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ゼロイチ起業ノート

スタートアップ、スモールビジネスを問わずにゼロイチ起業に挑戦、成功する人を増やすことで日本において起業という選択肢を当たり前にすることが究極的な目標です。

大企業がスタートアップを潰した事例、潰せなかった事例

先日このブログを書いたら想定以上にバズりました。

blog.zerotoone.jp

 

コメントは注意深く読ませていただいたのですが、その中で気になったのが「大企業がスタートアップを潰した事例の方が多いのでは」というものです。そこで今回は大企業がスタートアップを潰せた事例と潰せなかった事例について調べてみました。

しかし僕自身の知識が及ぶ範囲も狭いのでもしよければコメントやTwitterで当てはまる事例をどちらでもいいので教えてください。追記させていただきます!

ちなみにここで使っている「潰す」という言葉は、「大企業がスタートアップが立ち上げた事業領域に後発的に参入して、その資本と人員を利用してその領域でNo.1になる」という意味で使っています。

 

大企業がスタートアップを潰せなかった(潰せなそう)事例

先に大企業がスタートアップを潰そうとして潰せなかった事例について見ていきます。

 

楽天とクックパッド

先日のブログでも書きましたが楽天は2010年に楽天レシピに参入して、成長著しかったクックパッドを潰そうとしましたが失敗しています。

value-design.net

2010年に参入したときには大規模な会員基盤を持つ楽天がクックパッドを捻り潰すのではと言われていましたが、結果としてはクックパッドが成長を続けて、レシピ領域ではNo.1を保ち続けています。

 

クックパッド料理動画とクラシル

上記で紹介した先日のブログの通り、料理動画の動画数でクラシルはクックパッド料理動画を圧倒しています。レシピ領域ではクックパッドにまだまだ分がありますが、料理動画という点ではクラシルは潰すにはなかなか簡単にいかないフェーズになっていると思っています。

それにしても過去は大企業の追撃を凌いだスタートアップだった企業が数年経ち、今度は大企業側としてスタートアップから追撃されるのは、過去に魔王を倒した勇者が世界を支配する魔王になってしまう的な熱い展開だと勝手に思ってます。

 

リクルートのポンパレとグルーポン

2010年8月にグルーポンが日本に上陸してから爆発的に同様のサービスがオープンしたフラッシュマーケティング領域ですが、リクルートもグルーポンとほぼ同時期に参入しています。一時期シェアトップに躍り出たポンパレですが、2017年4月に現在の共同購入でのサービス提供を終了し、今後は別の形でサービスを継続することを発表しました。

shopping-tribe.com

グルーポンについては売上好調などの話はきかないものの、まだ運営しているため、リクルートが参入したけど潰せなかったものとしてカウントしました。業界全体として苦戦していることが見受けられます。

www.j-cast.com

 

DeNAのcommとLINE

2011年にLINEが切り開いたメッセージングアプリの市場にも多くのスタートアップが参入しました。2012年にはゲーム領域で築いた莫大なキャッシュを投じてDeNAが満を持して参入しました。commについては吉高由里子さんを起用してCMを打ち、70名体制でLINEに勝負を挑んだものの、敗退する結果となりました。

 

www.youtube.com

 

大企業が覚悟を持って多大なキャッシュと人材を投じたものの、潰しきれなかった事例として興味深いと思っています。(LINEのバックが韓国の老舗インターネット企業のNHNであるため、スタートアップとしてカウントしていいかは判断が割れますが。。。)

www.kagua.biz

 

住友商事のReal Teachersとレアジョブ

オンライン英会話事業も多くのスタートアップと大企業が参入したマーケットです。このマーケットはレアジョブと完全に後発のDMM英会話がゴリゴリしのぎを削っておりまだ勝負は決していませんが、半端な覚悟で参入した住友商事が提供していたサービスでは勝負になりませんでした。

www.sumitomocorp.co.jp

 

ちなみにこのオンライン英会話領域については、レアジョブの元執行役員の方がブログにて100社以上の大企業、スタートアップが参入したと書かれています。

yuichiro826.com

 

大企業がスタートアップを潰した事例

次に大企業がスタートアップの領域に後発的に参入してNo.1を取った、もしくは取れそうな領域についてご紹介しますが、正直あまり思いつきませんでした。ぜひこの領域で事例を知っているという方はコメントやTwitterなどで共有していただきたいです。

 

リクルートのAirレジとユビレジ、スマレジ

タブレットレジ市場は、スタートアップ企業のユビレジが2010年に参入してから、スマレジが2011年に参入し、最後発のリクルートがAirレジで2013年に参入しました。

rejichoice.jp

リクルートの2017年度の決算説明資料によるとAirレジの導入店舗は約28万店舗となっています。

f:id:happytarou0228:20170517112845p:plain

スマレジについては、少し古いリリースになりますが、2016年のプレスリリースにて導入店舗数が2万店舗を突破したと発表していますが、後発のAirレジとは10倍以上の差がついているようです。

smaregi.jp

ホットペッパーで囲い込んでいた店舗に対して導入支援する形で、一気にシェアを伸ばしたのが成功要因だと考えられます。もちろんトップが相当な覚悟で参入を決意し、営業マンにもKPIとして落とし込んだからこその成功だと思います。

 

リクルートのスタディサプリとアオイゼミ

またまたリクルートの事例になりますが、動画授業サービスのスタディサプリは先述の2017年度決算説明資料によると、有料会員数が24万人を突破しています。高校生の数が大体300万人、大学進学率が50%なので、150万人が対象マーケットと考えると対象高校生の16%程度のシェアを獲得しています。

同じく動画授業サービスを提供するアオイゼミは、リクルートより先行する形で参入しましたが、直近のリリースによると会員数が30万人を突破したとありますが、リンク先のグラフから考えると累計の利用者数と思われます。

 

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出展:スマホ学習塾「アオイゼミ」、会員数30万人を突破!プレミアムプランが無料で使える「ありがとうキャンペーン」を開催 – 株式会社葵

 

アオイゼミでは無料会員登録もできるため30万人の数字にはそれも含まれている可能性が高いことを考えると、リクルートのスタディサプリの「有料会員数24万人」が凌駕していると考えられます。

 

最後に

色々調べてみましたが、やはり大企業が後発で参入してスタートアップを凌駕するのはなかなか大変なのではないかな、一方でリクルートやっぱりすごいなと思わされました。もちろん僕の知識不足があり、取り上げた事例が少なかったのでぜひコメントで事例を教えていただければ追記しますので、ご協力よろしくお願いします。