Windows 7 VS Windows 10 五番勝負 第 1 競技: パフォーマンス - 速くて、サクサクなのはどっちだ?

インターネットに音楽に動画に、私たちの日常生活にもはや欠かすことのできない PC。そんな PC を、いつでもサクサク利用するために、最も重要なのが PC のパフォーマンスです。電源を入れたらすぐに起動し、アプリケーションも軽快に動いて、動画もスムーズに再生できる PC があれば、毎日の PC ライフも快適になるでしょう。では、Windows 7 と Windows 10 が動作する PC では、どれくらいパフォーマンスに差があるのでしょうか。そのパフォーマンスを比較してみました。

今回比較に利用した PC

国産メーカーの同じシリーズ、同じグレードで、Windows 7 と Windows 10 がプレインストールされている機種を選定しています。
※ SB クリエイティブ調べ

  • OS: Windows 10 Home (64 bit)
  • CPU: インテル Corei 5-7200 U 2.50 GHz
  • メモリ: 4 GB
  • ストレージ: 128 GB SSD
  • OS: Windows 7 Home Premium SP1 (64 bit)
  • CPU: インテル Core i 5 3317 U 1.7 GHz
  • メモリ: 4 GB
  • ストレージ: 500 GB HDD

第 1 種目 起動スピード対決

PC を利用するとき、なかなか起動しなくてイライラしたことはありませんか。Web ブラウザを起動して早く SNS を確認したい、早くメールを送りたいと思っているのに、ずっと起動画面が表示されたままだと、ストレスはたまる一方です。逆に電源ボタンを押してすぐに立ち上がれば、ストレスなく快適に PC を使い始めることができます。PC にとって起動時間は重要なスペックの 1 つとなります。そこでここでは、Windows 7 と Windows 10 の PC で起動時間を比べてみました。

競技開始: PC を立ち上げて、すぐに使えるのはどっちだ?

Windows 7 と Windows 10 がそれぞれ搭載されている2機種の PC で、電源ボタンを押してから、デスクトップが表示されるまでの時間を比較しました。計測は合計で 3 回行い、起動時間の平均値を計りました。

競技結果: Windows 10 の高速スタートアップで、起動は 2 倍も高速

その結果は次のとおりです。Windows 7 の約 30 秒に対し、Windows 10 が約 14 秒と、Windows 10 PC の方が約 2 倍も高速に起動することが確認できました。

起動スピード対決結果: Windows 10: 14.06 秒、Windows 7: 29.63 秒、Windows 10 の方が起動は 2 倍も高速!

Windows 10 には起動を高速化するための機能、「高速スタートアップ」がデフォルトで用意されています。この「高速スタートアップ」は、前回のシャットダウン時のメモリや CPU などの状態を保存することで、PC の起動を速くすることができるのです。

もちろん、PC の起動時間には SSD や CPU など、OS 以外のハードウェアのスペックも大きく影響します。Windows 7 が発売された 2009 年当時から、ハードウェアも大きく進歩を遂げており、Windows の進化と相まってこれだけの差が生じる結果となっています。起動時間がこれだけ違えば、PC を起動して使い始める時の快適さは、大きく変わります。そこで感じるストレスも、きっと 2 倍以上に感じるはずです。PC の起動時間に関しては Windows 10 の圧勝といっていいでしょう。

Windows 10 の高速スタートアップ

  • メモリの状態
  • CPU の状態
  • 周辺機器の状態

シャットダウン時に保存


次回起動時に高速
スタートが可能に

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第 2 種目 アプリ起動対決

起動時間と並んで PC を利用する上で快適さを左右する重要な要素が、アプリの起動とファイルの読み込み時間です。アプリが軽快に立ち上がり、サクサクと動けば PC 利用は効率的で、快適なものになります。逆にすぐにアプリを使いたいのに、なかなか起動しなかったり、ファイルが読み込まれなかったりすると、作業のやる気が削がれ、ファイルを開くことすらストレスになってしまいます。ここでは、Windows 7 と Windows 10 の PC で、アプリケーション起動とファイルの読み込み時間を比較してみました。

競技開始: アプリをサクサク立ち上げて、快適に使えるのはどっちだ?

ここでは、さまざまな計算式 (マクロ) をふくむ、とても重い Excel ファイル (160 MB) を開いて、Excel が立ち上がる速度を計測しました。具体的には、デスクトップに置いた Excel ファイルを右クリックして、メニューの [開く] を選択した瞬間から、Excel が起動してファイルが完全に読み込まれ、表示されるまでを計測しました。計測は 3 回実施し、その平均を算出しています。

競技結果: Windows 10 なら約 40% 高速にアプリが起動

結果は次のとおりです。Windows 7 の約 130 秒に対して、Windows 10 は約 80 秒と、Windows 10 PC の方が、約 40% も高速に Excel を起動してファイルを読み込むことができました。

アプリ起動対決結果: Windows 10: 79.26 秒、Windows 7: 128.13 秒、Windows 10 の方が約 40% 高速に起動!

Windows 10 では、メモリや SSD などハードウェアの状態を自動で認識し、その状態に応じてアプリを高速化しています。特に Windows 7 以降、ディスク ドライブとして SSD が採用されるようになり、搭載されるメモリも大容量になったため、Windows はそのポテンシャルを引き出せるように進化を遂げているのです。

このようにアプリケーション起動やファイルの読み込みに関しては、Windows 10 PC が Windows 7 PC に比べ、約 2 倍も起動時間が高速であることがわかりました。SSD 搭載が当たり前になった Windows 10 世代 PC の勝利といえるでしょう。

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第 3 種目 Web ブラウジング対決

インターネットを利用して、ネットショッピングや SNS を楽しむ際に、サイトがサクサクと利用できれば、その体験は快適で楽しいものになります。このインターネットのスピードは、通信の速度だけでなく、Web ブラウザの性能によっても大きく左右されます。ブラウザ ーの性能は、インターネットを快適に利用する上で、重要な要素になってきます。ここでは、Windows 7 (Internet Explorer 11) と Windows 10 (Microsoft Edge) で、どちらが快適かを比較してみました。

競技開始: Web ブラウジングがスムーズなのはどっち?

