本気でダニ対策に取り組む2メーカーが語る

本当に“正しい”ダニ対策、アース製薬と三菱電機に教えてもらった

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春も過ぎ、もう少ししたら梅雨がやってきます。そう、この時期はダニが増加する季節。そろそろ、自宅のダニ対策を始める人も多いですよね。しかしネット上でダニ退治方法を調べると、いろいろな説があって、結局何をしたらイイか迷ってしまいませんか? そこで、アース製薬と三菱電機のお話が聞ける「ダニ対策セミナー」に参加してきました。ガチでダニ対策に取り組む2社に、“本当に正しいダニ対策”を教えてもらいましょう!

アース製薬と三菱電機の提唱するダニ対策って? 「アース製薬 ダニ対策セミナー」でレクチャーを受けてきました。ちなみに筆者もアレルギー体質

やはり! 家の中で1番ダニが多いのはあそこだった

ダニにまつわる重要キーワードは、「気温」と「湿度」。今回のセミナーに登場した、環境アレルゲンinfo and care 株式会社の白井修治氏によれば、ダニは気温25℃、湿度60%になると爆発的に繁殖しはじめるそう。つまり、梅雨の季節にもっとも増殖しやすい生き物なのです。私たちにとって、生きたダニに噛まれてしまうことももちろんですが、ダニの死骸やフンが、ぜん息やアトピー性皮膚炎などのアレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)になることも問題。つまり、「生きたダニの除去」と、「ダニの死骸・フンの処理」の2ポイントに分けて、対策を行う必要があります。

なお、空気が乾燥し、気温が低下する冬になるとダニはかなり減っていくそうですが、最近は加湿器や暖房機を使って、冬場でも湿度のある温かい室内環境を保ちますよね? つまり、春〜夏ほどではないにしても、ダニ対策は1年中行う必要があるのです。

ポイントはココ! 気温25℃、湿度60%が、ダニが爆発的に繁殖するラインだそうです

ポイントはココ! 気温25℃、湿度60%が、ダニが爆発的に繁殖するラインだそうです

ダニの繁殖力はすごい! 白井氏の培養実験によると、20匹のダニをエサ25gと一緒に容器に入れ、温度25℃、湿度75%で全暗環境に設置したら、6週間後には約150倍の3,110匹にまで繁殖したそうです。ハンパない……

では、家の中で特にダニが多く発生するのはどこでしょうか? 多くの方の予想通り、それはやはり布団やまくら。ダニは、ヒトの皮膚やアカなどをエサにしているので、ヒトの肌がたくさん触れる場所で繁殖しやすいのです。そのほか、ぬいぐるみやソファなど、普段からヒトの肌が触れやすい布製のものにはたくさん発生しています。しかも、就寝中に寝返りを打ったり、布団の上げ下ろしをするだけでも、アレルゲンであるダニの死骸やフンは空気中を舞い、床に落ちて散らばってしまうのだそう。私たちは何もせずただ寝ているだけで、ダニを繁殖させてアレルゲンをばらまいてしまっているわけですね。

ダニがいない住まいということはまずないそうです。アレルゲンとなるのは、日本ではチリダニ科のコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニの2種類とのこと

ダニが繁殖しやすい布団の中は、ダニが由来のアレルゲンの量も多くなるわけです

ダニが繁殖しやすい布団の中は、ダニが由来のアレルゲンの量も多くなるわけです

ただリビングでくつろいでいる分には、特にアレルゲンは飛び散りません。しかし、布団の上げ下ろしや寝返りをすると……。私たちはただ寝ているだけで、ダニを繁殖させてアレルゲンをばらまいています

生きたダニは掃除機では吸えない!

さて、では具体的にどうやってダニ対策したらよいのでしょうか? ネット上で調べてみると「布団を掃除機で吸う」「布団たたきで布団をはたく」などのダニ対策方法が書かれていることもあります。しかし今回のセミナーによると、それらでは不十分なのだそうです。まず、布団たたきではたくのは、むしろアレルゲンとなるダニの死骸やフンをばらまいてしまうのでよくないのだとか。

掃除機を使う場合はダニの死骸やフンは吸い取れるので、目下のアレルゲン対策にはなるのですが、生きているダニを吸うことはほとんどできないそうです。結局、生きているダニを退治しなければ、新しく死骸やフンが増えてしまうので、根本的な対策にはならないわけですね。

今回のセミナーでは、アース製薬の研究所で行われた実験動画が公開されました。コレがなかなかショックな内容で、生きているダニが全力で布団の繊維にしがみついて、掃除機の吸引に耐えているというもの。最終的に、生きたダニのほとんどが掃除機では吸い取れていませんでした。つまり、ダニ対策の基本は、まず生きているダニを死滅させなくてはならないということです。

カーペットの一部を切り取り、掃除機で吸引すると中のダニがどうなっているかを顕微鏡で見た動画が公開されたのですが……ダニ側の気持ちになるとかなりつらい

掃除機の吸引に耐えて、最終的にはダニが打ち勝ちました

掃除機の吸引に耐えて、最終的にはダニが打ち勝ちました

吸い込まれてしまうダニもいないわけではないのですが、生きたダニのほとんどが掃除機に吸引されず、生き残ったのです! ちょっとした衝撃映像でした

【ダニ退治ステップ1】まず“生きたダニ”を駆除しよう!

