【動画】名古屋市の堀川で見つかったフロリダスッポン(右)
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 北米原産で、国の要注意外来生物に指定されているフロリダスッポンが、名古屋市内の堀川で見つかった。県内では野外での生息例は確認されておらず、市が情報を集めている。

 発見した名古屋市内の酒井正二郎さん(63)によると、3月末に甲長が40~50センチほどの大型のカメ1匹が、同市西区の筋違橋付近で川中を泳いでいたのを見つけた。その後、中区で甲羅干しをしている様子などを撮影。専門家に確認したところフロリダスッポンとわかったという。「最初はニホンスッポンかと思ったが、甲羅に特徴があるのでもしやと思った」

 市環境局なごや生物多様性センターなどによると、フロリダスッポンは甲長が最大で60~70センチほどに成長する大型カメ。性格は臆病だが、手を出すと指をかまれる危険もある。国内のペットショップで販売されており、堀川の個体もペットとして飼われていたが、捨てられたとみている。

 堀川は過去にも要注意外来生物のトゲスッポンやワニガメが相次いで見つかり、市が捕獲した。同センターの専門員野呂達哉さんは「フロリダスッポンも繁殖するおそれがある。安易に捨てないで欲しい」と話している。(佐藤英彬)