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著作権侵害サイトの裁判が1件終わりました。

2年以上長らく進行していた著作権侵害サイトの裁判がようやく1件終わりました。

結論を先に書くと、判決ではなく和解であるものの、氏名等公開など判決よりも良い条件を勝ち取り決着いたしました。

詳細や顛末は後に回しますが、まずお伝えしておくのは、
①和解金で逃げられたのではなく、争点とした”氏名住所等が閲覧できる(後述)”という結果を得ました。
②今後の抑止力として重要な”本件の和解調書”を非公開指定箇所を伏せ、事件番号付きで公開できるという結果を得ました。
弁護士に確認を取り許可を得て公開する、本件和解調書は以下の4枚です。
20170509_01
20170509_02
20170509_03
20170509_04
①と②の氏名住所等公開と事件番号公開について簡単に説明します。
氏名等を公開するという事を第一に考え、和解はありえない・判決を求む、と長らく戦ってきました。判決であれば、勝訴にせよ敗訴にせよ相手方の情報は出ます。ただし判決には様々な壁があり、最終的に和解条件に氏名等公開が登り、終結を迎えました。
この、氏名等公開というのは、事件番号を元に裁判所で閲覧できるというもので、平日の所定の時間に正式な手続きを行い閲覧が可能です。※ただし、閲覧記録が残るため悪用はできません。
そのため事件番号の公開が条件として必要となりました。

 

何故、氏名等公開を必要としたか
違法サイトは性質上少ない手数で収益性を求めるため、サイトの収益によって資金が豊富である可能性があります。つまり、実際に権利者に裁判にかけられることが少ない現状では、金銭によって運営者情報を秘匿したまま解決し逃げることが想定され、味をしめた運営者による再犯の可能性もあります。
もし仮に、損害賠償なし+氏名等公開と、氏名等非公開+多額の損害賠償の、二択を迫った場合に被告は氏名等非公開を選ぶのではないでしょうか。
実際に氏名等公開の部分で裁判が長引いた事も考えると、金銭よりも氏名等公開が重いという事を感じます。
これは、名誉毀損等の裁判においても同様であると考えられます。

 

判決ではなく条件付き和解となった顛末
初めに、”和解”は和解金によって違法サイト運営者に逃げられるという個人的印象があり、実際に当初の和解条件はとても腹立たしい内容でした。そのため、”判決しかない”と強く求め、証拠によりいかに悪辣であるかを訴え続けました。
それとは別に、こと前例のない裁判は”前例を作りたくない”、”判決という結果を残したくない”という案件であるらしく、和解の条件を詰めることで判決の前例を作ってこなかったようです。そして現行法による判決の難しさもあるようです。判決についてはおよそデメリットしか伺いませんでした。詳しくは実際に裁判を起こしてみればその分厚く高い壁に直面するでしょう。
内容は詳しく書きませんが、和解条件に氏名等公開が出てきたことによって、リスクやデメリットを抱えてでも無理に判決に向かうよりもはるかに良い条件となったため、それまで長引いていた裁判が速やかに集結しました。その際、争点は和解金などではなく氏名等公開に徹底しています。
和解条件に謝罪文も入りました。謝罪文が入ることはまず珍しいそうです。
更に、抑止のためには事件番号だけでは実感として弱いため、解りやすい書面の公開が必要であると説明し、非公開と定まった箇所を伏せた上で和解調書の公開が条件に付き、抑止のため本件に関する概要や法律論の開示も条件に付きました。そのため、全てではありませんがこの様にサイト上での説明が可能となりました。詳しい内容は上の和解調書の通りです。

 

ようやく最初の裁判が1件終わったので、次のサイトや別の案件などに注力したいと思います。
実績が少ないというのもありますし、なかなかご協力も得られませんでしたが、情報が少ないと本当に苦しく難しいので今後も私に限らず違法行為に立ち向かう方々にご協力いただければ幸いです。(当然ですが、裁判所も弁護士も情報は探してくれません。出された情報のみを元に判断します。)

 

 
ご協力とご声援にたいへん感謝しております。
今後とも宜しくお願いいたします。

 

らする / MIEOW

Notes

Posted by Rustle


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