急性膀胱炎の症状と原因
更新日:2017/01/10 公開日:2014/08/01
膀胱炎の症状と基礎知識
急性膀胱炎が起こる原因と症状、女性に多い理由を医師の監修の下で説明します。 膀胱炎で患者数がもっとも多いのが、急性膀胱炎。トイレが近くなり、おしっこをしたときに膀胱がしみるように痛むなどの症状があり、女性の約半数の方が一生に一度は罹患したことがある病気ともいわれます。
この記事の監修ドクター
いわゆる膀胱炎とは、急性膀胱炎のことです。一番多い膀胱炎である急性膀胱炎について説明します。
■最も一般的な膀胱炎急性膀胱炎
尿意を感じてトイレに行っても残尿感や、排尿後にヒリヒリする痛みを感じたということはありませんか? そんな症状が急におそってきたら、それは急性膀胱炎によるものかもしれません。
膀胱炎には急性膀胱炎と慢性膀胱炎、間質性膀胱炎や出血性膀胱炎とあり、それぞれ症状は似ているのです。排尿後半にときには焼けつくような強い痛みを感じることが急性膀胱炎の特徴です。
急性膀胱炎は、細菌による感染症で、細菌が尿道から膀胱に入って炎症を起こします、原因となる菌は大腸にいる大腸菌や腸球菌、皮膚・粘膜にいるブドウ球菌、連鎖球菌などです。圧倒的に多いのが大腸菌で、まれにクラミジア(性感染)のこともあります。菌は外陰部から尿道口に入り、尿道を伝わって、膀胱に感染します
普通なら尿道口から細菌が侵入しても、尿によって菌が流されたり、膀胱の感染防御機構が働くため、膀胱炎にはなりません。ところが疲労やストレス、体調不良(かぜを引いた後など)などで体の抵抗力が落ちていると、感染した菌が繁殖して急性膀胱炎を発症してしまうのです。
抵抗力の落ちる原因は、上記以外にも、冷え性、仕事などで尿を我慢しがち、1日の尿量が少ない、などがあります。特に女性の場合、男性と比べ、肛門や膣と尿道口が近く、尿道が4センチ前後と短いという体の構造の違いによって、急性膀胱炎にかりやすいと言われます。男性で急性膀胱炎が起こった場合は、別の病気が原因となっている場合が多いとされています。
なお、よく膀胱炎は「クセになる」と言われますが、急性膀胱炎はクセになる病気ではありません。しかし、上記の原因が生活の中で繰り返されることで結果として症状が繰り返し出てしまう事はあります。急性膀胱炎をきちんと治療し、上記のような条件をつくらないことで、再発が予防できます。
■三つの主な症状
急性膀胱炎の主な症状は、排尿痛、頻尿、尿混濁(こんだく)です。
排尿痛(おしっこをするときの痛み)
急性膀胱炎では、とくに排尿の終わりに強く痛むことが多くあります。炎症を起こした膀胱が排尿によって急激に縮まり、その刺激で痛みが起こっているといわれます。 下腹部や尿道口が痛むことが多く、悪化すると、鈍痛や焼けつくような痛みになります。
頻尿
尿意を感じる回数が多くなることです。昼・夜にかかわらず、一日に10回以上、トイレに行きたくなる状態を頻尿と言います。排尿後には残尿感があり、ひどい場合には数分後にまた尿意を感じる人も少なくありません。
尿混濁
白血球が増えることで、尿の色が白っぽく濁ることです。中には血尿が出ることもあります。
ほかに、下腹部の痛み(鈍痛)や違和感(張った感じなど)、尿の臭いが強いなどの症状もよくみられます。
これらの症状は突然出ることが多く、まれに微熱が出ることもあります。ただし、38~39度の高熱になることはほとんどありません。高熱が出た場合は、悪化して、急性腎盂炎など別の病気を併発している可能性がありますので、注意しましょう。
膀胱炎の症状について、詳しくは膀胱炎の症状(1)血尿、膀胱炎の症状(2)陰部の痛み、膀胱炎の症状(3)腹痛、膀胱炎の症状(4)発熱、膀胱炎の症状(5)腰痛をご覧ください。
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