Web ページの処理速度を計測するソフト「WebXPRT」を利用して、ブラウザの速さを比較しました。数値が高ければ、それだけ Web サイトは高速かつなめらかに表示できることになります。検証では、Internet Explorer 11 と Microsoft Edge のそれぞれで 「WebXPRT」 を 3 回実行し、その平均値を算出しました。

競技結果: Windows 10 の Microsoft Edge の方が約 1.8 倍も高速

結果は次のとおりです。WebXPRT の数値が大きいほど高性能であることを示します。結果を見ると、Windows 7 (Internet Explorer 11) が 180、Windows 10 (Microsoft Edge) が 358 と、Microsoft Edge の方が約 2 倍も性能が高いことを確認できました。

Web ブラウジング対決結果: Windows 10 (Microsoft Edge): score 358、Windows 7 (Internet Explorer 11): score 180、Windows 10 (Microsoft Edge) の方が 1.8 倍も高速!

これは Web サイトの文字や画像の表示、ボタンを押したあとの処理などが、約 2 倍も高速になることを示しています。さらに Microsoft Edge では、最新の Web サイトの表示が快適になる、新設計のレンダリング エンジンが搭載されており、PC やタブレットなどデバイスに応じてコンテンツが読みやすいように表示をカスタマイズできるようになっています。それだけ Web サイトの閲覧やネット ショッピング、SNS などもスムーズかつ快適に利用できると言えるでしょう。今回は Internet Explorer 11 で比較しましたが、万一 Windows 7 ユーザーが、古いブラウザーを利用していたら、インターネットの快適さの違いは、さらに大きく変わってきます。このように、インターネットの快適さでは、Windows 10 (Microsoft Edge) の圧勝となりました。

Microsoft Edge の主な特徴

  • Web 表示の高速化
  • タッチ操作でも使いやすい
  • 直接書き込める Web ノート
  • 電子書籍の ePub をサポート
  • バッテリー駆動でも長時間使える

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第 4 種目 PC 総合力対決

PC のパフォーマンスは、起動時間やアプリの軽快さだけでなく、画面の描画やファイルの読み込み/書き込み、動画再生など複数の要素で構成され、PC 全体のパフォーマンスとして現れます。そこで最後は、Windows 7 と Windows 10 の PC で、パフォーマンスの総合力を比較してみました。

競技開始: 文書作成や動画再生など、PC の総合力が高いのはどっち?

総合力の検証には「PCMark 8」というベンチマーク ソフトを使いました。これは、PC 全体のパフォーマンスを計測するソフトです。今回は、Windows 7 と Windows 10 の PC で、文書作成や動画再生などの総合力を検証しました。計測は 3 回実施し、その平均値を算出しました。

検証結果: Windows 10 PC の方が総合力で約 1.7 倍も高パフォーマンス

この総合スコアが高いほど、総合的なパフォーマンスが高いことを示します。その値は Windows 7 が 2801、Windows 10 が 4731 という結果になりました。つまり、総合的なパフォーマンスは、Windows 10 PC の方が、約 1.7 倍高いという結果となりました。

PC 総合力対決結果: Windows 10: score 4731、Windows 7: score 2801、Windows 10 が総合力で約 1.7 倍高パフォーマンス!

なお項目別の数値を見ていくと、Word などの文書作成の速度「Writing」、Excel などの表計算ソフトの処理速度「Spreadsheet」、動画やビデオチャットなどの再生処理のテスト「Video Chat v 2/Video Chat encoding v 2」の 3 つの値は次のとおりでした。

PC 個別項目対決結果: [文書作成] Windows 10: 2.99 秒、Windows 7: 4.21 秒/[表計算] Windows 10: 3.03 秒、Windows 7: 11.09 秒/[動画再生] Windows 10: 54ms、Windows 7: 145.7ms

これを見ると、文書作成 は約 1.4 倍、表計算は約 3.6 倍、動画再生処理は約 2.7 倍も Windows 10 の方が高性能という結果になりました。特に複雑な計算が必要な表計算や、グラフィックスが関わる動画処理で、大きな差が見られます。もちろんこれには CPU やグラフィック関連のハードウェアの性能も大きく関わってきますが、Windows 10 はこうした最新のハードの性能を引き出すのに最適な OS であると言えるでしょう。以上の結果から、総合的なパフォーマンスでも、Windows 10 の圧勝という結果になりました。

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最終成績: サクサク快適に使いたければ Windows 10 にすぐに乗り換えるべし

Windows 10 勝利

PC の起動、アプリケーションの起動とファイルの読み込み、インターネット、文書作成や動画再生などの項目について、Windows 7 と Windows 10 のパフォーマンスを検証してみましたが、すべての項目で Windows 10 が Windows 7 を大きく上回る結果となりました。

Windows 7 が、発売された 2009 年当時から PC の性能は大きく進化しており、Windows もそのパフォーマンスを十二分に引き出せるよう、様々な面で進化を遂げています。こうした結果を見ると Windows 7 はその役割は終わりつつあると結論せざるをえません。ぜひハイパフォーマンスで快適な Windows 10 搭載 PC へ乗り換えることをおすすめします。

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