いよいよGoogle(グーグル)の開発者向けカンファレンス「Google I/O」が5月17日(米国時間)に開幕します。
AndroidやChromeにどのようなアップデートがあるのか? VRはどこまで気合いを入れてくるのか? Pixelシリーズの新バージョンは? 今年は何がやってくるのか、これまでの情報から発表されそうな内容を予想しました。予習しておくが吉!
Android Oの新情報
Googleの中で最もポピュラーなプロダクト、AndroidのアップデートなくしてGoogle I/Oあらず。今年でAndroid OSはバージョン8となり、3月にリリースされたデベロッパープレビューでチラ見せされています。今回のアップデートでは、古いデバイスにおけるバッテリー寿命の向上、Android TV製品にピクチャ・イン・ピクチャ機能が追加され、ユーザーは通知を15分、30分、または1時間スヌーズできるようになります。I/Oでは、これ以上のアップデート情報について知ることができるでしょう。
また、Android OSの開発コードネームは、これまでアルファベット順、そして美味しそうなお菓子の名前で命名されてきました(Android 5は"L"ollipop、6は"M"arshmallow、7は"N"ougatといった具合に)。今年は「O」なので、現在はAndroid Oと呼ばれていますが、今年はどんなお菓子になるのかも密かに注目を集めています。Android Oreoかなあ?
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Google HomeにWiFiルーター機能が備わるかも
2016年のGoogle I/Oで、人工知能を搭載したスピーカーGoogle Homeがデビュー。今年はそのアップデート版が発表されるかもしれません。米Gizmodoのレビューの通り、Google HomeはAmazon Echoよりも音声リクエストを理解するのは得意ですが、実際にできることが少なく、期待に答えてくれるようなシロモノではありませんでした。
Wall Street Journalのレポートから推測するに、今年のスピーカーには「電話をかける」などのさまざまな機能が追加されるかもしれません。またCNBCによれば、WiFiルーターの機能も備えるらしいのです。この新デバイスは、昨年11月に海外で発売したGoogle Wifiと同じ動作になるだろうと言われていますが、スマートスピーカーとWiFiルーターの機能を同時に兼ね備えるならば、プロダクトとしての有用性は高まりそうですね。
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Chromeのメジャーアップデート
数年前まで、Chromeの存在感はGoogleの幅広いサービス・プロダクト群の中でもそこまでではありませんでしたが、今では最も人気のあるプロダクトのひとつになりました。その一部はChromebookの人気が増していることにも支えられています。
今年のカンファレンスでは、Chrome OSに関するアップデートは、どんどん増えるAndroid アプリを動作させるための機能について話されるのではないかと言われています。Ars Technicaによれば、ここ数年の間でGoogleは非公式にAndroidとChromeを「Andromeda」と呼ばれるひとつのオペレーティングシステムに統合しようとしています。これの重要なポイントは、Chromeでより多くのAndroidアプリが動作するようになることです。
さらに他の噂では、広告ブロッカーがプリインストールされるアップデートを仕込んできそうという話。パッと聞く限り、この方針はAdSense(アドセンス)などの広告収入で大きな収益を上げているGoogleのミッションと相反しているように見えますけどね。
Pixel 2についての発表はない
Googleは2016年10月にPixelの初代バージョンを発売。よって今年のGoogle I/Oでは新バージョンの発表の可能性は少ないと思われます。
ハードウェア事業全般を統括するGoogleの上級副社長Rick Osterloh氏がAndroidPITのインタビューに語ったところによれば、今年後半に第二世代のスマートフォンが登場するとのこと。「プレミアム」なスマートフォンであることが変わりなく、さらにGoogleが最近投資もしているLGの有機ELの曲面ディスプレイが次世代の「Pixel 2」に搭載されることが期待されていますよ。Pixel 2の話題は、今回のカンファレンスではあまり話されないでしょう。
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Google Assistantはもっと賢くなるだろう
2016年、Google AssistantというSiriのライバルが発表されましたが、まだまだ有能であるとは言い難い状態です。でもこの状況は変わるはず。4月にGoogle Assistant SDKのデベロッパー向けプレビューが開始されたので、開発者たちがこのプラットフォームで新しく役に立つ機能を開発してくれることが期待されます。
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VRに関するアップデート
DayDream VRヘッドセットは2016年のGoogle I/Oで発表されました。
2014年のカンファレンスでGoogle Cardboardがデビューして以来、GoogleはI/Oの場でバーチャルリアリティの現状と未来を伝えることが慣習のようになってきましたね。Googleは今もVRに強い関心を持っていることは明らかです。
他にも、今やエンタープライズ製品となったGoogleハングアウトのような(あまり面白くない)製品についても、何かしらの話を行なうでしょう。また、DuoやAlloのようなメッセージアプリについても何らかのアップデートがあるかもしれません。つい先日、ユーザーの自撮り写真からオリジナルのEmojiが作れるようにもなりましたね。
Android Wear 2.0についてはあまり話題にならなそうで、Chromecast Ultraは10月に発売されたばかりなので、アップデートはなさそうです。
さてさて、まもなくGoogle I/OはGoogleのホームタウン、カリフォルニアのマウンテンビューにて開催されます。ギズモードでも情報を追っていきたいと思います!
top image: Gizmodo US
source: Google I/O, Wall Street Journal, CNBC, Ars Technica, Google Developers
Michael Nunez - Gizmodo US[原文]
(mayumine)