長野県とJRグループなどがつくる「信州キャンペーン実行委員会」は19日、7~9月に行う観光企画「信州デスティネーションキャンペーン(DC)」の実施計画を発表した。JR東日本とJR東海が計481本のイベント列車を運行する計画で、小海線にも観光列車を走らせる。長野県はDC期間中の延べ宿泊者数を前年同期比で10%増やす目標だ。
JR東日本は7月1日から、小海線で1日3本の企画列車「HIGH RAIL1375(ハイレール イチサンナナゴ)」を延べ60日間運行する。
「天空に一番近い列車」をコンセプトに、小淵沢駅~小諸駅を最長3時間半かけて走る。JR東日本長野支社の小堀明夫営業部長は「信州DC終了後も、当面は小海線専用の観光列車として運行したい」と意気込む。
JR東日本とJR東海はDC期間中は相互乗り入れする。
例えば、旧型の「あずさ」で新宿駅(東京・新宿)と南木曽駅を結ぶ「木曽あずさ号」を目玉企画として走らせるほか、茅野駅と名古屋駅を結ぶ「諏訪しなの号」を初登場させる。
JR東日本は鉄道で訪れた観光地を巡る足「2次交通」の充実策として、バスルートも増やす。御射鹿池~白駒の池~佐久市酒蔵を結ぶルートと、米子不動尊~鍋倉高原~野沢温泉を結ぶ2ルートを、観光周遊バス「びゅうばす」の新路線として開設する。
JRグループの実施計画の発表に合わせて、長野県も19日、県のDC計画を正式発表した。
観光地をモチーフにした5連貼りポスターを1500セット作成し、全国JR駅に1000セットを掲示する。フルカラーで60ページの公式ガイドブックを120万部作成し、全国のJR駅や県内宿泊施設などに配布する。
県も2次交通の充実をDCの主要課題と位置付けており、県の企画で東御市や塩尻市のワイナリーを巡るバスを運行する。姨捨夜景ツアーや昼神温泉から治部坂高原を巡るバスツアーも開く予定だ。
阿部守一知事は記者会見で「しっかりした価値を提供できる旅を作り上げなければいけない」と述べ、DCを信州の観光振興の起爆剤にする考えを強調した。
県はDC期間中の延べ宿泊者数の目標として前年比10%増の672万人泊を掲げた。「北陸新幹線延伸や善光寺ご開帳があった2015年の同時期を上回る意欲的な目標だ」(県観光部)としている。