Disrupt NY 2017において高校2年生3人からなるチームで作られた「reVIVE」。ADHD(注意欠陥・多動性障害)をVRで診断するシステムです。通常6〜9ヶ月かかる診断を簡単にする方法を見つけたいという思いから作られました。
スポンサーリンク
「reVIVE」でのADHD診断
このシステムは、利用者の運動能力、集中力、反応時間を測定する3種類のテストからできています。利用者は迷路を進んだり、決められた場所で静止したり、物体に触れたり、単純な作業をシステムの指示に従って実行します。
その結果は開発されたスコアリングシステムによって測定されます。そして、医療専門家が最終的にADHDかどうか診断をします。テスト結果からADHDかどうか判断するのには数分で済み、その症状の特徴までわかります。
開発した動機
開発したのはアクシャー・デニッシュさん、ソミア・パタパティさん、アミューラ・バラクシアンさんの高校2年生3人。この3人はこのイベントで初めて出会い、ハッカソン(指定時間内での開発)でこのシステムを開発しました。ディニッシュさんはこう語ります。
このシステムはADHDかどうかを判断するものではありません。あくまでも数値化するだけで、診断は医師の手に委ねられます。
医学におけるVRの可能性
医学において、その診断と治療はバーチャルリアリティの応用分野として有用であるとみられています。例えば、富士通ではVRを利用した画像解析による手術支援システムを開発しています。
ADHDは注意欠陥と多動という比較的わかりやすい症状があります。あるものに集中すると他のものを見落としたり、ひとつの場所にじっとしていられなかったりします。その部分に焦点を当てて、VRでの診断サポートにまで落とし込んだこのアイデアは素晴らしいと言えるでしょう。
参考URL:TechCrunch