オーガニック化粧水は即効性ではなく、自分で肌を守る力を作り出すものです。自分で肌を守る力は本来誰の体の中にもあるもの。美肌力が強い20代の方達にこそ、おすすめしたい化粧水をご紹介します。
肌トラブルがある方が増加傾向にあり、ナチュラル化粧品やオーガニック化粧品をおすすめされているのを見かけることが多いのではないでしょうか。ナチュラル化粧品というのは、石油を原料にした化学的に合成された成分をできるだけ使わず、植物由来の原料を主成分にしている化粧品のことです。「自然派化粧品」や「ナチュラルコスメ」と呼ばれています。
ナチュラル化粧品の原材料全てが天然成分であるとは限りません。旧厚生省が指定したアレルギー反応を起こす可能性のある成分を使っていないことにとどまり、それ以外の化学合成成分は配合されてしまっている可能性があります。そのため購入するときはしっかり成分表示を確認しましょう。しっかり確認するためには、原材料名が一体何を指しているのかという知識も重要になります。
オーガニック化粧品はナチュラル化粧品の1種です。有機栽培された植物を原材料としそこから抽出した化粧品をオーガニック化粧品、またはオーガニックコスメと呼んでいます。日本ではオーガニックに関しては食品は農林水産省が有機JAS認定をしていますが、化粧品に関してはまだ認定がない状態です。それぞれの会社が独自の判断でオーガニックと名乗っているというのが現状です。
ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ合衆国はオーガニックの認定が厳しいといわれています。その一方で、化学的物質を使う許容量が指定されており、5%に限って化学的物質を使うことを許可しています。わずかな量であるものの、これらの成分でアレルギー反応を起こしてしまう人も少なくありません。オーガニック化粧品であるからと言ってすべての方に使えるとは限りませんので、使用前には必ずパッチテストを行うことを推薦されています。
モア・オーガニック化粧品とは、オーガニック化粧品よりもさらにオーガニックの定義を追求し開発されたもの。いわゆるオーガニック化粧品以上のオーガニック製品なのです。
このモア・オーガニック化粧品は、化学製品を一切使用しないことに加え、その原材料となる植物の栽培方法においても細かく気を配られています。農薬などは使わず、栽培過程で使用する肥料にも科学性の物を使用しない。とことんオーガニックにこだわった栽培方法で育った植物を原材料としているのです。日本でははっきりした認定がありませんが、日本のオーガニック化粧品が海外のものに比べて劣っているというわけではありません。日本のオーガニック化粧品は、日本の伝統的スキンケアを土台に作られています。長い歴史の中で体で感じた効果をもとに開発されたオーガニック化粧品なのです。
これから紹介するおすすめの国産オーガニック化粧水は、海外の製品に負けない、作る人の情熱が感じられる化粧水です。
昔から使われていたヘチマ水ですが、昭和中期ごろまでは、各家庭で作られたものを使用することが一般的でした。そんな昔から愛されているヘチマ水ですが、ぜひ20代の方にも使って欲しいオーガニック化粧水です。江戸時代には「美人水」と呼ばれて愛用されてきたヘチマ水は、庭のすみで育てられたヘチマの茎を切り、滴り落ちる液を採取して作っていました。ヘチマ水は美容のためだけでなく、しもやけや、やけどの薬として使うことも可能です。昔の人はヘチマ水が皮膚を修復させることを知っていたのですね。
近代になって、成分を分析し研究した結果、皮膚を整える成分が豊富に含まれていることがわかりました。例えば、紫外線などで乾燥した肌に潤いを与える「ブリオール酸」、肌を整える効果が期待できる「サポニン」など、美肌のための成分が多数ヘチマ水から発見されています。
伝統的なオーガニック化粧水のヘチマ水には、実は美肌成分がたっぷり含まれているのですね。6年ものの朝鮮人参にしか含まれていないと言われていた「プロトパナキサトリオール」が、実はヘチマ水の主成分でもあることがわかっています。プロトパナキサジオールというのは高麗人参に含まれるサポニンです。高麗人参のサポニンは他のサポニンに比べると、美容効果が効果が大きいと言われていますが、そのサポニンがヘチマにも含まれているのです。それ以外にもペクチン、多糖類、アミノ酸が含まれています。
富山県のヘチマ水「私の部屋」で作られている化粧水は、富山の清流で農薬を使わずに育てられたヘチマを使っています。ヘチマは害虫にも強く、夏の終わりには大きくなってヘチマ水をたくさん産出します。水を1滴も使わずに密封されたヘチマ水は、なんと20年も保存できるのだそうです。そのため防腐剤なども一切使われていません。