ダニ対策のファーストステップは、「生きたダニを駆除する」こと。今回のセミナーでは、アース製薬が発売している「防ダニスプレー」が紹介されました。布団やまくら、ぬいぐるみ、ソファなど布製のものに吹きかけることができるスプレーです。速乾性があるので、スプレー後にベタつかないのが特徴。布団やぬいぐるみはヒトの肌に触れるものなので、うれしいですよね。同社によると、1回吹きかけたらダニ予防効果が1か月続くというのもポイントです。

それに、片手でいろいろな場所にスプレーできる手軽さもありがたいところ。1平方メートルに5プッシュ程度が目安とのことで、スプレーしてから1時間くらいでダニは死滅するそうです。白井氏も防ダニスプレーの殺ダニ効果を提唱しており、スプレーしてから24時間後のダニ致死率は8〜9割とのこと。

アース製薬の「防ダニスプレー」「ダニアース」は、アレルギーテスト済み。アレルギー体質の人でも安心して使えるように工夫されています(※個人差があるので、すべての人に影響がないわけではありません)

まずはこれを吹きかけて、ダニを死滅させます。ハーブの香りが付いているのであたりも爽やか

まずはこれを吹きかけて、ダニを死滅させます。ハーブの香りが付いているのであたりも爽やか


そのほか、50℃以上の熱でもダニは死滅します。たとえば、以前に価格.comマガジンで取り上げた三菱電機の「AD-X80」など、対応する布団乾燥機を使うことでも生きたダニを除去可能。ぜひチェックしてみてください。→【関連記事】本気でダニ退治したい人必見! 硬派すぎる布団乾燥機「三菱 AD-X80」の実力がガチだった

【ダニ退治ステップ2】“死んだダニ”を掃除機でこまめに掃除しよう

さて、ダニを死滅させた後のセカンドステップは、「ダニの死骸やフンを掃除機でこまめに吸い取ること」です。ここでは、ダニ対策に効く掃除機として、三菱電機からスティック型クリーナー“iNSTICK”の新モデル「HC-VXG30P」が紹介されました。

アレルゲンを掃除機で吸い取ること自体はシンプルな方法ですが、こまめに掃除機をかけようと思うとなかなか面倒ですよね。そこで三菱電機では、リビングに置きっぱなしにできるスタイリッシュなデザインのiNSTICKを提案しているのです。使いたいときにすぐ使えるし、コードレスなため、頻繁に使うのも苦になりにくいというわけ。ダニのエサとなるヒトの皮膚などのゴミや食べかすなどをこまめに吸い取ることで、ダニの繁殖を抑えることができます。

リビングに出しっぱなしにできるデザインのiNSTICK

リビングに出しっぱなしにできるデザインのiNSTICK

専用のアタッチメントで、布団掃除もラクラクできるようになっています

専用のアタッチメントで、布団掃除もラクラクできるようになっています

軽量性にも配慮されており、女性でも軽々と動かせます

軽量性にも配慮されており、女性でも軽々と動かせます

またiNSTICKは、吸い取ったゴミを風の力で遠心分離させて内部の集じんボックスに溜め込むサイクロン方式を採用するため、吸い込んだダニの死骸やフンが排気と一緒に排出されないようになっています。ダストカップを丸ごと水洗いすることも可能で、清潔性を保てるのもありがたいところ。しかもiNSTICKは、充電器にHEPAフィルターを搭載した空気清浄機としても機能するため、空気中に舞い上がったアレルゲンの除去にも役立ちます。

吸い取ったゴミを遠心分離させるサイクロン方式で、吸い込んだアレルゲンが外に排出しないように配慮されています

HEPAフィルターを搭載し空気清浄機能も付いているのが本製品の特徴

HEPAフィルターを搭載し空気清浄機能も付いているのが本製品の特徴

スタイリッシュな細い本体で、空気清浄機としても機能するiNSTICK

スタイリッシュな細い本体で、床だけでなく部屋の空気も掃除するiNSTICK。吸い取ったゴミは、本体背面の窓からも確認できます

まとめ。継続的な対策で、ダニが繁殖しにくい部屋作りを

ダニを減らす工夫は、以上の2ステップ。まずは防ダニスプレーなどで生きたダニを死滅させ、その後にiNSTICKなどの掃除機でダニの死骸やフンをこまめに吸い取る、これだけです。なお、掃除機で吸い込むのはダニが死滅してからのほうがよいので、スプレーを吹きかけてから1時間ほど待って掃除機をかけると確実です。これらを継続的に行い、ダニが繁殖しにくい環境を作るのが大事。ぜひ梅雨の季節に向けて、“正しいダニ対策”を実践していきましょう!

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。あ、90年代アニメも好き。

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2017.5.16 更新
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