膀胱炎の症状(1)血尿など尿の変化
更新日:2017/05/16 公開日:2014/08/01
膀胱炎の症状と基礎知識
膀胱炎の症状として、「尿の変化」があります。その中でも気になるのが、尿に血液が混じる血尿。膀胱炎でみられる血尿などの尿の変化について、ドクター監修の記事で解説します。
ヘルスケア大学参画ドクター
急性膀胱炎(以下膀胱炎)でみられる症状のうち、気をつけたい症状に血尿があります。
この項では、膀胱炎で血尿が見られる場合について説明します。
膀胱炎で血尿になるってほんと!?
膀胱炎になると、血尿が出ることがあります。血尿といっても、肉眼ではっきりと血液が混じっているのがわかる血尿もあれば、肉眼では確認できないものもあり、程度もいろいろです。
膀胱炎で血尿というと、びっくりしてしまう人も多いかもしれませんが、膀胱炎で血尿が出るという症状は、実は珍しいものではありません。
実は、膀胱内の粘膜は非常に柔らかく、尿道から膀胱内に入り込んだ細菌が増殖すると、膀胱内の粘膜が荒れてただれたような状態になってしまうのです。そこから出血が起こると、排尿時に血液が混じってしまい、血尿になるのです。
膀胱炎による血尿は、膀胱炎が悪化しているサインでもあります。また、膀胱炎によらない血尿は、ほかの病気であることもありますので、必ず原因を確認しましょう。
その他の膀胱炎の症状について、詳しくは『膀胱炎とは?膀胱炎の症状』、『膀胱炎の症状(2)陰部の痛み』、『膀胱炎の症状(3)腹痛』、『膀胱炎の症状(4)発熱』、『膀胱炎の症状(5)腰痛』をご覧ください。
なお、細菌の繁殖によって膀胱の内膜が傷ついて起こる血尿とは別に、「出血性膀胱炎」という膀胱炎もあります。詳しくは『出血性膀胱炎の症状と原因』をご覧ください。
膀胱炎で起こる尿の変化
膀胱炎では、血尿以外にも尿の状態が普段とは異なってきます。
そのなかでよく見られるのが尿の濁り。膀胱に入った細菌と戦うために集まった白血球や炎症ではがれた膀胱の粘膜、さらには炎症部分の分泌液などが尿に混じることで起こります。濁りは膀胱炎のどの段階でも見られる症状です。
尿の変化を見るときは、色や量だけでなく、頻度やいろいろな部位の痛みなどの症状も観察することで、異常を察知するきっかけやヒントになります。
例えば、血尿や白く濁った尿でも、膀胱炎の人によくみられる頻尿や排尿後の痛みなどがない場合や、治療後に白血球が尿にみられなくなったにもかかわらず尿中に血液が混じる場合には、別の病気がかかわっている可能性もあります。
膀胱炎によるものかどうかを正確に判断するためには、尿検査が必要です。検査にあたっては、膣から分泌されるオリモノなどが混入しないよう、排尿し始めの尿ではなく、中間の尿を取って検査しましょう。
その結果、一定数以上の白血球や細菌があれば膀胱炎と診断されます。
ちなみに膀胱炎の原因菌は、大腸菌が多いようです。
特徴的な頻尿という症状も
膀胱炎では、トイレに何度も行きたくなる、いわゆる頻尿という症状もあります。そして排尿量はごくわずかというのが典型的な症状です。これは9割の患者にみられる症状です。
この症状は、膀胱内の粘膜の炎症によって、神経が過敏になって起こるものです。治療によって炎症が治まれば、症状も消えます。
膀胱炎の治療について、詳しくは『正しい膀胱炎の治し方』をご覧ください。
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