ヘチマ水はヘチマ自体に防腐効果があるので、ふたを開けなければ2年間くらい保存できます。しかし、開封してからは使うたびに雑菌がはいってしまう可能性もあるので、開封後はなるべく早く使い切るようにしましょう。使うときも直接手に当てないで、コットンに含ませるようにしてビンの口を直接触らないようにします。お肌にのせるときは、他の化粧水同様に、洗顔後やお風呂上がりにパッティングするようにしてお肌に浸透させましょう。
保管については、冷暗所での保管が推薦されています。ヘチマ水は、光にあたると光合成反応と思われる反応により、緑色っぽく変色してしまうことがあるそうです。この変色は、使用する上ではとくに問題はありませんが、念のためにも元箱に入れて涼しい場所で保管した方がよさそうです。
基本情報
原産地:富山県大島町大島ヘチマ生産組合(日本製)
製造元:五洲薬品株式会社
価格:1,800円(消費税込:1,944円)
日本の手作り化粧水「明」は、漢萌(かんぽう)という会社が開発したオーガニック化粧水のうちの1つ。天然の草根木皮を使用し、その原材料を約20年間も発酵させやっと完成する、手間暇のかかった化粧水なのです。オーガニック化粧品なので、もちろん防腐剤などは一切使用されていません。長時間の熟成で発酵させて作られたこの化粧水は、未開封であれば3年間保存することが可能とされています。醗酵製品だからこその、長期間の保存が可能なのですね。
しかし防腐剤などが使用されていないため、他のオーガニック化粧品同様、開封後は早めの使い切りが推薦されています。
江戸時代から昭和初期には、米ぬかをサラシ袋に詰めてそれで身体や顔を洗っていました。汚れを落とすだけではなく保湿効果があり、また美白にも効果があると言われていたようです。昔の方は成分を分析することなく、そういうことを経験からわかっていたのです。それでは、米ぬかに含まれている成分を見ていきましょう。
オーガニック化粧水「明」は一時的に潤いを与えてくれるヒアルロン酸などの親水性保湿剤を使っていません。お肌の本質から変えていき、だんだんと潤い成分が自分の体内から生まれるようになっていくのを目的に作られています。そのため最初は肌がつっぱる使用感が気になる方も多いようです。1週間程度つっぱるような使用感があっても、そのうちにだんだん潤いのあるお肌が実現されていくでしょう。
長期間にわたって熟成されたこの化粧水は、分子量が大変細かく、そのためお肌への浸透力も優れたものとなっています。この優れた浸透力も、使い始めのつっぱり感を感じさせる一因ではありますが、それだけ肌に浸透されていっているということなのですね。
基本情報
商品名:「KANPOOの明」
原産地:〒731-0135 広島市安佐南区長束6-7-39(工場)
製造元:株式会社漢萌(かんぽう)〒150-0044 東京都渋谷区円山町7-12
価格:5,000円(消費税込:5,400円)
白樺樹液にハーブを加え、低温減圧法で作った100%天然のオーガニック化粧水です。原料の段階から防腐剤、保存料、合成香料、アルコール、水は一切使用していません。この化粧水は、キャリーオーバーと言われる、原材料にあらかじめ含まれる科学料も一切含んでいません。原材料の栽培過程から農薬や化学肥料を一切使用しない、いわゆるモアオーガニックと呼ばれる、究極のオーガニック化粧品なのです。
広い敷地で作られる自家栽培のハーブと、白樺樹液だけで作られた天然成分100%の化粧水は、世界最高基準を誇るもの。究極のオーガニックを求める人のための化粧水といっても過言ではないかもしれません。
この白樺化粧水には、3種類のハーブが使用されています。これらのハーブはそれぞれの効果効能があり、様々な役割を担っています。
この化粧水の主成分、白樺樹液にも様々な成分が含まれ、それぞれに効果効能があります。白樺樹液に含まれる美肌を作り出す成分は、このようになっています。
基本情報
原産地:〒999-6601 山形県東田川郡庄内町狩川字今岡128-1(ハーブ研究所スパール)
製造元:ハーブ研究所スパール
価格:3,000円(消費税込:3,240円)
ぜひスキンケアにとり入れたいオーガニックの化粧水は以下の通りです。
これ以外にもご紹介したいオーガニック化粧品がたくさんあります。以前は不可能と言われていた天然のファンデーションまで日本では作っています。日本人の肌にあった本当の意味でのオーガニック化粧水で美肌を目指しましょう。
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