「伊勢の御柱」

感覚の宇宙は言霊「ウ」
知性の宇宙は言霊「オ」
現象の宇宙は言霊「ア」
理性の宇宙は言霊「エ」
意志の宇宙は言霊「イ」

言霊「ウ・オ・ア・エ」は四つの宇宙の現象を生み出す原動力となりこの四つの宇宙をコントロールしているのは創造の意志である言霊「イ」の宇宙です

人間の心は言霊「ウ・オ・ア・エ・イ」が重なった宇宙を住み家としてます
人間がこの世に生れてきた時に大自然から授かっている生れたままの心の構造は五つの母音で顕わされ宇宙の段階は上から「ア・オ・ウ・エ・イ」の順で並んでます
この心の住み家である精神の主体構造を古神道では「天の御柱(あめのみはしら)」と云います
天の御柱が人間の中に立っていて人間はこの天与の天の御柱をもって人生のすべてを選択して生きてます
人間の生れたままの天与の心の構造を言霊五十音で顕わしたものを「天津菅麻(あまつすがそ)音図」と云い心のすがすがしい衣と云う意味であり古事記では「伊耶那岐の音図」と云います
この心の現象を生み出す元の宇宙とは心の住み家の宇宙を器物として形として表徴したものが伊勢神宮の内・外宮の正殿の床下に祭られてある「心の御柱」です

言霊「イ」とはこの世界のすべての創造を顕わし創造はこの心の御柱を上がったり下がったりしながら他の四つの母音の人間性能を働かせそれらをコントロールして小にしては人間個人の生活を推進させ大にしては国家人類世界の歴史を理性をもって創造していて心の御柱は人間のそして人類の心の住み家を顕わします

心の御柱は長さ五尺であり「ア・オ・ウ・エ・イ」の五母音の言霊を表徴してます
外宮の心の御柱はその長さ五尺のうち二尺「エ・イ」が地表より下に埋まり残りの三尺「ア・オ・ウ」が地表から上に出ていて内宮の心の御柱も同様であったと伝えられています
心の御柱の下二尺が地表より下に埋もれているのは五つの母音のうちの下の二音である「エ・イ」が人間の意識の表面から埋没して忘れ去られてしまっていることを示してます

現代は言霊「イ」の意識が薄れ言霊「エ」も停止して古代道徳政治が終わりました
その時から道徳的な理性に厳然とした心の法則があることを忘れて現代の道徳では「何々すべし」「何々すべからず」のものだけとなり言霊「イ」と言霊「エ」の二つの次元は人間の自覚意識から失われ同時に政治は弱肉強食の権力闘争である言霊「ウ」の場となりました
これを心の御柱は五尺の内下二尺が地表から下に埋まっていることで顕わしてます

現代の世の中は五官感覚による欲望活動の言霊「ウ」と経験知の集まりである学問の言霊「オ」と人間の感情に由来する宗教や芸術の感覚の言霊「ア」の三つの次元だけとなりこの二千年間は人々はこの三つの次元だけだと思い込んでます

伊勢神宮は二十年ごとに建て替えられる式年遷宮が行われます
その儀式のうちで心の御柱の儀式が何よりも厳かにそして秘密のうちに行われます
伊勢神宮の正殿の床下に秘められている「心の御柱」の意義の重大さにあらためて氣付くことが出来るものです

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