ロボットとスキンシップする時代へ。
人工知能が発達し、ロボットの会話や行動がより人間らしくなりました。残る問題は何かと問われれば、「触る」という感覚ではないでしょうか。人間が触感から得る情報は大きいですから。もちろん、それはその筋の人(ロボット研究者)も考えています。
ミネソタ大学の研究チームが開発したのは、3Dプリント製のバイオニックスキン。伸縮性のある電子ファブリックともいえます。どれほど伸縮性があるかというと、元のサイズの3倍にまで伸びるほど。このバイオニックスキンは、シリコン層や電極とセンサーを司る層など、異なるレイヤーを重ねて印刷することによって作られています。また、使用する3Dプリンタ自体も、研究室で開発した特殊なもの。プリンタのインクとなる各レイヤーの材質は室温で使えるのが大きな利点です。
こちらはCollege of Science and Engineering, UMNによる動画。
Science Dailyによると、この研究を率いるMichael McAlpine准教授はバイオニックスキンの将来的な使い道の広さに注目しています。例えば、手術ロボにバイオニックスキンを利用することで、医師は体内の感触を得ながら低侵襲手術を行なうことが可能となり、より的確に体の状況を知ることができます。また、チームは今後人間の肌に直接プリントする実験をしていきたいとのことです。
ロボットが触感を手に入れたら、人間との距離も近づきますよね。スキンシップの大切さを人工知能にも知って欲しいです。
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image: © 2015 Regents of the University of Minnesota via YouTubesource: University of Minnesota via Science Daily, YouTube, Wikipedia
(そうこ)