スルメイカの深刻な不漁 函館市が国に支援要請

スルメイカの深刻な不漁 函館市が国に支援要請
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スルメイカの深刻な不漁が続いていることから、全国有数の産地となっている北海道函館市の市長が農林水産省を訪れ、地元の加工業者が原料を安定して調達できるよう輸入量を増やすことや経営改善に向けた国の支援を求めました。
農林水産省の礒崎副大臣への要請で、函館市の工藤寿樹市長は「イカの不漁によって観光面ではイカ刺しが提供できず、水産加工業者は原料が調達できないなど甚大な影響が出ている」と現状を説明しました。そのうえで工藤市長は、イカの塩辛などの加工業者が原料を安定して調達できるよう、国が決めているイカの輸入量を増やすことや、業者の経営改善に向けた国の支援などを求めました。

これに対し礒崎副大臣は「スルメイカの不漁は海温などが影響していてすぐには回復できない。輸入量については検討して皆さんが困らないようできることをやっていく」と述べました。

スルメイカの漁獲量は、去年、6万8000トンと記録のある昭和31年以降、最も少なくなっていて、1キロ当たりの単価も前の年の2倍に高騰しています。会談のあと、工藤市長は「函館市としても水産加工業者に対してすでに金融支援を行っていて、ほかの支援策も検討している。今の急場をしのぐためにも国には力添えをいただきたい」と述べました。