18日発行の週刊誌「週刊新潮」が、電車などに掲示する中づり広告をライバル誌「週刊文春」側が事前に入手し、週刊新潮のスクープ内容を把握していたという記事を掲載することが17日、わかった。書籍取次会社が新潮社から受け取った中づり広告を文芸春秋の社員に貸していたという。
週刊新潮と週刊文春は通常、いずれも木曜日に発売される。火曜日の昼までに中づり広告が制作されて取次業者に渡される。
週刊新潮は、文芸春秋の担当者が取次業者のトーハンから中づり広告を借りてコピーしていたと指摘。「文春側がコピーを基に取材して締め切りに間に合うように記事を執筆した可能性がある」とみている。
トーハンの広報担当者は「中づり広告は販促物として考えて、貸し出していた。配慮すべきだった」と話している。
文芸春秋の広報部は「不正な方法で入手した情報で記事を書き換えたり、盗用したりすることは一切ない」とコメントした。