?」って何人かに言われたんです。当時面識はなかったんですけど、自分たちの企画ライブの次の日に群馬のフェスに出ることを知って、打ち上げで朝まで飲んで、そのまま群馬まで行って。
角舘:そうしたら、演奏しているときの面構えがいいし、出音からしてめっちゃかっこよくて。これは一緒にやりたいなって。
―声がかかって、上野くんはどう思いましたか?
上野(Ba):Yogeeのことはもちろん前から知っていて、“CLIMAX NIGHT”のミュージックビデオを初めて見たときから、すごくいいバンドだなって思ってました。日本のロックの系譜みたいなのがあるとしたら、そのなかに名を残すバンドだなって。それに、Yogeeが出てきたことによって、そのあとにいろんなバンドが出てきてシーンみたいなものができていったと思うし。
―そのバンドから声がかかったとあれば、迷うことはなかった?
上野:急に声をかけられてびっくりはしたんですけど、僕もちゃんと音楽をやりたいと思ってたし、最初に会って話をする前から、自分のなかではバンドに入ろうと決めてました。
粕ちゃん(粕谷)も仕事と音楽の選択の話をしてたけど、僕も一回就職していて、でも音楽以外の仕事は自分に向いてないと思ってやめたんです。そういう気持ちとか、自分の生き方の核心を話したら最初から共感し合えたので、これはなにも迷う必要はないなって。
粕谷:新しいギターの竹村くんも、俺らに誘われるちょっと前まで就職しようか悩んでて、音楽から足洗うことも考えてたらしいんです。でも、自分たちから声がかかって、チャンスがあるならやろうと思ってくれたみたいで。
角舘:彼がここにいたら絶対言ってると思うんで、代わりに言うと、彼の師匠みたいな人が「開いてるドアには飛び込め」ってよく言うらしくて、あいつはその格言をずっと信じていて。今回Yogeeのドアが開いたから、「飛び込め!」っていう。
そういういろんなタイミングが重なって、この四人が集まった。半年違ったら別の人がメンバーになってたかもしれないと思うと、運命的だなって思うし、いちいち感動せざるを得ないことが連発してるんですよ。最初に上野くんと会った日くらいから、今までずっと濃密過ぎて、「楽し過ぎて死んじゃいそう」って意味で、「楽死(たのし)」という感じなんですよね(笑)。
リリース情報
- Yogee New Waves
『WAVES』初回盤(CD+DVD) -
2017年5月17日(水)発売
価格:3,564円(税込)
ROMAN-012[CD]
1. Ride on Wave
2. Fantasic Show (album ver.)
3. World is Mine
4. Dive Into the Honeytime
5. Understand
6. Intro (horo)
7. C.A.M.P.
8. Like Sixteen Candles
9. HOW DO YOU FEEL?
10. SAYONARAMATA
11. Boys & Girls I (Lovely Telephone Remix)
- Yogee New Waves
『WAVES』通常盤(CD) -
2017年5月17日(水)発売
価格:2,484円(税込)
ROMAN-0131. Ride on Wave
2. Fantasic Show (album ver.)
3. World is Mine
4. Dive Into the Honeytime
5. Understand
6. Intro (horo)
7. C.A.M.P.
8. Like Sixteen Candles
9. HOW DO YOU FEEL?
10. SAYONARAMATA
11. Boys & Girls I (Lovely Telephone Remix)
イベント情報
- 『WAVES RELEASE TOUR』
-
2017年5月25日(木)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO2017年5月26日(金)
会場:岡山県 YEBISU YA PRO2017年6月4日(日)
会場:宮城県 仙台 CLUB JUNK BOX2017年6月10日(土)
会場:大阪府 梅田 AKASO2017年6月11日(日)
会場:福岡県 graf2017年6月16日(金)
会場:北海道 札幌 KRAPS HALL2017年6月20日(火)
会場:東京都 赤坂BLITZ2017年6月30日(金)
会場:沖縄県 那覇 Output
プロフィール
- Yogee New Waves(よぎー にゅう うぇいぶす)
-
2013年6月に活動開始。2014年4月にデビューep『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。その後『FUJI ROCK FESTIVAL'14』《Rookie A GoGo》に出演。9月には1st album『PARAISO』をリリースし、年間ベストディスクとして各媒体で多く取り上げられる。2015年2月に初のアナログ7inchとして新曲『Fantasic Show』を発表し、12月には2nd e.p『SUNSET TOWN e.p.』をリリース。2016年は『RISING SUN FES』『GREENROOM FES』『森道市場』『STARS ON』『OUR FAVORITE THINGS』など野外フェスに出演する。2017年1月にBa.矢澤が脱退し、Gt.竹村、Ba.上野が正式メンバーとして加入し再び4人編成となり始動。
関連チケット情報
- 2017年5月25日(木)
- Yogee New Waves
- 会場:名古屋クラブクアトロ(愛知県)
- 2017年5月26日(金)
- Yogee New Waves
- 会場:YEBISU YA PRO(岡山県)
- 2017年6月4日(日)
- Yogee New Waves
- 会場:仙台CLUB JUNK BOX(宮城県)
- 2017年6月16日(金)
- Yogee New Waves
- 会場:KRAPS HALL(北海道)
- 2017年6月30日(金)
- Yogee New Waves
- 会場:output(沖縄県)
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