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 指定暴力団工藤会が関与したとされる一連の襲撃事件で、19日に福岡地裁であった元組幹部の中田好信被告(42)の公判に、元組関係者の男性が検察側証人として出廷した。男性は上納金を建設会社から集める「仲介役」で、上納金の9割は、総裁の野村悟被告(70)ら工藤会幹部3人に渡っていた、と証言した。

 証言によると、男性は過去に数年間、仲介役を務め、工事を請け負う業者側から、現場での妨害を免れるために「地元対策費」として、工藤会に渡すよう頼まれた。額は、建設工事ならば10億円未満の工事は3%、10億円以上は1%。土木工事は2%、解体工事は3%だったという。

 男性は、配分は、工藤会本体が1割、トップの総裁、ナンバー2の会長、ナンバー3の理事長が3割ずつと決まっていた、と証言した。