小坪遊
2017年5月19日10時42分
健康や環境への悪影響を抑えるために水銀を管理し規制する国際ルール「水俣条約」が発効することが決まった。国連環境計画(UNEP)は18日、発効の要件の50以上の国で締結されたと発表した。8月16日に発効する。
水俣条約は2013年に日本で開かれた国連の会議で採択された。発効後、各国は新たな水銀鉱山の開発の禁止や、一定量以上の水銀を含む蛍光灯や化粧品を無くしていくこと、水銀を利用した金採掘の規制などに取り組むことになっている。
UNEPによると、18日にブルガリアやデンマークなど7カ国が新たに締結したことで、締約国が51カ国に達した。UNEPは「水銀汚染に対する闘いで、世界は歴史的な一歩を踏み出した」と歓迎した。
水俣病の原因物質で知られる水銀は、人に健康被害を出したり、生物に蓄積されるなどして環境を汚染したりする。一度環境中に出ると対処も難しい。先進国では使用量が減っているが、途上国では今も利用されており、人による排出を抑制するための国際的な取り組みが求められていた。(小坪遊)
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